徹底解説!bringと基本文型!よく使われる熟語やイディオムを例文で紹介!
今回の記事では「bringの文型」や「bringを使った熟語やイディオム」をまとめてみました。
英語は動詞ひとつとっても「全体の構造や文脈や他の単語との組み合わせ」で意味が変わるので、慣れていないと難しいですよね?
この記事では、そんなモヤモヤを払拭できるように「bringを使った表現」を徹底的に解説してみたので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
- 1 bringのコアイメージ
- 2 bringの文型
- 3 bringを使った表現
- 4 bringを使った熟語やイディオム
- 4.1 bring about「引き起こす・生じさせる・もたらす」など
- 4.2 bring along「持っていく・連れていく」など
- 4.3 bring around「意識を回復する・説き伏せる・持ってくる」など
- 4.4 bring back「持ち帰る・連れ戻す・取り戻す・思い出させる」など
- 4.5 bring down「下げる・倒す・落ち込ませる」など
- 4.6 bring in「持ち込む・取り入れる・もたらす・提出する」など
- 4.7 bring into「引き込む・持ち込む」など
- 4.8 bring off「成し遂げる・やり遂げる・救い出す」など
- 4.9 bring on「引き起こす・もたらす」など
- 4.10 bring out「連れ出す・持ち出す・引き出す・発行する」など
- 4.11 bring over「連れてくる・持ってくる・反転させる・変えさせる」など
- 4.12 bring to「正気にする・意識を戻させる」など
- 4.13 bring together「一緒にする・集める・結びつける」など
- 4.14 bring under「下に置く・押さえつける」など
- 4.15 bring up「育てる・話題にする・表示する・起訴する」など
bringのコアイメージ
まず、bringの英語本来のイメージは「話題の中心に持っていく・くる」です。
感覚的に捉えると、文字通り「持ってくる」という意味になるのですが、ただ持ってくるのではなく「話題の中心になるところへ持ってくる」といった感覚なのがポイントです。
代表的な日本語訳としては「持ってくる」ですが、その他にも「連れてくる・もたらす・授ける・人などを~へ導く」といった意味も持たせることができ、その全てに「話題の中心になる場所(持ってくる場所)がある」のがポイントです。
●話題の中心に持っていく・くる感覚
1.持ってくる
2.連れてくる
3.もたらす
4.人などを~へ導く
5.告訴する
もちろん、コアイメージの「話題の中心に持っていく・くる感覚」があるのであれば、上記の日本語訳以外にも使うことが可能です。
bring(持ってくる)
bringのイメージは「話題の中心に持っていく・くる」なので、そこから「持ってくる」などの意味を表現することができます。
・She brought a lot of stuff from school.
・彼女は学校からたくさんの物を持ってきた
⇒話題の中心に持っていく・くる
・He brought a delivery.
・彼は配達物を持ってきた
⇒話題の中心に持っていく・くる
・She bring a souvenir.
・彼女はお土産を持ってきた
⇒話題の中心に持っていく・くる
bring(連れてくる)
bringのイメージは「話題の中心に持っていく・くる」なので、そこから「連れてくる」などの意味を表現することができます。
・He brought three dogs.
・彼は犬を3匹連れてきた
⇒話題の中心に連れていく・くる
・He brought his wife.
・彼は奥さんを連れてきた
⇒話題の中心に連れていく・くる
・He was brought before the judge.
・彼は裁判官の前に連行された
⇒話題の中心に連れていく・くる
bring(もたらす)
bringのイメージは「話題の中心に持っていく・くる」なので、そこから「もたらす」などの意味を表現することができます。
・The cold wave will bring heavy snowfalls.
・その寒波は大雪をもたらすでしょう
⇒話題の中心に持っていく・くる
・The artwork brought him fame.
・その芸術作品は彼に名声をもたらしました
⇒話題の中心に持っていく・くる
・Age brings wisdom.
