徹底解説!letと基本文型!よく使われる熟語やイディオムを例文で紹介!
今回の記事では「letの文型」や「letを使った熟語やイディオム」をまとめてみました。
英語は動詞ひとつとっても「全体の構造や文脈や他の単語との組み合わせ」で意味が変わるので、慣れていないと難しいですよね?
この記事では、そんなモヤモヤを払拭できるように「letを使った表現」を徹底的に解説してみたので、ぜひ参考にしてみてください。
letのコアイメージ
まず、letの英語本来のイメージは「許可する(やりたいようにさせる)」です。
この「許可する(やりたいようにさせる)」というイメージから、よく使われる「許す」という意味が生まれています。
また、その他にも「させる・放っておく・しよう・しましょう・賃借する」などの意味も生み出しますが、これらも全て「許可する(やりたいようにさせる)」というイメージから派生した意味になります。
●許可する(やりたいようにさせる)
1.許す
2.させる
3.放っておく
4.しよう・しましょう
5.賃借する
その中でも特によく使われるのが上記の5つです。もちろん、コアイメージの「許可する(やりたいようにさせる)」が適用できるのであれば、上記の日本語訳以外にも使うことができます。
let(許す)
letのイメージは「許可する(やりたいようにさせる)」なので、そこから「許す」などの意味になります。
・They let me know truth.
・彼らは私に真実を教えてくれた
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
・My parents let me go to study abroad.
・両親は私の留学を許可してくれた
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
・She let her son go to the hospital
・彼女は息子を病院に行かせた
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
let(させる)
letのイメージは「許可する(やりたいようにさせる)」なので、そこから「させる」などの意味になります。
・Let me pay for the meal.
・私におごらせて
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
・Let us do the work.
・我々にその仕事をやらせて下さい
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
let(放っておく)
letのイメージは「許可する(やりたいようにさせる)」なので、そこから「放っておく」などの意味になります。
・Let it go.
・なるようになる
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
・Let it be.
・そのままにする
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
・Let me alone.
・放っておいてください
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
let(しよう・しましょう)
letのイメージは「許可する(やりたいようにさせる)」なので、そこから「しよう・しましょう」などの意味になります。
・Let’s have a look.
・ちょっと見てみましょう
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
・Let’s go shopping.
・買い物に行こう
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
・We won’t let it happen again.
・私たちはそれを二度と起こさせない
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
let(賃借する)
letのイメージは「許可する(やりたいようにさせる)」なので、そこから「賃借する」などの意味になります。
・She let the room to him.
・彼女は彼に部屋を貸しました
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
・The house lets for $1,000 a month.
・その家の家賃は月1000ドルだ
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
letは「許可する」のポイントは「本人がしたいことを許可する」という点にあります。なので、誰かに何かを強制される意識は無く「本人の意思に準じて許可する」という感覚になります。
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「let’s」と「let us」のポイント
そんな動詞「let」ですが、よく使われる語法「let’s」と「let us」があります。一見すると同じような感覚になりますが、実はニュアンスが若干異なります。
・let’s ⇒ 話し手と受け手を含むその場にいる全員
・let us ⇒ 受け手以外の話し手とその場にいる誰か
少し難しいですが、イラストと例文を交えて説明すると以下のようになります。
●「let’s」と「let us」の違い
・Let’s go.
・行きましょう(一緒に行こう)
⇒その場にいる全員(この言葉の受け手も含む)
※全員に許可を取るイメージ
・Let us go.
・私たちを行かせてください
⇒その場にいる全員ではない(この言葉の受け手は含めない)
※受け手に話し手が許可を取るイメージ
この会話をしている場には3人以上の人がいて、「let’s」の方は「その場にいる全員を含めている」のに対し、「let us」の方は「受け手を含まないその場にいる全員を指している」ということになります。
letの文型
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第一文型 (S+V) |
let | 貸される ※貸される以外の意味にはならない |
第三文型 (S+V+O) |
let + モノ + to 人 | 人にOを貸す ※貸す以外の意味にはならない |
第五文型 (S+V+O+C) |
let + 名詞 + 動詞の原型 let + 名詞 + 形容詞/副詞 |
OにVさせるなど OをCの状態にするなど |
letは第一文型、第三文型、第五文型に使うことができます。どの文型に使うにせよ「許可する(やりたいようにさせる)」を意識するようにしましょう。
第一文型(S+V)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第一文型 (S+V) |
let | 貸される ※貸される以外の意味にはならない |
第一文型は「主語の単純な動作を表現する文」を作ります。
letは「許可する(やりたいようにさせる)」というイメージです。第一文型に使った場合は「貸される」という意味になり、通常はそれ以外の意味にはなりません。
let「貸される」
・The parking lets for $100 a month.
・駐車場は月額100ドルです
⇒許可する(やりたいようにさせる)イメージ
訳し方としては「貸される」になります。イメージ通り「許可する感覚」ですね。
第三文型(S+V+O)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第三文型 (S+V+O) |
let + モノ + to 人 | 人にOを貸す ※貸す以外の意味にはならない |
第三文型は「主語が何かに動詞の動作の影響を与える文」を作ります。
letは「許可する(やりたいようにさせる)」というイメージです。第三文型に使った場合は「人にOを貸す」という意味になり、それ以外の意味にはなりません。
let + モノ + to 人「人にOを貸す」
・He let his car to his son.
・彼は息子に車を貸した
⇒許可する(やりたいようにさせる)
・He let his apartment to a young couple.
