動詞「let」の意味と使い方!英語のイメージを掴んで英会話の幅を広げよう!
動詞の「let」と言えば、一般的には「させる」という意味でお馴染みですよね?
実際、動詞「let」は日本語で言うところの「させる」という意味で使われていますが、それは「let」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「let」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「letのイメージと正しい使い方」を解説していきます。
この記事の目次
「letのイメージ」
まず、「let」のイメージですが「許可する」になります。
この「許可する」のイメージから、よく使われる「させる」という意味が生まれています。
動詞「let」を使う際には「許可する」というイメージを意識しながら、様々な意味に触れていくと「させる」以外の意味をより深く理解できるようになりますので、意識しながら多くの例文に触れてみてください。
では、さっそく動詞「let」を使った例文をいくつか見ていきましょう。
・Let me explain.
・説明させて
⇒私が説明したがっているのを許すイメージ
・I don’t let you go.
・君を離さない
⇒君が去ろうとするのを許さないイメージ
・Don’t let me down.
・がっかりさせないで
⇒私をがっかりさせるのを許さないイメージ
このように、動詞「let」は「許可する」というイメージがあり、そのイメージから「させる」などの意味で使うことができます。
「letの使い方(基本編)」
ここからは、動詞「let」の本来のイメージ「させる」を意識して、簡単な例文を見ながら「正しい使い方」を理解していきましょう。
let(許す)
・She let me know truth.
・彼女は私に真実を教えてくれた
⇒彼女が私に秘密を言うのを許すイメージ
・My mom let me go on a travel.
・母は私が旅行に行くことを許してくれた
⇒母が私が旅行に行くのを許すイメージ
・He let his son go to the hospital.
・彼は息子を病院に行かせた
⇒息子が病院に行こうとするのを許したイメージ
let(させる)
・Let me alone.
・放っておいてください
⇒私が一人になるのを許して欲しいイメージ
・Let me think.
・考えさせてください
⇒考えるのを許して欲しいイメージ
・Let me pay for the meal.
・私におごらせて
⇒私がおごるのを許して欲しいイメージ
・Let us do the work.
・我々にその仕事をやらせて下さい
⇒我々が仕事を行うのを許して欲しいイメージ
let(しよう・しましょう)
・Let’s have a look.
・ちょっと見てみよう
⇒ちょっと見るのを許可してほしいイメージ
・Let’s go shopping.
・買い物に行こう
⇒買い物に行くのを許可して欲しいイメージ
let(賃借する)
・The house lets for $800 a month.
・その家の家賃は月800ドルだ
⇒月に800ドル払えばその家に住めるイメージ
このように動詞「let」には「許可する」というイメージがあるため「許す」「させる」などの意味を生み出すことができます。
この「let」の許可のポイントは「本人がしたいと思っていることを許可するという点」にあります。何かを強制的にさせるわけでもなく、やりたいと思っていることをさせてあげるという感覚の時に使うとしっくり来ます。
「letの使い方(応用編)」
動詞「let」は様々な語句と合わせることで、動詞単体で使うよりも多くの意味を生み出すことができます。
let on(口外する・秘密をしゃべる)
動詞「let」の「許可する」に「on(接触)」のイメージが加わり「口外する・秘密をしゃべる」という意味になります。
・He didn’t let on that he was a detective.
・彼は自分が探偵だと明かさなかった
⇒隠していた事実をオンにしないイメージ
・Don’t let on who did it.
・誰がそれをやったかは口外するな
⇒隠している事実がオンにならないイメージ
イメージとしては「今まで許可されずに隠していたものがオンになる」といった感じですね。通常は否定文で使われるので「秘密を明かさない」という意味になることが多いです。
let ~ off(解放する・免除する・放出する)
動詞「let」の「許可する」に「off(離れる)」のイメージが加わり「解放する・免除する・放出する」という意味になります。
・The police let them off with a warning.
・警察は彼らを警告のみで解放した
⇒おさえられていたものが許可されて放されたイメージ
・The hunter let the gun off to the deer.