・齢は知恵を授ける
⇒話題の中心に持っていく・くる
bring(人などを~へ導く)
bringのイメージは「話題の中心に持っていく・くる」なので、そこから「人などを~へ導く」などの意味を表現することができます。
・What brings you here?
・何の用でここへ来たのですか?
⇒話題の中心に連れていく・くる
・The love of anime brought us here.
・そのアニメへの愛が我々をここに導いた
⇒話題の中心に連れていく・くる
bring(告訴する)
bringのイメージは「話題の中心に持っていく・くる」なので、そこから「告訴する」などの意味を表現することができます。
・The company brought a charge against him.
・会社は彼を告訴しました
⇒話題の中心に持っていく・くる
・They brought an action against the Government.
・彼らは政府に対して訴訟を起こした
⇒話題の中心に持っていく・くる
bringは「話題の中心に持っていく・くる」というイメージです。ポイントは「話題の中心」にあり、この話題の中心というのは「話し手や聞き手の注目や注意が向かっている場所」になります。
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bringとtakeのニュアンスの違い
bringのイメージは「話題の中心に持っていく・くる」なのですが、同じような意味を持つ動詞にtakeがあります。ですが、bringとtakeはニュアンスが異なります。
■bringとtakeのニュアンスの違い
・bring ⇒ 向かってくるイメージ
(話し手や聞き手のがいる場所「話題の中心」へ持っていく・くる)
・take ⇒ 離れていくイメージ
(話し手や聞き手のがいない場所「話題の中心」から持っていく・くる)
同じ「持っていく・持ってくる」でも、その場所が異なるというわけなのですね。実際に例文を作ると以下のようになります。
●bringを使った例文
・Can you bring the book, please?
・その本を(こちらに)持ってきてもらえますか?
⇒話し手がいる場所(話題の中心)に本を持っていくイメージ
・I’ll bring an umbrella to the station.(傘が必要な人が駅にいる)
・駅へ傘を持っていきます
⇒駅という話題の中心に傘を持っていくイメージ
●takeを使った例文
・Can you take the book, please?
・その本を(あちらに)持っていってもらえますか?
⇒話し手がいない場所に本を持っていくイメージ
・Don’t forget to take your umbrella!(家から傘を持っていく)
・傘を持っていくのを忘れないようにね
⇒家から傘を持っていくイメージ
bringとtake、どちらも「持っていく・持ってくる」と訳すことができます。ですが、向かう場所が話題の中心か否かで使うべき動詞が変わります。どこへ持っていくのか?どこへ持ってくるのか?で使い分けるようにしましょう。
bringの文型
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第三文型 (S+V+O) |
bring + 名詞 bring + 名詞 + 副詞(場所) bring + 名詞 + to 副詞(場所) |
SがOを持ってくる SがOを~に持ってくる SがOを~に持ってくる |
第四文型 (S+V+O1+O2) |
bring + 名詞1 + 名詞2 | SがO1にO2を持ってくる |
bringは第三文型や第四文型に使うことができます。どの文型に使うにせよ「話題の中心に持っていく・くる」を意識するようにしましょう。
第三文型(S+V+O)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第三文型 (S+V+O) |
bring + 名詞 bring + 名詞 + 副詞(場所) bring + 名詞 + to 副詞(場所) |
SがOを持ってくる SがOを~に持ってくる SがOを~に持ってくる |
第三文型は「主語が何かに動詞の動作の影響を与える文」を作ります。
bringは「話題の中心に持っていく・くる」というイメージです。第三文型に使った場合は「主語が目的語を持ってくる・連れてくる・もたらす」などの意味になります。後ろに場所を示す語句をつけることもできます。
訳語に関しては、付随する語句にあわせて臨機応変に対応しましょう。
bring + 名詞「SがOを持ってくる」
・She brought a meal.
・彼女は食事を持ってきてくれた
⇒話題の中心に持っていく・くる
・The movie brought him fame.
・その映画は彼に名声をもたらした
⇒話題の中心に持っていく・くる
・He brings some presents for children.