・彼はアパートを若い夫婦に貸しました
⇒許可する(やりたいようにさせる)
訳し方としては「人にOを貸す」になります。イメージ通り「許可する感覚」ですね。
第五文型(S+V+O+C)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第五文型 (S+V+O+C) |
let + 名詞 + 動詞の原型 let + 名詞 + 形容詞/副詞 |
OにVさせるなど OをCの状態にするなど |
第五文型は「主語が何かを何かとみなす文」を作ります。
letは「許可する(やりたいようにさせる)」というイメージです。第五文型に使った場合は「主語がOにVさせる」や「主語がOをCの状態にする」などの意味になり、第五文型の性質どおり「主語がOをCとみなす文を作ること」ができます。
let + 名詞 + 動詞の原型「OにVさせる」など
・Let me think.
・考えさせてください
⇒許可する(やりたいようにさせる)
・She is letting her hair grow.
・彼女は髪を伸ばしています
⇒許可する(やりたいようにさせる)
主な訳し方としては「主語がOにVさせる」という意味になります。こちらもイメージ通り「許可する感覚」ですね。
let + 名詞 + 形容詞/副詞「OをCの状態にする」など
・Let me alone.
・放っておいてください
⇒許可する(やりたいようにさせる)
・Don’t let me down.
・がっかりさせないで
⇒許可する(やりたいようにさせる)
・Don’t let the dog loose in the park.
・公園で犬を放してはいけません
⇒許可する(やりたいようにさせる)
主な訳し方としては「主語がOをCの状態にする」という意味になります。こちらもイメージ通り「許可する感覚」ですね。
letを使った表現
letの用法 | letの表現 | 一般的な日本語訳 |
letを使った表現 (使役動詞) |
let | ~させるなど |
let「~させる」など
letを使った表現は「使役動詞のlet」です。
・He didn’t let me go out yesterday.
・昨日彼は私に外出をさせてくれなかった
⇒やりたいことをさせるイメージ(放置)
使役動詞には、let, have, makeなど、いくつか種類がありますが、その中でも一番強制力が低いのがletです。
感覚的には「let:許可する(やりたいようにさせる)」なので、「本人がやりたいと思っていることを許可する感覚」のため、強制力が低くなっています。
その他の使役動詞
その他の使役動詞との感覚の違いも見ていくと、以下のとおりになります。
●haveを使った使役動詞
・I’ll have him call you back.
・彼に電話をかけなおさせます
⇒当たり前のこととしてやるイメージ(義務)
感覚的には「have:テリトリーにある(当たり前のようにある)」なので、「仕事などの義務としてやるといった感覚」になります。その他にも「お願いや提案を受けてやるといった感覚」もあり、先ほどのletに比べると、少しだけ強制力が強くなります。
●makeを使った使役動詞
・My mother made me clean my room.
・母は私に自分の部屋の掃除をさせた
⇒強制的に掃除をさせるイメージ(強制)
感覚的には「make:力を加えて変化させる」なので、「無理やりやらされる感覚」になります。文字通り「力を加えて変化させる」だけあり一番強制力が強いです。
letを使った熟語やイディオム
熟語・イディオム | letの表現 | 一般的な日本語訳 |
let | let ~ off let on let up |
解放する・免除する・放出するなど 口外する・秘密をしゃべるなど (天候などが)静まるなど |
最後に、よく使われる「letを使った熟語」をまとめてみました。せっかくなので、例文とイラストを交えてご紹介しようと思います。
let ~ off「解放する・免除する・放出する」など
1.let ~ off「解放する・免除する・放出する」など
・The police let them off with a warning.
・警察は彼らを警告のみで解放した
⇒おさえられていたものが許可されて放されたイメージ
・The hunter let the gun off to the deer.
・ハンターは銃を鹿に向けて発砲した
⇒弾丸が解放されて放たれたイメージ
2つのイメージ「let:許可する(やりたいようにさせる)」+「off:離れている(分離)」で「解放する・免除する・放出する」などの意味になります。感覚としては「許可されずにおさえられていたものがオフになる感覚」ですね。
let on「口外する・秘密をしゃべる」など
1.let on「口外する・秘密をしゃべる」など
・He didn’t let on that he was a detective.
・彼は自分が探偵だと明かさなかった
⇒隠していた事実をオンにしないイメージ
・Don’t let on who did it.
・誰がそれをやったかは口外するな
⇒隠している事実をオンにしないイメージ
2つのイメージ「let:許可する(やりたいようにさせる)」+「on:接触(進行中・続けて・機能する・スイッチオン)」で「口外する・秘密をしゃべる」などの意味になります。感覚としては「今まで許可されずに隠していたものがオンになる感覚」ですね。
通常は否定文で使われるので「秘密をしゃべらない」という意味になることが多いです。
let up「(天候などが)静まる」など
1.let up「(天候などが)静まる」など
・The snow has let up.
・雪が小降りになった
⇒天候が自然に回復するのを放っておくイメージ
・The hotness getting let up.
・暑さが和らいだ
⇒天候が自然に回復するのを放っておくイメージ
2つのイメージ「let:許可する(やりたいようにさせる)」+「up:終わりまで」で「(天候などが)静まる」などの意味になります。感覚としては「放っておいたら終わったという感覚」ですね。
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では「letが使われている表現」をまとめてみました。
letは「許す」という意味でお馴染みですが、英語本来のイメージは「許可する(やりたいようにさせる)」です。そのことから「させる・放っておく・しよう・しましょう・賃借する」などの意味になります。
最も多く使われる表現として「Let’s ~(~しよう)」や「Let me ~(~させて)」という表現がありますが、これらの表現も「許可する(やりたいようにさせる)」というイメージを踏まえていれば納得ですよね。
ポイントは「本人がやりたいと思っていることを許可する・放置しておくという点」になります。
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