徹底解説!keepと基本文型!よく使われる熟語やイディオムを例文で紹介!
今回の記事では「keepの文型」や「keepを使った熟語やイディオム」をまとめてみました。
英語は動詞ひとつとっても「全体の構造や文脈や他の単語との組み合わせ」で意味が変わるので、慣れていないと難しいですよね?
この記事では、そんなモヤモヤを払拭できるように「keepを使った表現」を徹底的に解説してみたので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
keepのコアイメージ
まず、keepの英語本来のイメージは「持ち続ける」です。
この「持ち続ける」というイメージから、よく使われる「保つ」という意味が生まれています。
ただし、keepの「持ち続ける」は「単純に持ち続ける」のではなく、「比較的長時間持ち続ける」や「意志を持って持ち続ける」といったイメージが伴うのがポイントになります。
代表的な日本語訳としては「保つ」ですが、その他にも「ずっと持っている・とっておく・守る・飼う・養う・記入する・留める・引き止める・足止めをする・~し続ける・~の状態のままにする」などの意味にもなります。
●持ち続ける(長期間・意思)
1.ずっと持っている・取っておく
2.守る・飼う・養う
3.記入する・留める
4.引き止める・足止めをする
5.~し続ける・~の状態のままにする
もちろん、コアイメージの「持ち続ける」のであれば、上記の日本語訳以外にも使うことが可能ですが、「比較的長時間持ち続ける場合」や「意思を持って持ち続ける場合」に使われます。
keep(ずっと持っている・取っておく)
keepのイメージは「持ち続ける(長時間・意志)」なので、そこから「ずっと持っている・とっておく」などの意味を表現することができます。
・Keep the change.
・お釣りはとっておいて
⇒持ち続ける(長時間・意志)
・She will keep this for future use.
・将来使えるようにこれは取っておきます
⇒持ち続ける(長時間・意志)
・You can keep mine.
・これあげるよ
⇒持ち続ける(長時間・意志)
keep(守る・飼う・養う)
keepのイメージは「持ち続ける(長時間・意志)」なので、そこから「守る・飼う・養う」などの意味を表現することができます。
・I will keep our promise.
・約束は守ります
⇒持ち続ける(長時間・意志)
・She keeps a dog.
・彼女は犬を飼っている
⇒持ち続ける(長時間・意志)
・He keeps a large family.
・彼は大家族を養っています
⇒持ち続ける(長時間・意志)
keep(記入する・留める)
keepのイメージは「持ち続ける(長時間・意志)」なので、そこから「記入する・留める」などの意味を表現することができます。
・He keeps his diary in English.
・彼は英語で日記をつけている
⇒持ち続ける(長時間・意志)
・Do you keep an account of your household expenses?
・家計簿をつけていますか?
⇒持ち続ける(長時間・意志)
keep(引き止める・足止めをする)
keepのイメージは「持ち続ける(長時間・意志)」なので、そこから「引き止める・足止めをする」などの意味を表現することができます。
・My teacher kept me after school.
・担任は私を居残りさせた
⇒持ち続ける(長時間・意志)
・The heavy snow kept us indoors.
・大雪は私たちを家に閉じ込めた
⇒持ち続ける(長時間・意志)
・What’s keeping you here?
・何故どこにも行かないのですか?
⇒持ち続ける(長時間・意志)
keep(~し続ける・~の状態のままにする)
keepのイメージは「持ち続ける(長時間・意志)」なので、そこから「~し続ける・~の状態のままにする」などの意味を表現することができます。
・She should keep her room clean.
・彼女は自分の部屋をきれいに保つべきだ
⇒持ち続ける(長時間・意志)
・She kept the window open.
・彼女はその窓を開けっ放しにした
⇒持ち続ける(長時間・意志)
・The baby kept crying.