・彼は子供たちにプレゼントを持ってきます
⇒話題の中心に持っていく・くる
主な訳し方としては「持ってくる・連れてくる・もたらす」ですが、あくまで日本語にピッタリ来る語句を選んでいるだけでなので、場合によっては「持っていく・連れていく」などにもなります。
ポイントは「話題の中心に向かうイメージ」なので、その点を踏まえて臨機応変に訳すようにしましょう。
bring + 名詞 + 副詞(場所)「SがOを~に持ってくる」
・What brings you here?
・何のご用でお越しですか
⇒話題の中心に持っていく・くる
・He brought her back home.
・彼は彼女を家へ送り届けた
⇒話題の中心に持っていく・くる
・He brought the book from library.
・彼はその本を図書館から持ってきた
⇒話題の中心に持っていく・くる
こちらは、先ほどの「持ってくる・連れてくる・もたらす」に場所をプラスした感覚です。「どこへ持っていくのか、どこから持ってくるのか、どこへ連れて行くのか?」などは、付随する語句で変化します。
bring + 名詞 + to 副詞(場所)「SがOを~に持ってくる」
・I brought my cat to a hospital.
・病院に猫を連れて行った
⇒話題の中心に持っていく・くる
・He brought his wife to the party.
・彼はパーティーに奥さんを連れてきた
⇒話題の中心に持っていく・くる
こちらは、先ほどの「持ってくる・連れてくる・もたらす」に場所をプラスした感覚です。toが到達点を指し示す前置詞なので、bringと同時に使った場合は「話題の中心」を指し示しています。
第四文型(S+V+O1+O2)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第四文型 (S+V+O1+O2) |
bring + 名詞1 + 名詞2 | SがO1にO2を持ってくる |
第四文型は「主語が何かを何かに授受する文」を作ります。
bringは「話題の中心に持っていく・くる」というイメージです。第四文型に使った場合は「主語が目的語1に目的語2を持ってくる・連れてくる・もたらす」などの意味になります。
bring + 名詞1 + 名詞2「SがO1にO2を持ってくる」
・Could you bring me a glass of wine?
・ワインを一杯いただけますか?
⇒話題の中心に持っていく・くる
・My old bicycle brought me $50.
・私の自転車は50ドルで売れた
⇒話題の中心に持っていく・くる
・He brought us sad news.
・彼は私たちに悲しい知らせをもたらした
⇒話題の中心に持っていく・くる
・The hurricane brought our town terrible disaster.
・ハリケーンは私たちの町にひどい災害をもたらしました
⇒話題の中心に持っていく・くる
主な訳し方としては「持ってくる・連れてくる・もたらす」になります。人だけでなく物や場所にも使うことができるので覚えておきましょう。
bringを使った表現
bringの用法 | bringの表現 | 一般的な日本語訳 |
bringを使った表現 | bring + someone + to 動詞の原型 bring + someone + 動詞のing形 |
SによってOが~するようになる |
bring + oneself + to 動詞の原型 | SによってOが~する気になる ※SとOは同一人物(再帰代名詞) |
bring + someone + to 動詞の原型
1つ目のbringを使った表現は「bring + someone + to 動詞の原型」です。
・What brought you to say so?
・どうして君はそう言うようになったの?
⇒話題の中心に持っていく・くる
・What brought you to move there?
・どうしてそこへ引っ越す気になったの?
⇒話題の中心に持っていく・くる
・He brought me to eat sushi.
・彼は私に寿司を食べさせてくれた
⇒話題の中心に持っていく・くる
この表現は、先ほどの表現と同じく「主語によって目的語が~するようになる」という意味の文を作ります。この文の場合は「目的語は誰でもOK」です。
bring + someone + 動詞のing形
2つ目のbringを使った表現は「bring + someone + 動詞のing形」です。
・The earthquake brought them running outside.
・地震のせいで彼らは外に逃げ出した
⇒話題の中心に持っていく・くる
・The news brought me flying to hometown.