・ハンターはその銃を鹿に向けて発砲した
⇒弾丸が解放されて放たれたイメージ
イメージとしては「許可されずにおさえられていたものがオフになった」というイメージです。
let up(静まる)
動詞「let」の「許可」に「up(すっかり・完全に・終わりまで)」のイメージが加わり「(天候などが)静まる」という意味になります。
・The snow has let up.
・雪が小降りになった
⇒降っていた雪が終って回復していくイメージ
・The hotness getting let up
・暑さが和らいだ
⇒暑さが終って回復していくイメージ
こちらは少しイメージしづらいのですが、それぞれの単語から連想すると違和感が薄れると思います。
まず、動詞「letの許可」ですが。前述したとおり「強制的に何かをさせる許可」ではなく「本人のやりたいようにさせる許可」です。つまり「放っておく」といった感覚があります。
そして「up」には「すっかり・完全に・終わりまで」というイメージがあるため、「let up」で「天候などが静まる」という意味になる訳ですね。
このように動詞「let」には「許可する」というイメージがあるので「許す・させる」などの意味で使うことができます。ただし「許可」と言っても「強制的に何かをさせる」ではなく、「本人のやりたいようにさせる(放置に近い許可)」になるので覚えておきましょう。
「letの使い方(使役動詞編)」
さて、そんな動詞「let」ですが、「let」を使う上で忘れてはいけないのが「使役動詞としての使い方」です。学校の授業などでも習ったと思いますが、この使役動詞は主に4つあり、日本語訳としてはほぼ同一ですが、強制力などそれぞれにニュアンスが異なります。
使役動詞:make(~させる)
使役動詞の中でも、最も強制力があるのが動詞「make」です。感覚としては「強制や義務のニュアンスがある」ため、無理やりやらせるといった感覚があります。
・My mother made me clean my room.
・母は私に自分の部屋の掃除をさせた
⇒強制的に掃除をさせるイメージ
感覚としては「掃除をしないと全部捨てるわよ!」とカンカンになって言われた感じですね。怖いです。
使役動詞:have(~させる)
使役動詞の中でも、次に強制力があるのが動詞「have」です。強制力と言っても実際は無理やりやらせるわけではなく「お願いや提案のニュアンス」があり、人にやってもらうといった感覚になります。
・I’ll have him call you back.
・彼に電話をかけなおさせます
⇒仕事としてさせるイメージ
感覚としては「会社などで仕事としてやる」といった感じですね。無理やりさせるのではなく、当たり前のこととしてやる。義務としてやる。そういった感じでしょうか。
使役動詞:get to(~させる)
使役動詞の中でも、動詞「have」と同等の強制力があるのが「get to」です。感覚的には「お願いや提案のニュアンス」があり「have」とほぼ同じ感覚ですが、そこに「説得してやってもらう要素」が加わります。
・We couldn’t get them to sign the agreement.
・我々は彼らに契約を合意させることができなかった
⇒説得してやってもらうイメージ
感覚としては「何か合意を求める」といった感じですね。説得して相手を納得させてやってもらうと感じです。
使役動詞:let(~させる)
使役動詞の中でも、一番強制力が低いのが「let」です。感覚的には「人にやりたいことをやらせるニュアンス(放置)」になります。
・He didn’t let me go out yesterday.
・昨日彼は私に外出をさせてくれなかった
⇒やりたいことをさせるイメージ
感覚としては「やりたいことをさせる」といった感じですね。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「letのイメージ」は掴めましたでしょうか?
動詞「let」は一般的には「させる・許す」という意味で使われていますが、それは根本のイメージである「許可する」から派生した意味になります。
動詞「let」は「許可するイメージ」があるため、よく使役動詞として使われることがありますが、似たような意味を表す動詞に「make, have , get to」があります。これらの動詞も「let」と同じく、訳語は「させる」になりますが、それぞれ動詞ごとに宿っているニュアンスが異なります。
そのニュアンスも、それぞれの動詞のイメージと固く結びついたニュアンスになっているので、動詞個々のイメージをしっかりと掴んで使いこなしていきましょう。
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