動詞「speak」の意味と使い方!英語のイメージを掴んで英会話の幅を広げよう!
動詞の「speak」と言えば、一般的には「話す」という意味でお馴染みですよね?
実際、動詞「speak」は日本語で言うところの「話す」という意味で使われていますが、それは「speak」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「speak」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「speakのイメージと正しい使い方」を解説していきます。
この記事の目次
「speakのイメージ」
まず、「speak」のイメージですが「声を出してモノを言う」になります。
この「声を出してモノを言う」のイメージから、よく使われる「話す」という意味が生まれています。動詞「speak」に宿る「声を出してモノを言う」というイメージですが、相手と言葉のキャッチボールがあるかどうかは関係ありません。また、話している内容も関係なく「ただ口から出している」といった感じです。
ラジオやテレビなどのオーディオ装置を「スピーカー」と呼びますが、スピーカーは一方的に音を発する装置ですよね?動詞「speak」はその感覚に近いものになります。
では、動詞「speak」を使った例文を見ながらイメージを落とし込んでいきましょう。
・He spoke at the meeting.
・彼はミーティングで話した
⇒ミーティングで言葉を発しているイメージ
・I can speak English.
・私は英語を話せます
⇒英語を口から発しているイメージ
・Could you speak more slowly?
・もう少しゆっくり話してください
⇒言葉をゆっくり口から発するイメージ
このように、動詞「speak」は「声を出してモノを言う」というイメージなので「話す」という意味になります。ただし、話している内容には意識は向いていません。ただ「口から言葉」を出しているだけであります。
「speakの使い方(基本編)」
ここからは、動詞「speak」の本来のイメージ「声を出してモノを言う」を意識して、簡単な例文を見ながら「正しい使い方」を理解していきましょう。
speak(話す)
・This is Tom speaking.
・[電話で]こちらトムです
⇒トムが電話口で言葉を発しているイメージ
・Don’t speak in a mumble.
・ボソボソ話すのはやめなさい
⇒ボソボソと口から言葉を発しているイメージ
speak(演説をする・語る)
・The President speaks on TV.
・大統領はテレビで演説をします
⇒大統領がテレビで言葉を発するイメージ
・The newspaper speaks to a lot of people.
・新聞は大勢の人に語りかけている
⇒新聞が大勢の人に向けて言葉を発するイメージ
このように動詞「speak」には「声を出してモノを言う」というイメージがあるため「話す」という意味を生み出します。この「話す」ですが、実際に人が話す以外に「例文のような新聞などのモノ」でも「声を出してモノを言う感覚」があれば使うことができます。
「say・speak・talk・tell」の違い
他にも「言う」に近い意味で使われる動詞として「say」や「talk」や「tell」があります。意味だけにフォーカスして考えるとニュアンスがわかりづらいですが、実際には以下のように微妙に感覚が異なります。
・「say」言葉や文を口に出して言う(内容に焦点がある)
・「speak」声を出してモノを言う(一方的に声を出している)
・「talk」会話をする(コミュニケーション)
・「tell」誰かに何かの情報を伝える(伝達)
動詞「say」は「言葉や文を口に出して言う」という感覚で「言う動作よりも言った内容に焦点が当たる動詞」です。また「speak」は「声を出してモノを言う」という感覚なので「ただ口から声を出している」だけの一方通行のニュアンスです。
そして「talk」は「会話をする」という感覚なので「言葉のキャッチボール(コミュニケーション)」のニュアンスがあり、最後の「tell」は「誰かに何かの情報を伝える」という感覚なので「伝達」のニュアンスになります。
・I said “NO” to the goverment.
・私は政府に「ノー」と言った
⇒「言っている内容(ノー)」に焦点がある
・He is speaking in front of everyone.
・彼はみんなの前で話しています
⇒みんなの前で一方的に話をしているニュアンス
・She is talking with neighbours.
・彼女はご近所さんと話している
⇒ご近所さん同士で会話をしているニュアンス
・The TV SHOW told us truth.
・そのテレビ番組は私たちに真実を伝えました
⇒テレビ番組から情報を伝えられたニュアンス
学校の授業では「話す」に関連付けられて習った単語ですが、全くニュアンスが異なります。
「say」を使った例文
・What did you say?
・何て言ったの?
⇒「相手が言った内容」に焦点が当たっている
・You say one thing but do another.