・そのニュースによって私は故郷へ飛ぶことになった
⇒話題の中心に持っていく・くる
この表現は、先ほどの表現と同じく「主語によって目的語が~するようになる」という意味の文を作ります。こちらも「目的語は誰でもOK」です。
bring + oneself + to 動詞の原型
3つ目のbringを使った表現は「bring + oneself + to 動詞の原型」です。
・She can’t bring herself to trust him.
・彼女は彼の言うことは信じる気になれません
⇒話題の中心に持っていく・くる
・He couldn’t bring himself to apologize.
・彼は謝る気になれなかった
⇒話題の中心に持っていく・くる
この表現は「主語自身が~する気になる」という意味の文を作ります。この文の場合「目的語は主語と同じ」になるため、再帰代名詞が使われます。また「否定文や疑問文で使われることが多い」というのもポイントです。
「bring oneself to do」と「bring someone to do」
先ほどご紹介した「bring oneself to do」と「bring someone to do」には似たような表現ですが、少しだけニュアンスが異なります。
・bring oneself to do ⇒ 〇〇に~する気にさせる
・bring someone to do ⇒ 〇〇に~するようにさせる
また「bring oneself to do」には「やりたくないことをする気にさせる」というニュアンスがあるのに対し、もう一方の「bring someone to do」には「やりたくないことさせるなどの縛りはなく中立的」なのもポイントです。
・I can’t brought myself to eat sushi.
・私は寿司を食べる気になれない
⇒寿司を食べるという行為をやりたくない
・He brought me to eat sushi.
・彼は私に寿司を食べさせてくれた
⇒寿司を食べるという行為は嫌ではない
そのため「bring oneself to do」は否定文や疑問文との相性がよく、基本的には否定文や疑問文と一緒に用いられることが多いです。
bringを使った熟語やイディオム
熟語・イディオム | bringの表現 | 一般的な日本語訳 |
bring | bring about bring along bring around bring back bring down bring in bring into bring off bring on bring out bring over bring to bring together bring under bring up |
引き起こす・生じさせる・もたらすなど 持っていく・連れていくなど 意識を回復する・説き伏せる・持ってくるなど 持ち帰る・連れ戻す・思い出させるなど 下げる・降ろす・倒す・落ち込ませるなど 持ち込む・取り入れる・もたらすなど 引き込む・持ち込むなど 成し遂げる・やり遂げる・救い出すなど 引き起こす・もたらすなど 連れ出す・持ち出す・発行するなど 連れてくる・持ってくる・変えさせるなど 正気にする・意識を戻させるなど 一緒にする・集める・結びつけるなど 下に置く・押さえつけるなど 育てる・話題にする・表示するなど |
最後に、よく使われる「bringを使った熟語」をまとめてみました。せっかくなので、例文とイラストを交えてご紹介しようと思います。
bring about「引き起こす・生じさせる・もたらす」など
1.bring about「引き起こす・生じさせる・もたらす」など
・The problem brought about the war.
・その問題が戦争を引き起こした
⇒原因を持ってきて周辺に結果がもたらされる
・It will bring about peace.
・それは平和をもたらす
⇒原因を持ってきて周辺に結果がもたらされる
・Internet has brought about a great change in our lives.
・インターネットは我々の生活に大きな変化をもたらした
⇒原因を持ってきて周辺に結果がもたらされる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「about:ざっくり・だいたいその周り」で「引き起こす・生じさせる・もたらす」などの意味になります。感覚としては「原因を持ってきて周辺に結果がもたらされる感覚」です。
bring along「持っていく・連れていく」など
1.bring along「持っていく・連れていく」など
・They brought along their kids to the trip.
・彼らは子供たちを旅行に連れて行きました
⇒進む道(細長いモノに沿う)に沿って持っていく
・He brought along a lot of ideas.
・彼はたくさんのアイデアを持ってきてくれた
⇒進む道(細長いモノに沿う)に沿って持っていく
・She has to bring the homework along on Sep 1st.
