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徹底解説!haveと基本文型!よく使われる熟語やイディオムを例文で紹介!

 

 

今回の記事では「haveの文型」や「haveを使った熟語やイディオム」をまとめてみました。

英語は動詞ひとつとっても「全体の構造や文脈や他の単語との組み合わせ」で意味が変わるので、慣れていないと難しいですよね?

この記事では、そんなモヤモヤを払拭できるように「haveを使った表現」を徹底的に解説してみたので、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

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この記事の目次

haveのコアイメージ

 

 

まず、haveの英語本来のイメージは「近くにある、周辺に存在する」です。

感覚的に捉えると、自分のテリトリーがあって「テリトリーの中に何かがある」と捉えると分かりやすいく、そこから、一般的に知られている「持つ」だけでなく、「所有する・経験がある・休憩をとる・食事を取る・飼う」などの意味を生み出します。

 

 

因みに、このテリトリーの広さや大きさは「話し手の自由」です。ここからここまでと具体的な範囲があるわけではなく、話し手が「自身の所有が及ぶ範囲を決めること」ができます。

 

have:物や状態の所有

1.目に見えるものを所有

 

haveのイメージは「近くにある、周辺に存在する」なので、そこから「物や状態の所有」を表現することができます。

・He has a box.
・彼は箱を持っている
⇒箱を手元に持っている(物の所有)イメージ

・I have a cotage near the lake.
・私は湖の近くにコテージを持っています

⇒手元にはないが財産として持っている(財産の所有)イメージ

・She has long hair.
・彼女は長い髪をしている
⇒長い髪をしている(身体的特徴の所有)イメージ

 


2.目に見えないものを所有

 

・He has experience of traveling all over the world.
・彼には世界中を旅した経験があります
⇒成果中を旅した経験を持っている(経験の所有)イメージ

・I don’t have time to have lunch.
・私は昼食をとる時間がありません

⇒昼食をする時間を持っていない(時間の所有)イメージ

・She has a good idea.
・彼女は良いアイデアを持っている
⇒アイデアを持っている(考えの所有)イメージ

 

have:動作の所有

 

 

haveのイメージは「近くにある、周辺に存在する」なので、そこから「動作の所有」を表現することができます。

・Let’s have a break.
・休憩しよう
⇒休憩を取っている(動作の所有)イメージ

・I have an English lesson.
・英語の授業があります

⇒英語の授業を受けている(動作の所有)イメージ

・He had a strange dream last night.
・昨夜、彼はおかしな夢を見た
⇒おかしな夢を見た(動作の所有)イメージ

 

haveのイメージ ⇒ haveのイメージを掴んで英会話の幅を広げよう!

 

haveの所有の感覚

 

 

haveのイメージは「近くにある、周辺に存在する」なので、人・物・動物・情報・意見などの「物理的・抽象的なモノ」を所有することができます。また、食べる・座る・夢を見るなどを「その動作(モノ)」と捉えて所有することも可能です。

・He has a box.
・彼は箱を持っている
⇒手元に持っている(物の所有)

・She has a good idea.
・彼女は良いアイデアを持っている
⇒アイデアを持っている(考えの所有)

・He had a strange dream last night.
・昨夜、彼はおかしな夢を見た
⇒夢を見るという動作を持った(動作の所有)

感覚的に捉えると、物理的なモノにしろ、概念的なモノにしろ、動作にしろ、「主語のテリトリーの中にある感覚」です。そのため「モノ自体に実体があってもなくても所有することが可能」です。

 


因みに「食べる・飲む・夢を見る」といった動作の場合、動作そのものではなく「動作をモノとして所有している感覚」になります。

 

 

・She eats lunch.
・彼女は昼食を食べた
⇒実際に食べている様子を表現(動作そのもの)

・She has lunch.
・彼女は昼食を食べた
⇒食べる動作の所有を表現(動作をモノとして捉えている)

そのため、同じ「食べる(eat, have)」と訳される動作でも、聞き手が受けるイメージが変わるので、覚えておきましょう。

 

 

haveの文型

 

 

基本5文型 品詞(句・節など) 一般的な日本語訳
第三文型
(S+V+O)
have + 名詞 Oを持つ・飼う・食べるなど
※名詞によって意味が変化
第五文型
(S+V+O+C)
have + 名詞 + 形容詞
have + 名詞 + 原型不定詞
have + 名詞 + 現在分詞
have + 名詞 + 過去分詞
OにCさせるなど
OにVさせるなど
OにVさせているなど
OをVしてもらった・OをVされたなど

