動詞「say」の意味と使い方!英語のイメージを掴んで英会話の幅を広げよう!
動詞の「say」と言えば、一般的には「言う」という意味でお馴染みですよね?
実際、動詞「say」は日本語で言うところの「言う」という意味で使われていますが、それは「say」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「say」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「sayのイメージと正しい使い方」を解説していきます。
この記事の目次
「sayのイメージ」
まず、「say」のイメージですが「言葉や文を口に出して言う」になります。
この「言葉や文を口に出して言う」のイメージから、よく使われる「言う」という意味が生まれています。動詞「say」に宿る「言葉や文を口に出して言う」というイメージですが、実際に口に出しているか否かは関係ありません。そういう感覚があれば使うことができます。
また、動詞「say」は「言うという動作」ではなく「言っている内容(中身)に焦点が当たっている」というのも重要なポイントに1つです。
では、動詞「say」を使った例文を見ながらイメージを落とし込んでいきましょう。
・He said something.
・彼は何かを言った
⇒「相手が言った内容」に焦点が当たっている
・I’ll say no more.
・もう何も言わない
⇒「相手が何も言わない」と言ったことに焦点が当たっている
・I said “No” to him.
・私は彼にノーと言った
⇒「相手が言った内容(ノー)」に焦点が当たっている
このように、動詞「say」は「言葉や文を口に出して言う」というイメージなので、訳語は「言う」になることが多いですが、実は動作自体ではなく「主語が言った内容」に焦点が当たる動詞です。
「sayの使い方(基本編)」
ここからは、動詞「say」の本来のイメージ「言葉や文を口に出して言う(中身に焦点)」を意識して、簡単な例文を見ながら「正しい使い方」を理解していきましょう。
say(言う・述べる)
・I’m not saying that.
・私はそんなこと言っているのではありません
⇒「相手が言った内容」に焦点が当たっている
・Say something!
・何か言ってよ
⇒「相手の言葉の内容(何か)」に焦点が当たっている
・I knew you would say that.
・君はそう言うと思った
⇒「相手の言った内容」に焦点が当たっている
say(書いてある)
・What does it say?
・なんて書いてあるの?
⇒「書いてある内容」に焦点が当たっている
・This book says that this restaurant is most poplar in the city.
・この本には、このレストランが市内で最も人気があると書かれています
⇒「書いてある内容」に焦点が当たっている
・The report says that the sales of this quarter weren’t good.
・レポートによるとこの四半期のセールスは良くないです
⇒「書いてある内容」に焦点が当たっている
say(示す・表す)
・The clock says noon.
・時計は正午を示している
⇒「時計が示している時間」に焦点が当たっている
・Her smile says she is really angry.
・彼女の笑顔が彼女の怒っているのを表している
⇒「彼女の感情」に焦点が当たっている
・The weather forecast says it will snow tomorrow.
・天気予報によると明日は雪らしい
⇒「天気予報の内容(明日の天気)」に焦点が当たっている
このように動詞「say」には「言葉や文を口に出して言う(中身に焦点)」というイメージがあるため、訳語的に「言う」にならない場合でも、「主語が言っている内容」に焦点が当たっている場合は使うことができ、状況に応じて「書いてある」「示す・表す」などの意味になります。
「say・speak・talk・tell」の違い
他にも「言う」に近い意味で使われる動詞として「speak」や「talk」や「tell」があります。意味だけにフォーカスして考えるとニュアンスがわかりづらいですが、実際には以下のように微妙に感覚が異なります。
・「say」言葉や文を口に出して言う(内容に焦点がある)
・「speak」声を出してモノを言う(一方的に声を出している)
・「talk」会話をする(コミュニケーション)
・「tell」誰かに何かの情報を伝える(伝達)
動詞「say」は「言葉や文を口に出して言う」という感覚で「言う動作よりも言った内容に焦点が当たる動詞」です。また「speak」は「声を出してモノを言う」という感覚なので「ただ口から声を出している」だけの一方通行のニュアンスです。
そして「talk」は「会話をする」という感覚なので「言葉のキャッチボール(コミュニケーション)」のニュアンスがあり、最後の「tell」は「誰かに何かの情報を伝える」という感覚なので「伝達」のニュアンスになります。
・I said “NO” to the goverment.