・その赤ちゃんは泣き続けていた
⇒持ち続ける(長時間・意志)
keepは「持ち続ける(長時間・意志)」というイメージです。ポイントは「比較的長時間持ち続ける・意志を持って持ち続ける」という点にあります。なので、動作自体に何かしらの意図があることが多くなります。
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「leave」と「keep」のニュアンスの違い
leaveもkeepと同じように「~の状態のままにする」という意味を生み出しますが、ニュアンスが若干異なります。
■「leave」と「keep」のニュアンスの違い
・leave ⇒ 残して離れる(放置)
・keep ⇒ 持ち続ける(意思がある)
実際にニュアンスの違いを例文を使って表現するとこうです。
・She leaves the door opened.
・彼女はドアは開けたままにしておいた
⇒ドアを開けた状態で放っておいた(放置)
・She keeps the door opened.
・彼女はドアは開けたままにしておいた
⇒ドアを開けた状態を保っておいた(意志)
leaveの方は「意志の有無は分かりませんが開けたまま放置した感覚」になり、keepの方は「換気をしたいなど意志を持って開けた状態を保つ感覚」になります。
keepの文型
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第一文型 (S+V) |
keep + 副詞・前置詞 + 名詞 | ~を続ける ~から離れる ~しないでおく ※副詞や前置詞による |
第二文型 (S+V+C) |
keep + 形容詞 keep + 動詞のing形 |
SがCのままである SがC(動詞の状態)をし続ける |
第三文型 (S+V+O) |
keep + 名詞(動名詞・不定詞) | SがOを保持する・記録する SがO(動名詞・不定詞の状態)を保つ |
第四文型 (S+V+O1+O2) |
keep + 名詞1 + 名詞2 | SがO1にO2をとっておく |
第五文型 (S+V+O+C) |
keep + 名詞 + 形容詞 keep + 名詞 + 副詞 keep + 名詞 + 動詞のing形 keep + 名詞 + 動詞の過去分詞形 |
SがOをCの状態に保つ SがOがCにいる状態を保つ SがOをVし続けるように保つ SがOがVになった状態を保つ |
keepは第一文型、第二文型、第三文型、第四文型、第五文型に使うことができます。どの文型に使うにせよ「持ち続ける(長時間・意志)」を意識するようにしましょう。
第一文型(S+V)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第一文型 (S+V) |
keep + 副詞・前置詞 + 名詞 | ~を続ける ~から離れる ~しないでおく ※副詞や前置詞による |
第一文型は「主語の単純な動作を表現する文」を作ります。
keepは「持ち続ける(長時間・意志)」というイメージです。第一文型に使った場合は「主語が続ける・離れる・しないでおく」などの意味になります。訳語に関しては、付随する前置詞や副詞によって変化しますので、語句に応じてに対応していきましょう。
keep + 副詞・前置詞 + 名詞「続ける・離れる・しないでおく(副詞や前置詞による)」
・Keep in touch!
・連絡を取り合おう
⇒連絡を持ち続ける(長時間・意志)
・She keeps away from him.
・彼女は彼から距離をとっている
⇒距離を持ち続ける(長時間・意志)
・She keeps off drinking.
・彼女はお酒を控えている
⇒お酒と距離を持ち続ける(長時間・意志)
・I will keep from smoking.
・禁煙します
⇒煙草と距離を持ち続ける(長時間・意志)
・If you keep on practising, you’ll get better!
・練習を続ければ必ず上手くなります!
⇒練習を持ち続ける(長時間・意志)
主な訳し方としては「続ける・離れる・しないでおく」になります。基本的には「keep+前置詞・副詞」の表現が多く、使われている副詞や前置詞によって意味が異なってきます。
第二文型(S+V+C)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第二文型 (S+V+C) |
keep + 形容詞 keep + 動詞のing形 |
SがCのままである SがC(動詞の状態)をし続ける |
第二文型は「主語の状態を説明する文」を作ります。
keepは「持ち続ける(長時間・意志)」というイメージです。第二文型に使った場合は「主語が補語のままである」「主語が補語をし続ける」などの意味になります。
keep + 形容詞「SがCのままである」
・They kept quiet.