 

haveは第三文型と第五文型に使うことができます。第三文型と第五文型には「目的語」が必要なため、動詞の分類としては「他動詞」になります。

 

第三文型(S+V+O)

 

 

基本5文型 品詞(句・節など) 一般的な日本語訳
第三文型
(S+V+O)
have + 名詞 Oを持つ・飼う・食べるなど
※名詞によって意味が変化

 

第三文型は「主語が何かに動詞の動作の影響を与える文」を作ります。

基本的にhaveは「何でも所有すること」ができます。なので、目的語には「様々な種類の名詞」を置くことができ、日本語訳は「持つ・飼う・食べる」など「使われている名詞に合わせて変化」します。

 


have + 名詞「物や状態の所有(目に見えるもの)」

手元に物を持っている

 

・He has a balloon.
・彼は風船を持っています
⇒手元に風船を持っている(テリトリー内にある)イメージ

・She has a letter.
・彼女は手紙を持っています
⇒手元に手紙を持っている(テリトリー内にある)イメージ

・He has an umbrella.
・彼は傘を持っています
⇒手元に傘を持っている(テリトリー内にある)イメージ

基本的な「haveの表現」なので簡単ですね。文字通り「手元に物を持っている状態」です。ポイントは「手に持っているとは限らず、所有を意味している点」です。

 


人や動物を持っている

 

・He has a cat.
・彼は猫を飼っている

⇒猫を飼っている(テリトリー内にある)イメージ

・I have a younger sister.
・私には妹がいる

⇒妹がいる(テリトリー内にある)イメージ

・He has a girlfriend.
・彼には恋人がいる

⇒恋人がいる(テリトリー内にある)イメージ

人の場合は「関係性」を表し、動物の場合は「所有」を表現します。

また「baby(赤ちゃん)」の場合は「出産する」や「妊娠している」と訳すこともあるので、合わせて覚えておくと便利です。

 


財産を持っている

 

・I have two cars.
・私は車を2台持っている

⇒財産として車を所有している(テリトリー内にある)イメージ

・I have a cotage.
・私はコテージを持っています

⇒財産としてコテージを所有している(テリトリー内にある)イメージ

・He has an oil field.
・彼は油田を持っています

⇒財産として油田を所有している(テリトリー内にある)イメージ

財産として持っている場合も使えます。車のような物にも適用できますが、建物や土地にも使えるのもポイントです。

 


have + 名詞「物や状態の所有(目に見えないもの)」

考え・意見を持っている

 

・She has a good idea.
・彼女は良いアイデアを持っている

⇒彼女の頭の中にアイデアがある(テリトリー内にある)イメージ

・I have a question.
・質問があります

⇒疑問を抱いている(テリトリー内にある)イメージ

・She always has fears.
・彼女はいつも恐怖を抱いている

⇒恐怖心がある(テリトリー内にある)イメージ

目に見えるものだけでなく、考えや意見などの目に見えないものも持つことができます。

 


知識・スキル・情報を持っている

 

・He has video editing skills.
・彼は動画の編集スキルを持っている

⇒動画の編集のスキルがある(テリトリー内にある)イメージ

・He has a lot of businee knowledge.
・彼はビジネスの知識が豊富です

⇒ビジネスの知識がある(テリトリー内にある)イメージ

・He has great driving skills.
・彼は素晴らしい運転技術を持っています

⇒運転技術がある(テリトリー内にある)イメージ

・I have some information about it.
・それについてはいくつか情報があります

⇒情報を持っている(テリトリー内にある)イメージ

主語が知識やスキルや情報を持っている場合も、haveを使って表現することができます。

 


問題を抱えている

 

・He has a drinking problem.
・彼は飲酒の問題を抱えている

⇒飲酒の問題を抱えている(テリトリー内にある)イメージ

・I have a problem with the shower.
・シャワーに問題があります

⇒シャワーに問題を抱えている(テリトリー内にある)イメージ

・I have a problem with the air conditioner.
・エアコンに問題があります

⇒エアコンに問題を抱えている(テリトリー内にある)イメージ

何か問題を抱えている場合、それも「主語のテリトリーの中にある」と捉えることができますね。

 


痛みがある・病気を抱えている

 

・She has toothache.
・彼女は歯が痛い

⇒歯に痛みがある(テリトリー内にある)イメージ

・He has a fever.
・彼は熱がある

⇒熱がある(テリトリー内にある)イメージ

・They have the flu.
・彼らはインフルエンザにかかっています

⇒インフルエンザにかかっている(テリトリー内にある)イメージ

痛みや病気など抱えている場合、それも「主語のテリトリーの中にある」と捉えることができます。

 


時間がある

 

・Do you have time after this?
・この後時間はありますか?