・彼女は9月1日に宿題を持ってこなければならない
⇒進む道(細長いモノに沿う)に沿って持っていく
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「along:細長いモノに沿う」で「持っていく・連れていく」などの意味になります。感覚としては「進む道に沿って持っていく感覚」ですね。
bring around「意識を回復する・説き伏せる・持ってくる」など
1.bring around「意識を回復する・正気付かせる」など
・The medicine brought him around.
・その薬で彼は意識を取り戻した
⇒意識を話題の中心に持ってくる
・Energy drink will bring you around.
・エナジードリンクを飲めば元気が出るよ
⇒意識を話題の中心に持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「around:ぐるっと囲む」で「意識を回復する・正気付かせる」などの意味になります。感覚としては「意識を話題の中心に持ってくる感覚」です。
2.bring around「説き伏せる」など
・I managed to bring him around.
・私は何とか彼を説得することができた
⇒主語の考えの近くに相手を持ってくる
・They tried to bring me around to their point of view.
・彼らは私を説得して彼らの教えに従わせようとした
⇒主語の考えの近くに相手を持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「around:ぐるっと囲む」で「説き伏せる」などの意味になります。感覚としては「主語の考えの近くに相手を持ってくる感覚」です。
3.bring around「連れてくる・持ってくる」など
・Could you bring him around next time?
・今度彼を連れてきてもらえますか?
⇒話題の中心や近くに物や人を持ってくる
・I’ll bring the car around.
・車を回してきます
⇒話題の中心や近くに物や人を持ってくる
・I’ll bring the record around tomorrow.
・明日レコードを持って行きます
⇒話題の中心や近くに物や人を持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「around:ぐるっと囲む」で「説き伏せる」などの意味になります。感覚としては「話題の中心や近くに物や人を持ってくる感覚」です。
bring back「持ち帰る・連れ戻す・取り戻す・思い出させる」など
1.bring back「持ち帰る・連れ戻す・取り戻す」など
・She brought back the plates.
・彼女はお皿を返却した
⇒話題の中心に物や人を返す
・He brought back the book to the library.
・彼は本を図書館に返却した
⇒話題の中心に物や人を返す
・He brought us back our answer sheet.
・彼は私たちにテストを返却した
⇒話題の中心に物や人を返す
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「back:後ろ」で「持ち帰る・連れ戻す・取り戻す」などの意味になります。感覚としては「話題の中心に物や人を返す感覚」です。
2.bring back「思い出させる」など
・This car brings back memories.
・この車は懐かしい
⇒話題の中心(過去)に戻る
・The movie brought back my wonderful memory.
・映画は私の素晴らしい記憶を思い出させてくれた
⇒話題の中心(過去)に戻る
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「back:後ろ」で「思い出させる」などの意味になります。感覚としては「話題の中心(過去)に戻る感覚」です。
bring down「下げる・倒す・落ち込ませる」など
1.bring down「下げる・降ろす」など
・The medicine brought down fever.
・薬のおかげで熱が下がった
⇒下へ持ってくる
・Can you bring down the price a bit?
・少し安くなりませんか?
⇒下へ持ってくる
・We brought down the price of our product.
・我々は製品の価格を値下げしました
⇒下へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「down:下へ」で「下げる・降ろす」などの意味になります。感覚としては「下へ持ってくる感覚」です。
2.bring down「倒す・しとめる」など
・He brought down the bear.
・彼はクマを仕留めた
⇒軍門に下らせる
・They try to bring down the government.
・彼らは政府を倒そうとしている
⇒軍門に下らせる
・The aircraft was brought down by him.
・飛行機は彼によって撃墜された
⇒軍門に下らせる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「down:下へ」で「倒す・しとめる」などの意味になります。感覚としては「軍門に下らせる感覚」です。
3.bring down「落ち込ませる」など
・What brought you down?
・何で落ち込んでいるんですか?
⇒気分を下へ持ってくる
・His word brought me down.