・彼らは黙っていた
⇒静かな状態を持ち続ける(長時間・意志)
・The coffee keeps warm.
・コーヒーは温かいままです
⇒暖かい状態を持ち続ける(長時間・意志)
・We keep our office clean.
・私たちはオフィスをきれいに保っています
⇒オフィスがきれいな状態を持ち続ける(長時間・意志)
主な訳し方としては「主語が形容詞の状態のままである」になります。文字通りの意味になるので簡単ですね。
keep + 動詞のing形「SがCをし続ける」
・He kept walking.
・彼は歩き続けた
⇒歩いている状態を持ち続ける(長時間・意志)
・He kept studying to get good grade.
・彼は良い成績を取るために勉強を続けた
⇒勉強している状態を持ち続ける(長時間・意志)
主な訳し方としては「主語が補語(動詞の状態)をし続ける」になります。感覚としては「その動作を持ち続ける(保つ)」といった感覚です。
第三文型(S+V+O)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第三文型 (S+V+O) |
keep + 名詞(動名詞・不定詞) | SがOを保持する・記録する SがO(動名詞・不定詞の状態)を保つ |
第三文型は「主語が何かに動詞の動作の影響を与える文」を作ります。
keepは「持ち続ける(長時間・意志)」というイメージです。第三文型に使った場合は「主語が目的語を保持する・記録する」「主語が目的語(動名詞の状態)を保つ」などの意味になります。
keep + 名詞「SがOを保持する・記録する」
・He kept the ball.
・彼はボールを保持した
⇒ボールを持ち続ける(長時間・意志)
・She keeps a diary.
・彼女は日記をつけています
⇒日記の執筆を持ち続ける(長時間・意志)
・Can you keep my baggage here?
・ここで荷物を預かってくれませんか?
⇒荷物を持ち続ける(長時間・意志)
主な訳し方としては「主語が目的語を保持する・記録する」になります。文字通りの意味になるので簡単だと思います。
keep + 動名詞・不定詞「SがO(動名詞・不定詞の状態)を保つ」
・I will keep updating my YouTube.
・私はユーチューブをあげ続けます
⇒動画をアップする状態を持ち続ける(長時間・意志)
・She kept talking on the phone.
・彼女は電話で話し続けた
⇒電話をしている状態を持ち続ける(長時間・意志)
主な訳し方としては「主語が目的語(動名詞・不定詞の状態)を保つ」になります。
第四文型(S+V+O1+O2)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第四文型 (S+V+O1+O2) |
keep + 名詞1 + 名詞2 | SがO1にO2をとっておく |
第四文型は「主語が何かを何かに授受する文」を作ります。
keepは「持ち続ける(長時間・意志)」というイメージです。第四文型に使った場合は「主語が目的語1に目的語2をとっておく」などの意味になります。
keep + 名詞1 + 名詞2「SがO1にO2をとっておく」
・They kept me a piece of cake.
・彼らは私にケーキを取っておいてくれた
⇒私のためにケーキを持ち続ける(長時間・意志)
・Please keep me a seat.
・席を取っておいてください
⇒私のために席を持ち続ける(長時間・意志)
主な訳し方としては「主語が目的語1に目的語2をとっておく」になります。
第五文型(S+V+O+C)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第五文型 (S+V+O+C) |
keep + 名詞 + 形容詞 keep + 名詞 + 副詞 keep + 名詞 + 動詞のing形 keep + 名詞 + 動詞の過去分詞形 |
SがOをCの状態に保つ SがOがCにいる状態を保つ SがOをVし続けるように保つ SがOがVになった状態を保つ |
第五文型は「主語が何かを何かとみなす文」を作ります。
keepは「持ち続ける(長時間・意志)」というイメージです。第五文型に使った場合は「主語が目的語が補語である状態を保つ」「主語が目的語補語である状態を保つ」「主語が目的語補語である状態を保つ」「主語が目的語補語である状態を保つ」などの意味になります。
keep + 名詞 + 形容詞「SがOをCの状態に保つ」
・She kept the window open.