⇒時間がある(テリトリー内にある)イメージ

・I don’t have time to have lunch.
・私は昼食をとる時間がありません
⇒昼食を取る時間がない(テリトリー内にない)イメージ

・I have no time to spare.
・暇がない

⇒時間がない(テリトリー内にない)イメージ

暇や予定などの時間も「主語のテリトリーの中にある」と捉えることができます。

 


主語が物の場合

 

・The laptop has antivirus software.
・そのパソコンにはウイルス対策ソフトが入っています

⇒ウイルス対策ソフトが入っている(テリトリー内にある)イメージ

・My car has a dashcam.
・私の車にはドライブレコーダーが搭載されています

⇒車にドライブレコーダーが付いている(テリトリー内にある)イメージ

・This room has safe.
・この部屋には金庫が備え付けられています

⇒部屋に金庫が備え付けれている(テリトリー内にある)イメージ

・This coffee has sugar in it.
・このコーヒーには砂糖が入っています

⇒コーヒーに砂糖が入っている(テリトリー内にある)イメージ

主語が「物」や「事」の場合は「備え付けられている」や「搭載されている」と訳す方が違和感がないと思います。

 


have + 名詞「動作の所有」

食べる・飲む

 

・She has breakfast.
・彼女は朝食を食べています

⇒食べるという動作を所持している(テリトリー内にある)イメージ

・He has coffee every morning.
・彼は毎朝コーヒーを飲みます

⇒飲むという動作を所持している(テリトリー内にある)イメージ

・He has a cigarette.
・彼は喫煙している

⇒喫煙という動作を所持している(テリトリー内にある)イメージ

食べ物や飲み物を表す単語と一緒に使うと、文脈によっては「食べる」や「飲む」という意味になります。また、煙草に使うと「吸う」、薬に使うと「服用する」などの意味になることもあります。

 


寝る

 

・She had a good sleep last night.
・彼女は昨夜ぐっすり眠りました

⇒睡眠という動作を所持した(テリトリー内にある)イメージ

・He had a nap this afternoon.
・彼は今日の午後仮眠をしました

⇒睡眠という動作を所持した(テリトリー内にある)イメージ

・My baby has a nap several times a day.
・私の赤ちゃんは一日に何度も昼寝をします

⇒睡眠という動作を所持する(テリトリー内にある)イメージ

睡眠を表す単語と一緒に使うと「寝る」という意味になります。睡眠を所持するで「寝る」ですね。

 


休憩する

 

・Let’s have a break.
・休憩しよう

⇒休憩という動作を所持する(テリトリー内にある)イメージ

・Shall we have a break?
・休憩しませんか?

⇒休憩という動作を所持する(テリトリー内にある)イメージ

・I will have a long rest tomorrow.
・明日は長いお休みをいただきます

⇒休暇を所持する(テリトリー内にある)イメージ

休憩を表す単語と一緒に使うと「休憩する・休暇を取る」という意味になります。休憩を所持するで「休む」ですね。

 


お風呂に入る・シャワーを浴びる

 

・She has a bath before dinner.
・彼女は夕食前にお風呂に入ります

⇒入浴という動作を所持する(テリトリー内にある)イメージ

・He has a shower every morning.
・彼は毎朝シャワーを浴びます

⇒シャワーを浴びる動作を所持する(テリトリー内にある)イメージ

お風呂やシャワーといった単語と一緒に使うと「入浴する・シャワーを浴びる」という意味になります。

 


話をする

 

・I need to have a talk with him.
・彼と話し合わなければなりません

⇒会話という動作を所持する(テリトリー内にある)イメージ

・I had a chat with my friend at a coffee shop.
・コーヒーショップで友達とおしゃべりをしました

⇒会話という動作を所持した(テリトリー内にある)イメージ

会話を表す単語と一緒に使うと「話をする」という意味になります。

 


開催する・行う

 