・彼の言葉は私を落ち込ませた
⇒気分を下へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「down:下へ」で「落ち込ませる」などの意味になります。感覚としては「気分を下へ持ってくる感覚」です。
bring in「持ち込む・取り入れる・もたらす・提出する」など
1.bring in「持ち込む」など
・Do not bring your pet in.
・ペットを持ち込まないで
⇒空間の中へ持ってくる
・You can’t bring your smartphone in.
・スマホの持ち込みはできません
⇒空間の中へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「in:ある空間の中」で「持ち込む」などの意味になります。感覚としては「空間の中へ持ってくる感覚」です。
2.bring in「取り入れる・迎える」など
・They brought in a consultant.
・彼らはコンサルタントを雇った
⇒空間の中へ持ってくる・連れてくる
・We brought in the new CEO.
・私たちは新しいCEOを迎え入れました
⇒空間の中へ持ってくる・連れてくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「in:ある空間の中」で「取り入れる・迎える」などの意味になります。感覚としては「空間の中へ持ってくる・連れてくる感覚」です。
3.bring in「生み出す・もたらす」など
・The cold wave brought in a heavy snow.
・寒波が大雪をもたらした
⇒空間の中へ持ってくる
・The project brought in lots of money.
・プロジェクトで大きな収益を得た
⇒空間の中へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「in:ある空間の中」で「生み出す・もたらす」などの意味になります。感覚としては「空間の中へ持ってくる感覚」です。
4.bring in「提出する・依頼する」など
・We brought in a new bill.
・我々は新しい法案を提出した
⇒空間の中へ持ってくる・連れてくる
・We brought in an expert to the meeting.
・私たちは会議に専門家を招いた
⇒空間の中へ持ってくる・連れてくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「in:ある空間の中」で「提出する・依頼する」などの意味になります。感覚としては「空間の中へ持ってくる・連れてくる感覚」です。
bring into「引き込む・持ち込む」など
1.bring into「引き込む・持ち込む」など
・You can bring your pet into the hotel.
・そのホテルはペットと一緒に宿泊できます
⇒外から中へ持ってくる・連れてくる
・Can I bring this bag into the aircraft?
・このバッグを機内に持ち込んでもいいですか?
⇒外から中へ持ってくる・連れてくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「into:外から中へ」で「引き込む・持ち込む」などの意味になります。感覚としては「外から中へ持ってくる・連れてくる感覚」です。
bring off「成し遂げる・やり遂げる・救い出す」など
1.bring off「成し遂げる・やり遂げる」など
・We managed to bring off the project.
・我々はなんとかプロジェクトをやり遂げた
⇒接触下状態から離れた状態へ持ってくる
・They brought off the concert tour.
・彼らはツアーをやり遂げた
⇒接触下状態から離れた状態へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「off:離れている」で「成し遂げる・やり遂げる」などの意味になります。感覚としては「離れたところへ持ってくる感覚」です。
前置詞「off(離れる)」は前置詞「on(接触)」の逆のイメージがあるため、そこから「何かをやっている状態(on:接触)から、成し遂げた状態(off:離れる)」が連想できるため、成し遂げるなどの意味になる訳ですね。
2.bring off「救い出す」など
・He brought off a passenger of the wrecked ship.
・彼は難破船の乗客を救助した
⇒困難な状態から離れたところへ持ってくる
・The party team brought off the climbers.
・救助隊は登山者たちを救出した
⇒困難な状態から離れたところへ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「off:離れている」で「救い出す」などの意味になります。感覚としては「困難な状態から離れたところへ持ってくる感覚」です。
先ほどの「成し遂げる」もそうですが「救い出す」も、どちらも困難な状態から離れるニュアンスがあるのがポイントです。
bring on「引き起こす・もたらす」など
1.bring on「引き起こす・もたらす」など
・Stress brings on some diseases.
・ストレスはいくつかの病気を引き起こします
⇒接触している状態へ持ってくる
・Internet has brought on a great change in our lives.