・彼女はその窓を開けっ放しにした
⇒窓を開けた状態を持ち続ける(長時間・意志)
・He should his desk clean.
・彼は机を掃除すべきだ
⇒机をきれいにした状態を持ち続ける(長時間・意志)
主な訳し方としては「主語が目的語を補語の状態に保つ」になります。keepを使った表現としてはよく使われる表現なので、覚えておくと便利です。
keep + 名詞 + 副詞「SがOがCにいる状態を保つ」
・My parents kept me out.
・両親は私を追い出した
⇒私が外にいる状態を持ち続ける(長時間・意志)
主な訳し方としては「主語が目的語が補語(場所)にいる状態を保つ」になります。副詞が補語として扱われるケースは稀ですが、そういうパターンもあるので覚えておきましょう。
keep + 名詞 + 動詞のing形「SがOをVし続けるように保つ」
・I kept water running.
・水を出しっぱなしにしておいた
⇒水を出した状態を持ち続ける(長時間・意志)
・She keeps him waiting over an hour.
・彼女は彼を1時間以上待たせている
⇒彼を待たしている状態を持ち続ける(長時間・意志)
主な訳し方としては「主語が目的語を補語(動詞の動作を)し続けるように保つ」になります。こちらもkeepを使った表現としてはよく使われる表現なので、覚えておくと便利です。
keep + 名詞 + 動詞の過去分詞形「SがOがVになった状態を保つ」
・She kept her eyes closed.
・彼女は目を閉じておいた
⇒目を閉じた状態を持ち続ける(長時間・意志)
・I usually keep some food frozen.
・私は通常食べ物を冷凍保存しています
⇒食べ物を冷凍している状態を持ち続ける(長時間・意志)
主な訳し方としては「主語が目的語が補語になった状態を保つ」になります。こちらもkeepを使った表現としてはよく使われる表現なので、覚えておくと便利です。
keepを使った表現
keepの用法 | keepの表現 | 一般的な日本語訳 |
keepを使った表現 | keep + 名詞 + from 名詞 keep + 名詞 + from 動詞のing |
SがOを~から離しておく SがOをVしないように保つ |
keep + 名詞 + from 名詞「SがOを~から離しておく」
1つ目のkeepを使った表現は「keep + 名詞 + from 名詞」です。
・She kept the news from me.
・彼女は私にそのニュースを隠していた
⇒彼女が私から離れたところにニュースを持ち続ける(長時間・意志)
この表現は「主語が目的語を~から離しておく」という意味の文を作ります。
keep + 名詞 + from 動詞のing「SがOをVしないように保つ」
2つ目のkeepを使った表現は「keep + 名詞 + from 動詞のing」です。
・The heavy snow kept us from going outside.
・大雪のせいで私たちは外出できなかった
⇒大雪が私たちに外出させないように保つ(長時間・意志)
・The doctor keeps me from taking too much salt.
・医者は私が塩分を取り過ぎないようにと注意した
⇒医者が私に塩分を取らせないように保つ(長時間・意志)
この表現は「主語が目的語を~しないように保つ」という意味の文を作ります。
keepを使った熟語やイディオム
熟語・イディオム | keepの表現 | 一般的な日本語訳 |
keep | keep away keep off keep out keep back keep in keep on keep up with |
避ける・離れておく・離れた状態に維持するなど 控える・避ける・離れておくなど 入らせない・締め出すなど 後ろに下がった状態に維持する・前に出ないようにするなど とどめておく・閉じ込める・抑えるなど ~し続ける 遅れないでついていく・連絡を取り続ける |
最後に、よく使われる「keepを使った熟語」をまとめてみました。せっかくなので、例文とイラストを交えてご紹介しようと思います。
keep away「避ける・離れておく・離れた状態に維持する」など
1.keep away「避ける・離れておく・離れた状態に維持する」など
・Keep the kids away from the pond!