・I had my birthday party last night.
・昨夜、私の誕生日パーティーを開きました

⇒誕生日パーティを所持した(テリトリー内にある)イメージ

・We had a girls’ party.
・私たちは女子会をした

⇒女子会を所持した(テリトリー内にある)イメージ

・We are having a picnic tomorrow.
・私たちは明日ピクニックをします

⇒ピクニックを所持する(テリトリー内にある)イメージ

イベントを表す単語と一緒に使うと「開催する・行う」という意味になります。

 


授業がある・試験がある

 

・He has an English lesson every night.
・彼は毎晩英語のレッスンを受けています

⇒彼が授業を受ける(テリトリー内にある)イメージ

・They have an entrance exam next week.
・彼らは来週入学試験があります

⇒彼らが入学試験を受ける(テリトリー内にある)イメージ

授業や試験を表す単語と一緒に使うと「授業を受ける・試験を受ける」という意味になります。

 


経験する・過ごす

 

・Have a good day!
・良い一日を

⇒良い一日を所持する(テリトリー内にある)イメージ

・They have a nice vacation.
・彼らは良い休日を過ごしている

⇒良い休日を所持する(テリトリー内にある)イメージ

・I have a busy day today.
・今日は忙しい

⇒忙しい日を所持する(テリトリー内にある)イメージ

ある時間を「経験する・過ごす」という意味を持たせることもできます。

 


天気・天候

 

・We had heavy snow today.
・今日は大雪が降りました

⇒大雪を所持した(テリトリー内にある)イメージ

・We will have a hot day tomorrow.
・明日は暑い日が続きます

⇒暑い日を所持している(テリトリー内にある)イメージ

天気や天候を表現することもできます。

 


その他の表現

 

・He has a car accident.
・彼は自動車事故に遭いました
⇒自動車事故の経験を所持した(テリトリー内にある)イメージ

・Please have a seat.
・どうぞお座りください

⇒座る動作を所有する(テリトリー内にある)イメージ

・I had a surgery.
・手術を受けました

⇒手術を受けた経験を所有した(テリトリー内にある)イメージ

・I have an appointment today.
・今日はアポイントメントがある

⇒アポイントメントを所有している(テリトリー内にある)イメージ

・She will have a baby in October.
・彼女は10月に赤ちゃんを産みます

⇒出産という経験を所有する(テリトリー内にある)イメージ

・I had a phone call from my client.
・クライアントから電話がありました

⇒クライアントからの電話を所有した(テリトリー内にある)イメージ

いろいろな表現を紹介してきましたが、まだまだ「haveの表現」は沢山あります。それこそ名詞ごとに表現があるので、新しい表現に出会う度にイメージに照らし合わせて覚えていくようにしましょう。

 

第五文型(S+V+O+C)

 

 

基本5文型 品詞(句・節など) 一般的な日本語訳
第五文型
(S+V+O+C)
have + 名詞 + 形容詞
have + 名詞 + 原型不定詞
have + 名詞 + 現在分詞
have + 名詞 + 過去分詞
OにCさせるなど
OにVさせるなど
OにVさせているなど
OをVしてもらった・OをVされたなど

 

第五文型は「主語が何かを何かとみなす文」を作ります。

haveは第五文型にも使うことができます。意味としては「OにCさせる」などの意味になり、文字通り「OをCとみなす文を作ること」ができます。

 


have + 名詞 + 形容詞「OにCさせる」など

 

 

・She had her son silent.
・彼女は息子を静かにさせた

⇒彼女が息子が静かになった状態を所有したイメージ
※her son is silent

・She had the table ready.
・彼女は食事の準備を整えた

⇒彼女が食事の準備を整えた状態を所有したイメージ
⇒the table is ready.

・I will have it ready by tomorrow.
・明日までには準備します

⇒私が準備が整った状態を所有するイメージ
⇒it is ready

第五文型は「OにCさせる」という意味の文を作ります。そのルールに「haveのイメージ:テリトリーの中に何かがある」が加わるため、感覚的には「O=Cの状態にして所有する感覚」になります。

 


have + 名詞 + 原型不定詞「OにVさせる」など

 

 

・She had me clean the room.
・彼女は私に部屋を掃除させた

⇒彼女が私に部屋を掃除させたイメージ(使役動詞)

・I will have him call you back later.
・後で彼に折り返し電話をさせます

⇒私が彼に折り返し電話をさせるイメージ(使役動詞)