・君は言うこととやることが違う
⇒「相手が言った内容」に焦点が当たっている
動詞「say」は「言葉や文を口に出して言う」という感覚で「言う動作よりも言った内容に焦点が当たる動詞」です。
「speak」を使った例文
・Do you speak English?
・あなたは英語を話せますか?
⇒英語を出すことができるか尋ねているイメージ
・The newspaper speaks to a lot of people.
・新聞は大勢の人に語りかけている
⇒新聞が大勢の人に向けて話しているイメージ
動詞「speak」は「声を出してモノを言う」という感覚なので「ただ口から声を出している」だけの一方通行のニュアンスです。
「talk」を使った例文
・We talked on the phone.
・私たちは電話で話をしました
⇒私たちが電話で会話をしていたイメージ
・What are you talking about?
・何の話をしているの?
⇒今話している会話を尋ねるイメージ
動詞「talk」は「会話をする」という感覚なので「言葉のキャッチボール(コミュニケーション)」のニュアンスです。
「tell」を使った例文
・Don’t tell anybody.
・誰にも言うなよ
⇒誰にも情報を伝えるなと言ったイメージ
・I have something to tell you.
・伝えたいことがあるんだ
⇒相手に伝えたい情報があると言ったイメージ
動詞「tell」は「誰かに何かの情報を伝える」という感覚なので「伝達」のニュアンスになります。
「speakの使い方(応用編)」
動詞「speak」は様々な語句と合わせることで、動詞単体で使うよりも多くの意味を生み出すことができます。
speak in(~で話す)
動詞「speak」の「声を出してモノを言う」に「in(中)」のイメージが加わり「~で話」という意味になります。
・He speaks fluently in English.
・彼は流暢に英語で話す
⇒英語で言葉を発するイメージ
・She spoke in images.
・彼女はイメージで話した
⇒彼女の抱いているイメージで言葉を発するイメージ
・My father speaks in a big voice.
・父は大声で話す
⇒大きな声で言葉を発するイメージ
この「speak in」は「speak in English(英語で話す)」のように「~語で話す」という意味で広く知られていますが、言語以外にも「イメージで話す」や「大声で話す」などにも使うことができます。
speak up(大きな声で言う・はっきりと言う)
動詞「speak」の「声を出してモノを言う」に「up(上)」のイメージが加わり「大きな声で言う・はっきりと言う」という意味になります。
・He spoke up about the issue.
・彼はその問題について率直に話した
⇒問題を表に出して(上にあげて)話すイメージ
・She always speaks up at a meeting.
・彼女は会議でいつもはっきり意見を言う
⇒意見を表に出して(上にあげて)話すイメージ
この「speak up」で使われている「up」には「上へ」というイメージがあるため「問題や意見などを上にあげて話す」という感覚になります。そのことから「大きな声で言う・はっきりと言う」といった意味になります。
speak down(小声で話す・偉そうに話す)
動詞「speak」の「声を出してモノを言う」に「down(下)」のイメージが加わり「小声で話す・偉そうに話す」という意味になります。
・He always speaks down to others.
・彼女はいつも他人を見下した態度で話す
⇒相手を下にして話すイメージ
この「speak down」で使われている「down」には「下へ」というイメージがあるため「見下す(話す相手を下にして話す)」という感覚になります。そのことから「偉そうに話す」という意味を生み出します。また、文字通り「小声で(downして話す)」という意味でも使えます。
speak to(話しかける)
動詞「speak」の「声を出してモノを言う」に「to(到達地点)」のイメージが加わり「話しかける」という意味になります。
・I spoke to Tom.
・私はトムに話かけた(トムと話した)
⇒トムに向かって言葉を口から出したイメージ
・She is too shy to speak to him.
・彼女はとても内気で彼に話しかけられない
⇒彼に向かって言葉を口から出せないイメージ
この「speak to」で使われている「to」には「到達地点」というイメージがあるため「相手を到達地点に話す」という感覚になります。そのことから「話しかける」といった意味になります。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「speakのイメージ」は掴めましたでしょうか?
動詞「speak」は一般的には「話す」という意味で使われていますが、それはコアイメージの「声を出してモノを言う」から生まれています。この動詞「speak」は「声を出してモノを言う」だけなので「話している内容」には焦点はなく、ただ「一方的に声を発している」だけというのがポイントです。
似たような意味の動詞として「say, talk, tell」がありますが、ニュアンスが異なるので注意しましょう。
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