・子供たちを池に近づけないでください
⇒起点から離れた状態を持ち続ける
・Keep away from the fire!
・火に近づかないようにしなさい!
⇒起点から離れた状態を持ち続ける
・She should keep away from alcohol.
・アルコールを避けてください
⇒離れた状態を持ち続ける
・He always keeps away from others.
・彼はいつも他人を避けている
⇒離れた状態を持ち続ける
・Keep away from fatty foods for your health.
・健康のために脂っこい物は食べるな
⇒離れた状態を持ち続ける
2つのイメージ「keep:持ち続ける(長時間・意志)」+「away:離れる」で「避ける・離れておく・離れた状態に維持する」などの意味になります。感覚としては「離れた状態を持ち続ける感覚」ですね。
keep off「控える・避ける・離れておく」など
1.keep off「控える・避ける・離れておく」など
・Keep off the street at night.
・夜はその通りには近寄らないこと
⇒離れた位置を保つ
・She keeps off sweets while dieting.
・彼女はダイエット中は甘いものを控えている
⇒離れた位置を保つ
・The doctor kept him off smoking.
・医者は彼に喫煙を控えさせた
⇒離れた位置を保つ
2つのイメージ「keep:持ち続ける(長時間・意志)」+「off:離れている(分離・位置)」で「控える・避ける・離れておく」などの意味になります。感覚としては「離れた位置を保つ感覚」ですね。
keep out「入らせない・締め出す」など
1.keep out「入らせない・締め出す」など
・Keep out!
・立ち入り禁止です
⇒何かを何かに入らせない状態を保つ
・This anti virus system keeps out hackers.
・このアンチウイルスシステムはハッカーの侵入を防ぎます
⇒何かを何かに入らせない状態を保つ
・The window keeps the cold air out.
・その窓は冷たい空気の侵入を防ぎます
⇒何かを何かに入らせない状態を保つ
2つのイメージ「keep:持ち続ける(長時間・意志)」+「out:離れている(分離・位置)」で「入らせない・締め出す」などの意味になります。感覚としては「何かを何かに入らせない状態を保つ感覚」ですね。
「keep away」と「keep off」と「keep out」の違い
今回の「keep away」と「keep off」と「keep out」は、どれも同じ「何かから距離を取る・離れる」という意味では近いですが、ニュアンスが若干異なります。
■「keep away」と「keep off」と「keep out」の違い
・keep away ⇒ 対象物から大きく距離をとって離れていく
※何かを何かからどこか遠くへ遠ざける感覚
・keep off ⇒ 対象物から少し離れた距離を保つ
※何かを何かから離れた位置へとどめる感覚
・keep out ⇒ 対象物の中へ入らない
※何かを何かに入らせない感覚
このニュアンスの違いは、後ろについてる「away(離れる), off(分離), out(外へ)」が影響しています。
・Keep the kids away from the pond!
・子供たちを池に近づけないでください
⇒起点から離れた状態を持ち続ける
・Keep off the street at night.
・夜はその通りには近寄らないこと
⇒離れた位置を保つ
・Keeps the cold air out.
・冷たい空気の侵入を防ぐ
⇒何かを何かに入らせない状態を保つ
実際、上記の例文のように「何かから距離を取る・離れる」でも、少しずつニュアンスが異なります。
keep back「後ろに下がった状態に維持する・前に出ないようにする」など
1.keep back「後ろに下がった状態に維持する・前に出ないようにする」など
・He keeps back his tears.
・彼は涙をこらえた
⇒後ろに持ち続ける感覚・隠す感覚
・The embankment kept back water.
・堤防は水をせき止めた
⇒後ろに持ち続ける感覚・隠す感覚
・Don’t keep anything back from me.