・インターネットは私たちの生活に大きな変化をもたらしました
⇒接触している状態へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「on:接触」で「引き起こす・もたらす」などの意味になります。感覚としては「接触している状態へ持ってくる感覚」です。
「bring about」と「bring on」の違い
ご紹介した「bring about」は「bring on」と同じく「引き起こす・もたらす」を意味するのですが、ニュアンスが若干異なります。
■「bring about」と「bring on」の違い
・bring about ⇒ 社会に影響する大きな出来事
・bring on ⇒ 個人的な出来事(社会的な大きな出来事にも使える)
このニュアンスの違いは、それぞれの前置詞のイメージから生まれているものなので、感覚的にも掴みやすいと思います。
■前置詞「about」と「on」のイメージ
・about ⇒ ざっくり・だいたいその周り
・on ⇒ 接触
○ Internet has brought about a great change in our lives.
○ Internet has brought on a great change in our lives.
○ インターネットは私たちの生活に大きな変化をもたらしました
⇒社会など大きな物事への影響はどちらでもOK
× Stress brings about some diseases.
○ Stress brings on some diseases.
○ ストレスはいくつかの病気を引き起こします
⇒個人的な物事への影響はonを使う
実際に前置詞のイメージの違いを見てみると、aboutの方は「わかりやすく広い範囲」がある感じがしますし、onの方は接触なので「広さへの言及は無い(接触なので個人的に与える影響も可)」のがわかると思います。
bring out「連れ出す・持ち出す・引き出す・発行する」など
1.bring out「連れ出す・持ち出す・引き出す・発揮する・明らかにする」など
・He brought out a lot of books.
・彼はたくさんの本を運び出した
⇒外へ持ってくる
・He brought out a hidden side of her.
・彼は彼女の隠された一面を引き出した
⇒外へ持ってくる
・He brought out his best in a competition.
・彼は競技会でベストを尽くした
⇒外へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「out:内から外へ」で「連れ出す・持ち出す・引き出す・発揮する・明らかにする」などの意味になります。感覚としては「外へ持ってくる感覚」です。
2.bring out「出版する・発行する」など
・Her new book will be brought out next month.
・彼女の新しい本は来月出版されます
⇒外へ持ってくる
・We bring the new smartphone out tomorrow.
・我々は明日新しいスマホを発表します
⇒外へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「out:外に」で「出版する・発行する」などの意味になります。感覚としては「外へ持ってくる感覚」です。
bring over「連れてくる・持ってくる・反転させる・変えさせる」など
1.bring over「連れてくる・持ってくる」など
・I will bring it right over.
・すぐにお持ちします
⇒どこか離れた場所にあるものを持ってくる
・They brought their dogs over the cafe.
・彼女らは犬をカフェに連れてきました
⇒どこか離れた場所にあるものを持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「over:上に弧」で「連れてくる・持ってくる」などの意味になります。
前置詞「over」には「弧を描いた先」を連想させるため、越えた先への移動を意識させます。そこから「どこか離れた場所にあるものを持ってくる」という感覚が生まれています。
2.bring over「反転させる・変えさせる」など
・He tried to bring us over to his side.
・彼は私たちを彼サイドに引き入れようとした
⇒どこか離れた場所にあるものを持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「over:上に弧」で「反転させる・変えさせる」などの意味になります。感覚としては「超えて持ってくる感覚」です。
こちらにも「どこか離れた場所にあるものを持ってくる」というニュアンスが生きてますね。
bring to「正気にする・意識を戻させる」など
1.bring to「正気にする・意識を戻させる」など
・We brought him to.
・私たちは彼を正気づかせた
⇒到達点へ持ってくる
・They didn’t bring him to life.
・彼らは彼の意識を取り戻すことができなかった
⇒到達点へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「to:到達点」で「正気にする・意識を戻させる」などの意味になります。感覚としては「到達点へ持ってくる感覚」です。
bring together「一緒にする・集める・結びつける」など
1.bring together「一緒にする・集める・結びつける」など
・He brought cells together.
・彼は細胞を結合させた
⇒持ってきて集める
・We brought together information about him.
