これで完璧!前置詞「beyond」の4つの意味と使い方!英語のイメージで表現の幅を広げよう!
前置詞の「beyond」と言えば、一般的には「~の向こう側」という意味でお馴染みですよね?
実際、前置詞「beyond」は日本語で言うところの「~の向こう側」という意味で使うことができますが、それは前置詞「beyond」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「beyond」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「beyondのイメージと正しい使い方」を例文とイラストでじっくり解説していきます。
この記事の目次
「beyondのイメージ」
前置詞「beyond」のイメージですが「範囲を大きく超えて」になります。
この「範囲を大きく超えて」というイメージから、日本語でお馴染みの「~の向こう側」という意味が生まれてきており、空間などの「物理的な向こう側」を表現できるのはもちろんですが、時間・能力など「非物理的な境界線の向こう側」も表現することもできます。
・beyond the mountain ⇒ 山の向こう側
・beyond my expectations ⇒ 期待以上だった
・beyond human understanding ⇒ 人の理解を超えて
・beyond midnight ⇒ 真夜中を過ぎて
※範囲を大きく超えてから「空間・水準・範囲・理解・能力・時間の向こう」などを表現できます。
さて、そんな「何かの後ろ」というイメージがある前置詞「behind」ですが、大きく4つの用途に分けることができます。
1.空間の向こう側の「beyond」
2.水準・範囲の向こう側の「beyond」
3.理解・能力の向こう側の「beyond」
4.時間の向こう側の「beyond」
では、せっかくなので、それぞれのか使い方を例文とイラストを交えながら見ていきましょう。
空間の向こう側の「beyond」
1つ目の「beyond」は「空間の向こう側のbeyond」です。具体的な例をあげると「私の家は山の向こう側です」や「あの線の向こう側には行くな」や「彼らは海の向こうからやって来た」といった感じで「空間の向こう側」を表現することができます。
・My house is beyond the mountain.
・私の家は山の向こう側です
⇒山の向こう側(範囲を大きく超えて)
・We can’t see beyond 10 meters.
・10メートルより先も見えません
⇒10メートル先の向こう側(範囲を大きく超えて)
・Don’t go beyond the line.
・あの線の向こう側には行くな
⇒あの線の向こう側(範囲を大きく超えて)
・They came from beyond the sea.
・彼らは海の向こうからやって来た
⇒海の向こう側(範囲を大きく超えて)
・You should put it beyond the reach of kids.
・子供の手の届かないところに置いておくべきです
⇒子供の手の届く空間の向こう側(範囲を大きく超えて)
前置詞「beyond」のイメージは「範囲を大きく超えて」なので、文字通り「空間の向こう側」を表現することができます。実際に物理的な位置を表現しているので簡単ですね。
前置詞「beyond」と前置詞「over」の違い
前置詞「over」も前置詞「beyond」と同じように「~の向こう側」を意味することができますが、ニュアンスが異なります。
・over ⇒ 上の方を覆って(孤を描いて超えた先)
・beyond ⇒ 範囲を大きく超えて
なので、実際の例文を比べると意味が異なります。
・My house is over the mountain.
・私の家は山の向こう側です
⇒山を超えたら手が届きそうなところ(孤を描いて超えた先)
・My house is beyond the mountain.
・私の家は山の向こう側です
⇒山を超えた更に向こう側の遠く(範囲を大きく超えて)
ぞれぞれの前置詞のイメージ「over(上の方を孤を描いて超えた先)」と「behind(範囲を大きく超えた向こう側)」を掴んでいれば、その違いは感じ取れると思います。
ディズニーの名作映画「トイストーリー」に出てくるバズ・ライトイヤーというキャラクターの決め台詞に「無限の彼方へ、さあ行くぞ!(To infinity and beyond! )」というフレーズがあるのですが、正にそのイメージ「果てしなく向こう側」といった感覚です。
水準・範囲の向こう側の「beyond」
2つ目の「beyond」は「水準・範囲の向こう側のbeyond」です。具体的な例をあげると「彼のIQは平均を超えていた」や「君は視野を広げた方が良いと思う」や「彼の歌は私の期待以上だった」といった感じで「水準・範囲の向こう側」を表現することができます。
・His IQ was beyond the average.
