徹底解説!watchと基本文型!よく使われる熟語やイディオムを例文で紹介!
今回の記事では「watchの文型」や「watchを使った熟語やイディオム」をまとめてみました。
英語は動詞ひとつとっても「全体の構造や文脈や他の単語との組み合わせ」で意味が変わるので、慣れていないと難しいですよね?
この記事では、そんなモヤモヤを払拭できるように「watchを使った表現」を徹底的に解説してみたので、ぜひ参考にしてみてください。
watchのコアイメージ
まず、watchの英語本来のイメージは「じっと見る(動いているものを見る)」です。
この「じっと見る(動いているものを見る)」というイメージから、よく使われる「見る・観る」という意味が生まれています。ポイントは「ただ見るのではなく、じっと見るというイメージから、相手や物事を注視する感覚がある」という点です。
代表的な日本語訳としては「見る・観る」ですが、他にも「見る・観戦する・注意する・監視する・見守る・うかがう・待ち構える」などの意味にもなります。
●じっと見る(動いているものを見る)
1.見る・観る
2.注意する・警戒する・気をつける
3.監視する・見守る・世話をする
4.うかがう・待ち構える
その中でも特によく使われるのが上記の4つです。もちろん、コアイメージの「じっと見る(動いているものを見る)」が適用できるのであれば、上記の日本語訳以外にも使うことができます。
watch(見る・観る)
watchのイメージは「じっと見る(動いているものを見る)」なので、そこから「見る・観る」などの意味を表現することができます。
・He watches YouTube everyday.
・彼は毎日ユーチューブを観ている
⇒ユーチューブを観るイメージ
・I watched a basketball game.
・私はバスケの試合を観戦しました
⇒バスケの試合を観戦したイメージ
・We watch baseball on TV.
・私たちはテレビで野球を観戦している
⇒野球の試合を観戦したイメージ
watch(注意する・警戒する・気をつける)
watchのイメージは「じっと見る(動いているものを見る)」なので、そこから「注意する・警戒する・気をつける」などの意味を表現することができます。
・Watch your step
・足元注意
⇒足元をじっと見る(注意して見る)イメージ
・Watch your speed!
・スピードに気をつけなさい
⇒スピードをじっと見る(気をつけて見る)イメージ
・Watch your weight.
・体重に気をつけなさい
⇒体重をじっと見る(気をつけて見る)イメージ
watch(監視する・見守る・世話をする)
watchのイメージは「じっと見る(動いているものを見る)」なので、そこから「監視する・見守る・世話をする」などの意味を表現することができます。
・The prison guard watched him.
・看守は彼を監視した
⇒看守が彼を見ているイメージ
・She watched a patient carefully.
・彼女は患者を手厚く看病した
⇒彼女が患者を見ているイメージ
・She watches the children at play.
・彼女は遊んでいる子供たちを見守っている
⇒彼女は遊んでいる子供たちを見ているイメージ
watch(うかがう・待ち構える)
watchのイメージは「じっと見る(動いているものを見る)」なので、そこから「うかがう・待ち構える」などの意味を表現することができます。
・He watched for a good chance.
・彼は好機を待っていた
⇒彼が好機が来るのを見ていたイメージ
・They watched for a chance to invade the country.
・彼らはその国を侵略する機会を狙っていた
⇒彼らがその国を侵略するタイミングを見ていたイメージ
watchは「じっと見る(動いているものを見る)」というイメージです。ポイントは「相手や物事を注視する感覚がある」という点になります。
watchのイメージ ⇒ watchのイメージを掴んで英会話の幅を広げよう!
「see」と「watch」と「look」の違い
lookもwatchと同じように「見る」という意味を生み出しますが、ニュアンスが若干異なります。
■「see」「look」「watch」のニュアンスの違い
・see ⇒ 向こうから視界に入ってくる(自然と見える)
・look ⇒ こちらから視線を向ける(意識的に目を向ける)
・watch ⇒ じっくり見る・注意して見る(動くものを見る)
・I saw a cat on the roof.
・私は屋根の上の猫を見た
⇒屋根の上に猫を見かけたというニュアンス
・I looked at a cat on the roof.
・私は屋根の上の猫を見た
⇒屋根の上の猫に視線を向けたというニュアンス
・I watched a cat on the roof.