・何も隠し事はしないでね
⇒後ろに持ち続ける感覚・隠す感覚
2つのイメージ「keep:持ち続ける(長時間・意志)」+「back:後ろに」で「後ろに下がった状態に維持する・前に出ないようにする」などの意味になります。感覚としては「後ろに持ち続ける感覚・隠す感覚」ですね。
keep in「とどめておく・閉じ込める・抑える」など
1.keep in「とどめておく・閉じ込める・抑える」など
●そういう状態にとどめておく
・Keep in touch.
・連絡を取り合おう
・じゃあね(挨拶)
・またね(挨拶)
・連絡してね(挨拶
⇒ある空間の中に持ち続ける
●内側へとどめておく
・I will keep in the secret as long as I can.
・私はできる限り秘密を守ります
⇒ある空間の中に持ち続ける
・She could not keep in her anger.
・彼女は怒りを抑えられなかった
⇒ある空間の中に持ち続ける
2つのイメージ「keep:持ち続ける(長時間・意志)」+「in:ある空間の中」で「とどめておく・閉じ込める・抑える」などの意味になります。感覚としては「ある空間の中に持ち続ける感覚」ですね。
keep on「~し続ける」など
1.keep on「~し続ける」など
・He kept on running.
・彼は走り続けた
⇒接触した状態を持ち続ける
・They kept on talking outside for hours.
・彼らは何時間も外で話し続けた
⇒接触した状態を持ち続ける
・We’ll keep on fighting till the end.
・我々は最後まで戦い続ける
⇒接触した状態を持ち続ける
2つのイメージ「keep:持ち続ける(長時間・意志)」+「on:接触」で「~し続ける」などの意味になります。感覚としては「接触した状態を持ち続ける感覚」ですね。因みに「keep ~ing」と「keep on ~ing」は同じ意味ですが、ニュアンスにはほとんど差はありません。
keep up with「遅れないでついていく・連絡を取り続ける」など
1.keep up with「遅れないでついていく」など
・He can’t keep up with the current trend.
・彼は今のトレンドについていけない
⇒共にある状態を保つ
・They can still keep up with young people.
・彼らはまだまだ若い者に負けない
⇒共にある状態を保つ
3つのイメージ「keep:持ち続ける(長時間・意志)」+「up:上へ」+「with:共にある」で「遅れないでついていく」などの意味になります。感覚としては「共にある状態を保つ感覚」ですね。
2.keep up with「連絡を取り続ける」など
・I still keep up with my school friends.
・学校時代の友人とはまだ連絡とりあっています
⇒共にある状態を保つ
・I hardly keep up with my friends these days.
・最近は友達とほとんど連絡を取っていません
⇒共にある状態を保つ
3つのイメージ「keep:持ち続ける(長時間・意志)」+「up:上へ」+「with:共にある」で「遅れないでついていく」などの意味になります。感覚としては「共にある状態を保つ感覚」ですね。
意味が「遅れないでついていく」になるにせよ「連絡を取り続ける」になるにせよ。ポイントはもう一つの語句である「up」に隠されています。というのも「up」には「上へ」の他に「近寄ってくる(上へ上がってくる)」という感覚もあるため、そこから「迫ってくるイメージ」が生まれます。
なので、「遅れないでついていく」や「連絡を取り続ける」といった意味になる訳なのですね。
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では「keepが使われている表現」をまとめてみました。
keepは「保つ」という意味でお馴染みですが、英語本来のイメージは「持ち続ける(長時間・意志)」です。
なので、実際の会話では「保つ」という意味よりも「~し続ける・~の状態のままにする」という意味で使われることの方が多く、思っていたよりも広く使える単語です。
訳語に関しては、その時々によって異なりますが、どういう訳になるにせよ「持ち続ける(長時間・意志)」というイメージは変わらないので、そのイメージを意識しながら使いこなすようにしましょう。
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