・I had him write a report.
・私は彼にレポートを書かせた

⇒私が彼にレポートを書かせたイメージ(使役動詞)

第五文型は「OにVさせる(使役動詞)」という意味の文を作ります。そのルールに「haveのイメージ:テリトリーの中に何かがある」が加わるため、感覚的には「OにVさせて所有する感覚」になります。

 

前置詞句を使った使役動詞

 

使役動詞「have」を使った文は、基本的には「have + 名詞 + 原型不定詞・現在分詞・過去分詞」になりますが、稀に「前置詞句」が使われる場合があります。

・He had me out of the room.
・彼は私を部屋から退出させた

上記の例文の場合、目的語と前置詞句の間に「be」が隠れていることが予想されます。

・He had me (be) out of the room.
・彼は私を部屋から退出させた

⇒I am out of the room.(私はその部屋を退出する)

実際に「be」を補ってみると分かりやすいですね。

使役動詞は英文法の項目の中でも「理解が難しく難解な項目」です。また、補語の定義や捉え方も「専門家や参考書によって意見が別れている項目」なので、無理に定義に当てはめようとせず、臨機応変にいろいろな考え方を吸収しながら理解していくようにしましょう。

 


have + 名詞 + 現在分詞「OにVさせている」など

 

 

・She had me cleaning the room.
・彼女は私に部屋の掃除をさせている

⇒彼女が私に部屋の掃除をさせているイメージ(使役動詞)

・I have the cat feeding on canned food.
・その猫に缶詰を食べさせています

⇒私が猫に缶詰を食べさせているイメージ(使役動詞)

第五文型は「OにVさせている(使役動詞)」という意味の文を作ります。そのルールに「haveのイメージ:テリトリーの中に何かがある」が加わるため、感覚的には「OにVさせている状態を所有する感覚」になります。

 


have + 名詞 + 過去分詞「OをVしてもらった・OをVされた」など

 

 

●利益を表現

・She had her hair cut.
・彼女は髪を切ってもらいました

⇒彼女が髪を切ってもらった経験を所有しているイメージ

・I had my car repaired.
・車を修理してもらいました

⇒私が車を修理してもらった経験を所有しているイメージ

●被害を表現

・I had my wallet stolen.
・財布を盗まれました

⇒私が財布を盗まれました経験を所有しているイメージ

・I had my house destroyed by earthquake.
・地震で家が壊れてしまった

⇒私が地震で家が壊れてしまった経験を所有しているイメージ

第五文型は「OをVしてもらった・OをVされた」という意味の文を作ります。そのルールに「haveのイメージ:テリトリーの中に何かがある」が加わるため、感覚的には「OをVしてもらった・OをVされた感覚」になります。

 

過去分詞を使った使役動詞

 

have + O + 過去分詞の文には「受身の感覚」が宿っているため「利害(利益・被害)」を表現することができます。また「利害」だけでなく、普通に「使役」としても使うことが可能です。

 

 

●利益を表現(~してもらう)

・I had my car repaired by them.
・彼らに車を修理してもらいました

⇒第三者によって恩恵を受けている

●被害を表現(~される)

・I had my house destroyed by earthquake.
・地震で家が壊れてしまった

⇒第三者によって被害を受けている

●使役を表現(~させる)

・I had my bag carried to the room by him.
・私は彼にカバンを部屋まで運ばせた

⇒第三者を使役している

使役と利害の違いは、目的語の動作が「主語の指示によるものなのか?自然発生によるものなのか?」で判断することできます。

ですが、前後の文脈によっては「私は彼にカバンを部屋まで運ばせた(使役)=私は彼にカバンを部屋まで運んでもらった(利益)」とも捉えられるため、どちらの用法が当てはまるかは「前後の文脈」で変わります。

 

 

haveを使った表現

 

 

haveの用法 haveの表現 一般的な日本語訳
助動詞
(助動詞相当の語句)
have + 過去分詞 ~し続けている(継続)
~したことがある(経験)
~したところ(完了)
~したところ(結果)
have to ~しなければならない
~に違いない
had better ~するべきだ
~しなければならない

 

完了形(継続・経験・完了・結果)

 

 

1つ目のhaveを使った表現は「完了形」です。そんな完了形ですが「継続・経験・完了・結果」を表す際に、よく使われています。

 