・私たちは彼に関する情報をまとめた
⇒持ってきて集める
・We need a person who can brings together a team.
・我々にはチームをまとめられる人材が必要です
⇒持ってきて集める
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「together:一緒に・集まる」で「一緒にする・集める・結びつける」などの意味になります。感覚としては「持ってきて集める感覚」です。
bring under「下に置く・押さえつける」など
1.bring under「下に置く・押さえつける」など
・They brought the fire under.
・彼らは火を消した
⇒到達点をひょいっと取る
・He brought his stuff under the hammer.
・彼は自分の持ち物をオークションにかけた
⇒下へ持ってくる
・The police brought the riot under control.
・警察は暴動を鎮圧した
⇒下へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「under:何かの下」で「下に置く・押さえつける」などの意味になります。感覚としては「下へ持ってくる感覚」です。
位置などの物理手なモノを下へ持ってくるだけでなく、数字や概念などの非物理的なモノを下へ持ってくることも可能ですし、上記のように何かの影響下に持ってくるという意味なども作れます。
bring up「育てる・話題にする・表示する・起訴する」など
1.bring up「育てる・しつける」など
・He was brought up to behave politely.
・彼は礼儀正しく振る舞うように育てられた
⇒上へ持ってくる
・They were brought up in remote island.
・彼らは離島で育ちました
⇒上へ持ってくる
・She brings up two kids all by herself.
・彼女は女手一つで二人の子供を育てている
⇒上へ持ってくる
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「up:上へ」で「育てる・しつける」などの意味になります。感覚としては「上へ持ってくる感覚」です。文字通り「育て上げる」というニュアンスですね。
因みに、この表現は「どのように育てるか?」といった情報と共に用いられることが多いので覚えておきましょう。
2.bring up「話題にする」など
・She brought up a problem at the meeting.
・彼女は会議で問題を提起した
⇒話題などを持ってくる(話題などが上がってくる)
・You don’t need to bring it up.
・その話をする必要はありません
⇒話題などを持ってくる(話題などが上がってくる)
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「up:上へ」で「話題にする」などの意味になります。
副詞「up」には「何も無かったところへ何かが現れる」というニュアンスがあります。その結果「話題などを持ってくる(話題などが上がってくる)感覚」が生まれてくる訳ですね。
3.bring up「表示する・提示する」など
・I brought up the menu on the screen.
・画面にメニューを表示させた
⇒到達点をひょいっと取る
・He brought up a browser.
・彼はブラウザーを立ち上げた
⇒到達点をひょいっと取る
・He always brings up a good point.
・彼はいつも良い点を指摘してくれる
⇒何も無かったところへを持ってくる(表示する・提示する)
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「up:上へ」で「表示する・提示する」などの意味になります。
こちらも、副詞「up:何も無かったところへ何かが現れる」の影響で、上記のような意味「何も無かったところへを持ってくる(表示する・提示する)」が生まれています。
4.bring up「起訴する」など
・He was brought up before a court.
・彼は法廷に出廷した
⇒到達点をひょいっと取る
・He was brought on charges of fraud.
・彼は詐欺の容疑で起訴された
⇒到達点をひょいっと取る
2つのイメージ「bring:話題の中心に持っていく・くる」+「up:上へ」で「起訴する」などの意味になります。
こちらも、副詞「up:何も無かったところへ何かが現れる」の影響で、上記のような意味「何も無かったところへを持ってくる(起訴する)」が生まれています。
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では「bringが使われている表現」をまとめてみました。
bringは「持ってくる」という意味でお馴染みですが、英語本来のイメージは「話題の中心に持っていく・くる」です。ポイントは「話題の中心に」という部分で「話題の中心へ向かうニュアンス」があります。
なので、訳語に関しては、お馴染みの「持ってくる」だけではなく「持っていく・連れてくる・連れていく・もたらす・導く」など様々な意味になります。どの意味になるにせよ、元々のイメージ「話題の中心に持っていく・くる」が重要なので、覚えておきましょう。
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