・私は屋根の上の猫を見た
⇒屋根の上の猫を観察するようなニュアンス
同じ「見る」を意味しますが、こうやってニュアンスを比べてみると、その意識の違いが分かりますよね。
watchの文型
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第一文型 (S+V) |
watch | 見る・観るなど |
第三文型 (S+V+O) |
watch + 名詞 | Oを見る・観る・注意するなど ※名詞による |
第五文型 (S+V+O+C) |
watch + 名詞 + 動詞の原型 watch + 名詞 + 動詞のing形 |
OがVするのを見る・観る OがVをしているのを見る・観る |
watchは第一文型、第三文型、第五文型に使うことができます。どの文型に使うにせよ「じっと見る(動いているものを見る)」を意識するようにしましょう。
第一文型(S+V)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第一文型 (S+V) |
watch | 見る・観るなど |
第一文型は「主語の単純な動作を表現する文」を作ります。
watchは「じっと見る(動いているものを見る)」というイメージです。第一文型に使った場合は「見る・観る」などの意味になり、文字通り「主語自身がじっと見る動作」を表現します。
watch「見る・観る」など
・The God is watching over you.
・神様が見守っている
⇒神様が見ているイメージ
・He watched for a chance to escape from prison.
・彼は刑務所から脱出する機会を狙っていた
⇒彼が刑務所から脱出する機会を見て待っていたイメージ
・She watched over my cat yesterday.
・昨日彼女は私の猫の世話をしてくれた
⇒彼女が猫の様子を見てくれたイメージ
主な訳し方としては「見る・観る」などになります。付随する前置詞などの語句によって日本語訳が変化するので注意しましょう。
第三文型(S+V+O)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第三文型 (S+V+O) |
watch + 名詞 | Oを見る・観る・注意するなど ※名詞による |
第三文型は「主語が何かに動詞の動作の影響を与える文」を作ります。
watchは「じっと見る(動いているものを見る)」というイメージです。第三文型に使った場合は「~を見る・観る・~に注意する」などの意味になり、文字通り「Oを見るなどの影響を与える文を作ること」ができます。
watch + 名詞「 Oを見る・観る・注意する」など
・Watch your head!
・頭上注意!
⇒頭上を注意して見るイメージ
・We watched a movie yesterday.
・私たちは昨日テレビを観た
⇒私たちがテレビを観るイメージ
・They watched a soccer game.
・彼らはサッカーを観戦した
⇒彼らがサッカーを観戦したイメージ
主な訳し方としては「Oを見る・観る・Oに注意する」などになります。こちらも付随する前置詞や副詞などの語句によって日本語訳が変化します。
第五文型(S+V+O+C)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第五文型 (S+V+O+C) |
watch + 名詞 + 動詞の原型 watch + 名詞 + 動詞のing形 |
OがVするのを見る・観る OがVをしているのを見る・観る |
第五文型は「主語が何かを補語とみなす文」を作ります。
watchは「じっと見る(動いているものを見る)」というイメージです。第五文型に使った場合は「OがVするのを見る」「OがVをしているのを見る」などの意味になりま、文字通り「OがVしているのを見る文を作ること」ができます。
watch + 名詞 + 動詞の原型「 OがVするのを見る・観る」など
・I watched her jump up.
・彼女が飛び上がるのを見ました
⇒彼女が飛んでいる状態を見ているイメージ
・I watched my son act a prince.
・私は息子が王子様を演じるのを観た
⇒息子が王子様を演じている状態を見ているイメージ
第五文型に使った場合は「OがVするのを見る」などの意味になります。
watch + 名詞 + 動詞のing形「OがVしているのを見る・観る」など
・She watched the children playing.
・彼女は子供たちが遊んでいるのを見た
⇒子供たちが遊んでいるのを見たイメージ
・We watched her singing.
・私たちは彼女が歌っているのを見た
⇒彼女が歌っているのを見たイメージ
第五文型に使った場合は「OがVしているのを見る」などの意味になります。
watchを使った表現
watchの用法 | lookの表現 | 一般的な日本語訳 |
watchを使った表 | watch + your ~ | ~に気をつける ~に注意する |
watch + your ~(~に気をつける・~に注意する)
watchを使った表現は「watch + your ~」です。
・Watch your step.
・足元に気をつけて
⇒足元を注意して見るイメージ
・Watch your head.
・頭上注意!
⇒頭上を注意して見るイメージ
・You better watch your mouth.
・口を慎みたまえ
・下手なことは言わない方がいい
⇒話す内容を注意して見るイメージ
こちらは「~に気をつける・~に注意する」という意味になります。感覚としては「その行動をじっと見る(注意して見る)」といった感覚ですね。
watchを使った熟語やイディオム
熟語・イディオム | watchの表現 | 一般的な日本語訳 |
watch | watch for watch out (for) watch over |
注意して見る・見逃さないように待つなど 用心する・気を付けるなど 見守る・気を配るなど |
最後に、よく使われる「watchを使った熟語」をまとめてみました。せっかくなので、例文とイラストを交えてご紹介しようと思います。
watch for「~を注意して見る・~を見逃さないように待つ」など
1.watch for「~を注意して見る・~を見逃さないように待つ」など
・The system watches for fires.