完了形 例文
継続 He has played soccer since he was ten.
(彼は10歳の頃からサッカーをしています)
経験 She has been to Australia two times.
(彼女はオーストラリアに2回行ったことがあります)
完了 She has eaten breakfast.
(彼女は朝ごはんを食べたところだ)
結果 He has gone to school.
(彼は学校に出かけました)
※結果、ここにはいません

 


完了形(継続の用法)

 

 

1つ目の完了形の用法は「継続」です。文字通り「継続していること」を表現するのに便利な表現です。

・He has played soccer since he was ten.
・彼は10歳の頃からサッカーをしています

⇒10歳でサッカーを始めてから今でも続けている(所有)

・He has been busy for a long time.
・彼はずっと忙しい。

⇒多忙な状態が長い間続いている(所有)

・He has been traveling around the world for a year.
・彼らは1
年間世界中を旅しています
⇒旅を1年間ずっと続けている(所有)

現在完了形(継続の用法)の感覚は「状態や動作を開始した時点から現在まで持ち続ける感覚」です。過去から現在まで動作を持ち続けるから「継続」と解釈される訳なのですね。

 


完了形(経験の用法)

 

 

2つ目の現在完了形の用法は「経験」です。文字通り「経験したこと」を表現するのに便利な表現です。

・She has been to Australia two times.
・彼女はオーストラリアに2回行ったことがあります

⇒オーストラリアに2回行った経験がある(所有)

・I have never watched the movie.
・私はその映画を観たことがない

⇒その映画を観た経験がない(所有)

・Have you eaten caviar before?
・キャビアを以前に食べたことはありますか?

⇒キャビアを食べた経験の有無の質問(所有)

現在完了形(経験の用法)の感覚は「過去の状態や動作を現在に持ってくる感覚」です。過去から現在に動作を持ってくるから「経験」と解釈される訳なのですね。

 


完了形(完了の用法)

 

 

3つ目の現在完了形の用法は「完了」です。文字通り「完了したこと」を表現するのに便利な表現です。

・She has eaten breakfast.
・彼女は朝ごはんを食べたところだ
⇒朝ごはんを完了したところ(所有)

・I have just cleaned the room.
・私はちょうど部屋を掃除したところです

⇒ちょうど部屋の掃除を完了したところ(所有)

・She has already finished my homework.
・彼女はもう宿題を終えました

⇒既に宿題を完了している(所有)

現在完了形(完了の用法)の感覚は「過去の状態や動作の完了を現在に持ってくる感覚」です。過去から現在に完了した動作を持ってくるから「完了」と解釈される訳なのですね。

 


完了形(結果の用法)

 

 

4つ目の現在完了形の用法は「結果」です。こちらは「動作をした結果、どうなったのか?」を表現するのに便利な表現です。

・He has gone to school.
・彼は学校に出かけました

⇒学校に出かけた結果、今はここにいない(所有)

・He has lost his watch.
・彼は時計をなくしてしまいました

⇒時計をなくした結果、今ここにはない(所有)

・The train had already started.
・電車はもう発車していました
⇒電車が発射したっ結果、今ここにはない(所有)

現在完了形(結果の用法)の感覚は「動作の完了をした結果を現在に持ってくる感覚」です。過去に完了した動作の結果を現在に持ってくるから「結果」ということになる訳ですね。

 

完了形の感覚

 

完了形は主に「継続・経験・完了・結果の4つの用法」に分けられます。ですが、これら4つの用法は全て同じ感覚「状態や動作をhaveしている感覚」になります。

[継続] He has / been busy for a long time.
[継続] 彼はずっと忙しい。

⇒多忙の継続を「have」している感覚

[経験] She has / been to Australia two times.
[経験] 彼女はオーストラリアに2回行ったことがあります

⇒オーストラリアに行った経験を「have」している感覚

[完了] She has / eaten breakfast.
[完了] 彼女は朝ごはんを食べたところだ
⇒朝ごはんを食べた動作の完了を「have」している感覚

[結果] He has / gone to school.
[結果] 彼は学校に出かけました

⇒学校に出かけた結果を「have」している感覚

なので、完了形の文を捉える際は「用法を意識する」のではなく、「have以下の文に注目して、どう訳すのが一番自然に感じられるか?」を意識する方が簡単です。

4つの用法を思い出すのではなく「have以下の語句」に注目するようにしましょう。

 

助動詞相当の語句(have to)