・私は政府に「ノー」と言った
⇒「言っている内容(ノー)」に焦点がある
・He is speaking in front of everyone.
・彼はみんなの前で話しています
⇒みんなの前で一方的に話をしているニュアンス
・She is talking with neighbours.
・彼女はご近所さんと話している
⇒ご近所さん同士で会話をしているニュアンス
・The TV SHOW told us truth.
・そのテレビ番組は私たちに真実を伝えました
⇒テレビ番組から情報を伝えられたニュアンス
学校の授業では「話す」に関連付けられて習った単語ですが、全くニュアンスが異なります。
「say」を使った例文
・What did you say?
・何て言ったの?
⇒「相手が言った内容」に焦点が当たっている
・You say one thing but do another.
・君は言うこととやることが違う
⇒「相手が言った内容」に焦点が当たっている
動詞「say」は「言葉や文を口に出して言う」という感覚で「言う動作よりも言った内容に焦点が当たる動詞」です。
「speak」を使った例文
・Do you speak English?
・あなたは英語を話せますか?
⇒英語を出すことができるか尋ねているイメージ
・The newspaper speaks to a lot of people.
・新聞は大勢の人に語りかけている
⇒新聞が大勢の人に向けて話しているイメージ
動詞「speak」は「声を出してモノを言う」という感覚なので「ただ口から声を出している」だけの一方通行のニュアンスです。
「talk」を使った例文
・We talked on the phone.
・私たちは電話で話をしました
⇒私たちが電話で会話をしていたイメージ
・What are you talking about?
・何の話をしているの?
⇒今話している会話を尋ねるイメージ
動詞「talk」は「会話をする」という感覚なので「言葉のキャッチボール(コミュニケーション)」のニュアンスです。
「tell」を使った例文
・Don’t tell anybody.
・誰にも言うなよ
⇒誰にも情報を伝えるなと言ったイメージ
・I have something to tell you.
・伝えたいことがあるんだ
⇒相手に伝えたい情報があると言ったイメージ
動詞「tell」は「誰かに何かの情報を伝える」という感覚なので「伝達」のニュアンスになります。
「間接話法と直接話法」
さて、そんな動詞「say」ですが、文の形として「直接話法」と「間接話法」を使うことができます。
・直接話法 ⇒ 話された言葉を第三者にそのまま伝える
・間接話法 ⇒ 話された言葉を自分の言葉に言い換えて第三者に伝える
どちらの話法を使っても内容自体に差はないのですが「間接話法」を使う場合は「時制の一致」を意識しなければいけません。
●直接話法を使った例文(時制に注目)
・She said, “I‘m hungry.”
・彼女は「お腹が空いている」と言った
・She said, “I saw him.”
・彼女は「彼を見た」と言った
●間接話法を使った例文(時制に注目)
・She said (that) he was hungry.
・彼女はお腹が空いていると言った
・She said (that) she had seen him.
・彼女は彼を見たと言った
なんか難しく感じますが、一般的に「間接会話における時制は、直接話法の時制の1つ前の時制を採用すること」になります。ただし「伝達動詞(say)が現在形の場合」や「話された言葉の内容が現在も真実である場合」は時制を1つ前にする必要はありません。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「sayのイメージ」は掴めましたでしょうか?
動詞「say」は一般的には「言う」という意味で使われていますが、それは根本のイメージである「言葉や文を口に出して言う」から派生した意味になります。この動詞「say」は「言うという動作」ではなく「言っていることの中身」、つまり「言っている内容(中身)に焦点が当たっている」というのがポイントの動詞です。
似たような意味の動詞として「speak, talk, tell」がありますが、ニュアンスが異なるので注意しましょう。
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