・システムは火災を監視している
⇒システムが火災が起こらないように見守っているイメージ
・He watched for a good chance.
・彼は好機を待っていた
⇒彼が好機が来るのを見て待っていたイメージ
・He watched for an opportunity to escape.
・彼は逃げる機会をうかがっていた
⇒彼が逃げる機会を見て待っていたイメージ
2つのイメージ「watch:じっと見る(動いているものを見る)」+「for:向かう・目の前の方向」で「~を注意して見る・~を見逃さないように待つ」などの意味になります。感覚としては「その方向を見る感覚」ですね。
watch out (for)「~を世話をする・~を見送る」など
1.watch out (for)「~を世話をする・~を見送る」など
・Watch out for pickpockets.
・スリに気をつけて
⇒最後まで気をつけて見るイメージ
・Watch out for falling rocks.
・落石注意!
⇒最後まで気をつけて見るイメージ
・Watch out for yourself.
・あなた自身を大事にしてください
⇒最後まで気をつけて見るイメージ
2つのイメージ「watch:じっと見る(動いているものを見る)」+「out:最後まで」で「気をつけて」といった意味になり、そこに「for:向かう・目の前の方向」が加わって「~に用心する・~に気を付ける」などの意味になります。
感覚としては「最後まで気をつけてその方向を見る感覚」ですね。
「watch out」と「be careful」の違い
今回の「watch out」と似たような意味で「be careful」というフレーズがあります。どちらも「気をつけて」という意味になりますが、ニュアンスが少しだけ異なります。
■「watch out」と「be careful」のニュアンスの違い
・watch out ⇒ とっさの危険に対する注意
・be careful ⇒ 元々存在している危険に対しての注意
句動詞「watch out」は「今まさに危険が迫っていることへの注意」なのに対し、もう一方の「be careful」は「何か起こりそうなことに対して行う注意」といったニュアンスです。
●「とっさの注意」と「事前の注意喚起」
・Watch out for cars when you’re crossing the street.
・通りを渡る際は車に気をつけなさい
⇒とっさの注意
・Be careful of cars when you’re crossing the street.
・通りを渡る際は車に気をつけなさい
⇒事前の注意喚起
・Watch your step!
・足元に気をつけて
⇒とっさの注意
・Be careful when you go downstairs.
・階段を下りる際は気をつけて
⇒事前の注意喚起
実際に例文を比べて見ても「とっさの注意(watch)」と「事前の注意喚起(careful)」になっているのが分かると思います。
watch over「~を見守る・~に気を配る」など
1.watch over「~を見守る・~に気を配る」など
・I’m watching over you.
・見守ってるよ
⇒じっと見る(動いているものを見る)
・She watches over a sick child.
・彼女は病気の子供を看病している
⇒病気の子供を覆うように見守るイメージ
・He watched over my dogs yesterday.
・彼は昨日私の犬を世話してくれた
⇒私の犬を覆うように見守ってくれたイメージ
2つのイメージ「watch:じっと見る(動いているものを見る)」+「over:上に弧」で「~を見守る・~に気を配る」などの意味になります。感覚としては「覆うように見守る感覚」ですね。
「watch over」と「look after」の違い
今回の「watch over」と似たような意味で「look after」があります。どちらも「~の世話をする」という意味になりますが、ニュアンスが少しだけ異なります。
■「watch over」と「look after」のニュアンスの違い
・Watch over ⇒ 比較的短時間の見守り(watching)
・look after ⇒ 比較的長時間の見守り(taking care)
感覚的なものなので「実際にどのくらいの期間なのか?」のは明確ではないですが、すぐ戻ってこれるか否かくらいの感覚で捉えておくと良いと思います。
・Could you watch over my son?
・息子を見ていてくれますか?
⇒少し離れている間だけ見てもらうイメージ
・Could you look after my son?
・息子のお世話をお願いしていいですか?
⇒比較的長い間や繰り返し見てもらうイメージ
例えば「ちょっとトイレに行っている間だけ見ておく」であれば「watch out」が妥当ですし、「比較的長い間見てもらう(世話をお願いする)」であれば「look after」が妥当だと思います。
こちらも注目 ⇒ watchの句動詞や熟語3選!
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では「watchが使われている表現」をまとめてみました。
watchは「見る」という意味でお馴染みですが、英語本来のイメージは「じっと見る(動いているものを見る)」です。
じっと見る(動いているものを見る)イメージがあることから「見守る・気をつけて見る」といったニュアンスで使うこともできます。また、テレビやスポーツなどを観る場合にもピッタリな表現です。
他に同じ「見る」を意味する動詞として「look:意識的に目を向ける」や「see:視界に入る(自然に見える)」などがありますが、イメージが異なるので会話の流れやニュアンスに合わせて使い分けていくようにしましょう。
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