 

 

2つ目のhaveを使った表現は「have to」です。この表現は「義務」と「推測」の2つの意味に訳すことができ、どちらの意味になるかは文脈や話の流れで決まります。

 


have to(義務)

 

 

have toの1つ目の意味は「~しなければならない」です。

・You have to study English hard.
・あなたは英語を一生懸命勉強しなければなりません
⇒客観的な判断で「勉強すべき」と思われている(義務)

・He has to go to bed now.
・彼はもう寝なければなりません
⇒客観的な判断で「寝るべき」と思われている(義務)

have toのニュアンスは「そういう状況だからそうするしかない(客観性)」とった感じになるため、そこに強制力はありません。

 


have to(推測)

 

 

have toの2つ目の意味は「~に違いない」です。

・You have to be joking.
・君は冗談を言っているに違いない
⇒主観的な判断で「冗談を言っているに違いない」と思った(推測)

・This has to work.
・(これなら)きっと上手く行くはずはず
⇒主観的な判断で「上手く行くはず」だと思った(推測)

・This has to be the worst day ever.
・今日はこれまでで最悪な日に違いない
⇒主観的な判断で「今日は人生最悪の日」だと思った(推測)

因みに「have to(~に違いない)」は、比較的確信度が高い場合に使われます。

 


don’t have to(不要)

 

 

今回の「have to」と同じような意味を持つ語句として「must」がありますが、この2つはニュアンスが異なります。

・You must study English hard.
・あなたは英語を一生懸命勉強しなければなりません
⇒強制力が強い・主観性(内的要因)での義務(義務)

・You have to study English hard.
・あなたは英語を一生懸命勉強しなければなりません
⇒強制力は弱い・客観性(外的要因)での義務(義務)

助動詞「must」は「have to」に比べると強制力が強く、感覚的には「こうしなければならない」と本人がプレッシャーを感じているニュアンスがあります。

因みに「must」と「have to」のニュアンスの違いは、以下のように否定文にするとハッキリします。

・You must not see a doctor.
・あなたは医者に行ってはいけません
⇒強制力が強い・主観性(内的要因)での義務(禁止)

・You don’t have to see a doctor.
・あなたは医者に行く必要はありません
⇒強制力は弱い・客観性(外的要因)での不要(不要)

助動詞「must not」は強い禁止、助動詞相当の語句「don’t have to」は不要の意味になります。その点からも2つの語句の「強制力の強さや違い」が分かりますね。

 

have toの感覚

 

have toのイメージは「have(テリトリーの中に何かがある)」と「to(到達点)」のかけ合わせです。

[義務] You have / to study English hard.
[義務] あなたは英語を一生懸命勉強しなければなりません
⇒主語が「到達点(英語を一生懸命勉強する)」を所有しているイメージ

[推測] This has / to be the worst day ever.
[推測] 今日はこれまでで最悪な日に違いない
⇒主語が「到達点(人生最悪の日)」を所有しているイメージ

have to以外にも「動詞と前置詞の組み合わせ」は沢山ありますが、それぞれの単語のイメージを覚えておくと、そこから意味を推測することができます。

前置詞「to」のイメージ ⇒ これで完璧!前置詞「to」の4つの意味と使い方!

 

助動詞相当の語句(had better)

 

 

3つ目のhaveを使った表現は「had better」です。大まかな意味としては「~するべきだ(助言)」になるのですが、単なる助言ではなく「警告」のニュアンスもあるため、実際は「~するべきだ(そうをしないと大変なことになる)」という意味で使われます。

 


had better(助言 [警告])

 

 

had betterは「~するべきだ(そうをしないと大変なことになる)」という意味になる。

●警告・脅迫(~した方が良い)

・You had better stop smoking.
・タバコは辞めた方がいいよ
⇒君は煙草は辞めた方がいいよ、さもないと。。。

●強い助言(~すべきだ)

・You had better tell her everything.
・彼女に全てを伝えるべきだ
⇒あなたは彼女に全てを伝える方がいいよ、さもないと。。。

●気遣い(~した方が良い)

・You’d better go to the doctor about your cough.
・咳は医者に行ったほうがいいよ
⇒君は医者に行くべきだよ、さもないと。。。

ただの助言ではなく、警告を含む助言「~すべきだ(そうしないと大変なことになる)」になるため、助動詞「had better」の使いどころには注意が必要です。

 