・彼のIQは平均を超えていた
⇒IQの平均値の向こう側(範囲を大きく超えて)
・I know nothing beyond what you told me.
・あなたが話してくれたこと以外は何も知らない
⇒話してくれたことの向こう側(範囲を大きく超えて)
・I think you should look beyond the present.
・君は視野を広げた方が良いと思うよ
⇒視野の向こう側(範囲を大きく超えて)
・His song was beyond my expectations.
・彼の歌は私の期待以上だった
⇒期待の向こう側(範囲を大きく超えて)
・The castle was beautiful beyond description.
・そのお城は言葉に表せないほど美しかった
⇒言葉で表現できる範囲の向こう側(範囲を大きく超えて)
前置詞「beyond」のイメージは「範囲を大きく超えて」なので、「水準や範囲などある一定のラインの向こう側」を表現できます。こちらの表現は「物理的な向こう側」ではなく「非物理的な範囲の向こう側」を表していますね。
理解・能力の向こう側の「beyond」
3つ目の「beyond」は「理解・能力の向こう側のbeyond」です。具体的な例をあげると「私には理解できません」や「彼女は見分けがつかないほど変わった」や「その仕事は彼女の実力を大きく越えている」といった感じで「理解や能力の向こう側」を表現することができます。
・It’s beyond me.
・私には理解できません
⇒私の理解の向こう側(範囲を大きく超えて)
・That was beyond human understanding.
・あれは人の理解を超えていた
⇒人が理解できる範囲の向こう側(範囲を大きく超えて)
・She has changed beyond recognition.
・彼女は見分けがつかないほど変わった
⇒私が見分けられる範囲の向こう側(範囲を大きく超えて)
・The situation was beyond his control.
・状況は彼の手に負えないものでした
⇒彼の支配力の向こう側(範囲を大きく超えて)
・The task is quite beyond her abilities.
・その仕事は彼女の実力を大きく越えている
⇒彼女の実力の向こう側(範囲を大きく超えて)
前置詞「beyond」のイメージは「範囲を大きく超えて」なので、「理解や能力など個人の力の向こう側」を表現できます。こちらの表現も「物理的な向こう側」ではなく「非物理的な範囲の向こう側」を表していますね。
時間の向こう側の「beyond」
4つ目の「beyond」は「時間の向こう側のbeyond」です。具体的な例をあげると「彼らは真夜中過ぎまで滞在した」や「彼は14時間以上働いている」や「彼は真夜中を過ぎても祭事を続けました」といった感じで「時間の向こう側」を表現することができます。
・They stayed beyond midnight.
・彼らは真夜中過ぎまで滞在した
⇒時間的に真夜中の向こう側(範囲を大きく超えて)
・She came an hour beyond the appointed time.
・彼女は約束の時間を1時間過ぎて来た
⇒約束の時間の向こう側(範囲を大きく超えて)
・You can’t stay here beyond closing time.
・閉園時間を過ぎての滞在はできません
⇒閉園時間の向こう側(範囲を大きく超えて)
・He works beyond 14 hours.
・彼は14時間以上働いている
⇒14時間の向こう側(範囲を大きく超えて)
・He continued the festival beyond midnight.
・彼は真夜中を過ぎても祭事を続けました
⇒時間的に真夜中の向こう側(範囲を大きく超えて)
前置詞「beyond」のイメージは「範囲を大きく超えて」なので、「時間の向こう側」を表現できます。こちらの表現も「物理的な向こう側」ではなく「非物理的な範囲の向こう側」ですね。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「beyondのイメージ」は掴めましたでしょうか?
前置詞「beyond」は一般的には「~の向こう側」という意味で使われていますが、それは「範囲を大きく超えて」というイメージから生まれてきています。
この「範囲を大きく超えて」のイメージは、空間などの「物理的な向こう側」を表現できるのはもちろんですが、それだけでなく、範囲・時間・能力・理解など「非物理的な境界線の向こう側」も表現することもでき、その距離感は手が届く範囲ではなく「遥か遠く」といった感じになります。具体的にこれくらい!といった距離があるわけではないですが、相当の距離があると解釈して問題ありません。
前述した「over(上の方を孤を描いて超えた先)」の距離よりは、ずっと先と覚えておけば良いでしょう。
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