 

haveを使った熟語やイディオム

 

 

熟語・イディオム haveの表現 一般的な日本語訳
have have access to
have confidence in
have ~ in mind
have no intention of
have to do with
have nothing to do with
have everything to do with
have something to do with
have anything to do with
~が利用できるなど
~に自信があるなど
~の心当たりがあるなど
~するつもりはないなど
~と関係があるなど
~とは何の関係もないなど
~に強い関連があるなど
~に何か関連があるなど
~に何か関連があるなど

 

最後に、よく使われる「haveを使った熟語」をまとめてみました。せっかくなので、例文とイラストを交えてご紹介しようと思います。

 

have access to「~が利用できる」など

 

 

1つ目にご紹介する熟語は「have access to(~が利用できる)」です。

・Students have access to the library.
・学生は図書館は利用できる
⇒学生は「図書館を利用できる権利」を所有している

・We have access to a VIP lounge.
・私たちはVIPラウンジを利用できます
⇒私たちは「VIPラウンジを利用できる権利」を所有している

・He has access to all the data.
・彼は全てのデータにアクセスできます
⇒彼は「全てのデータを利用できる権利」を所有している

3つのイメージ「have:近くにある、周辺に存在する」+「access:アクセス」+「to:到達点」で「~が利用できる」などの意味になります。感覚的には「to以下にアクセスできる権利を所有する感覚(利用できる)」です。

 

have confidence in「~に自信がある」など

 

 

2つ目にご紹介する熟語は「have confidence in(~に自信がある)」です。

・We have confidence in him.
・私たちは彼を信頼している

⇒私たちは「彼への信頼感」を持っている

・She has confidence in her appearance.
・彼女は自分の容姿に自信を持っている
⇒彼女は「自分の容姿に自信」を持っている

・I have every confidence in his ability.
・私は彼の能力を全面的に信頼している

⇒私は「彼の能力に信頼感」を持っている

3つのイメージ「have:近くにある、周辺に存在する」+「confidence:自信」+「in:ある空間の中」で「~に自信がある」などの意味になります。感覚的には「何かに対して自信を有している感覚(利用できる)」です。

 

have ~ in mind「~の心当たりがある」など

 

 

3つ目にご紹介する熟語は「have ~ in mind(~の心当たりがある)」です。

・I have someone in mind.
・心当たりがあります
⇒私は「心当たり」を持っている

・What do you have in mind?
・どんな案を考えているの?
⇒相手が「案」を持っている

3つのイメージ「have:近くにある、周辺に存在する」+「in:ある空間の中」+「mind:心」で「~の心当たりがある」などの意味になります。感覚的には「心の中に~がある感覚」です。

 

have to do with「~と関係がある」など

 

 

4つ目にご紹介する熟語は「have to do with(~と関係がある)」です。

・I had to do with the project.
・私はそのプロジェクトに関係していた
⇒私が「そのプロジェクトとの繋がり」を持っている

・We has to do with that firm.
・我々はその会社と関係があります
⇒我々の会社が「その会社との繋がり」を持っている

・What does this have to do with me?
・これが私と何の関係があるのでしょうか?
⇒相手に「私とこれとの繋がり」を尋ねるイメージ

感覚的には「繋がりや関係がある感覚」になります。

 

have nothing to do with「~とは何の関係もない」など

 

 

5つ目にご紹介する熟語は「have nothing to do with(~とは何の関係もない)」です。

・She has nothing to do with that.
・彼女はそれとは何の関係もありません
⇒彼女が「それとの繋がり」を持っていない

・This has nothing to do with you.
・余計なお世話だよ
⇒私が「相手との繋がり」を持っていない

・This has nothing to do with that.
・これはこれ、それはそれ
⇒「これとそれが繋がり」を持っていない

感覚的には「全く繋がりや関係がない感覚」になります。

 

いかがでしたでしょうか?

 

今回の記事では「haveが使われている表現」をまとめてみましたが、こうやって改めてまとめると、haveを使った表現って思ったより多いですよね?

ですが、どのような文にせよ、haveのイメージ「近くにある、周辺に存在する(テリトリーの中に何かがある)」という感覚は常に生きているため、どんなに複雑になろうともイメージを意識することで、文全体の意味も理解しやすくなります。

英語はイメージが非常に重要な言語ですので、日本語の意味だけでなく、英語本来のイメージも覚えるようにしましょう。

 

 

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