徹底解説!seeと基本文型!よく使われる熟語やイディオムを例文で紹介!
今回の記事では「seeの文型」や「seeを使った熟語やイディオム」をまとめてみました。
英語は動詞ひとつとっても「全体の構造や文脈や他の単語との組み合わせ」で意味が変わるので、慣れていないと難しいですよね?
この記事では、そんなモヤモヤを払拭できるように「seeを使った表現」を徹底的に解説してみたので、ぜひ参考にしてみてください。
seeのコアイメージ
まず、seeの英語本来のイメージは「視界に入る(自然に見える)」です。
この「視界に入る(自然に見える)」というイメージから、よく使われる「見る」という意味が生まれています。ポイントは「自発的に見るのではなく自然と視界に入ってくる」という点です。
代表的な日本語訳としては「見る・見える」ですが、他にも「引っ越す・転職する・異動する・昇進する・行動する・動かす・感動させる・意見などを変えさせる・促す・提案する」などの意味にもなります。
●視界に入る(自然に見える)
1.見る・見える
2.確かめる・確認する
3.会う・訪ねる・観光する
4.経験する
5.理解する・気づく
その中でも特によく使われるのが上記の5つです。もちろん、コアイメージの「視界に入る(自然に見える)」が適用できるのであれば、上記の日本語訳以外にも使うことができます。
see(見る・見える)
seeのイメージは「視界に入る(自然に見える)」なので、そこから「見る・見える」などの意味を表現することができます。
・Owls can see in the dark.
・フクロウは暗闇でも目が見える
⇒暗闇でも視界に入れられる(自然に見える)イメージ
・I saw a rainbow.
・虹を見ました
⇒虹が視界に入った(自然に見えた)イメージ
・She saw the children dancing.
・彼女は子供たちが踊っているのを見た
⇒子供たちが踊っているのが視界に入った(自然に見えた)イメージ
see(確かめる・確認する)
seeのイメージは「視界に入る(自然に見える)」なので、そこから「確かめる・確認する」などの意味を表現することができます。
・See if the door is locked.
・ドアが施錠されているか確認する
⇒施錠されているかを視界に入れるイメージ
・Can I see your ticket, please?
・切符を拝見
⇒チケットを視界に入れるイメージ
・Let me see your passport.
・パスポートを見せてください
⇒パスポートを視界に入れるイメージ
see(会う・訪ねる・観光する)
seeのイメージは「視界に入る(自然に見える)」なので、そこから「会う・訪ねる・観光する」などの意味を表現することができます。
・I’m glad to see you.
・お会いできてうれしいです
⇒相手を視界に入れることができたイメージ
・I saw him at the jail.
・刑務所で彼と面会した
⇒彼を視界に入れたイメージ
・He saw a doctor about his health.
・彼は健康について医者の診察を受けた
⇒彼の健康状態を医者の視界に入れてもらったイメージ
はじめて会ったときの挨拶として「I’m glad to meet you.」が知られていますが、二度目以降の場合は「I’m glad to see you.」という挨拶が使われることが多いです。感覚としては「また会えて嬉しい」といった感覚ですね。
see(経験する)
seeのイメージは「視界に入る(自然に見える)」なので、そこから「経験する」などの意味を表現することができます。
・He has seen a lot in her life.
・彼は今までにいろんな経験をした
⇒いろいろなことを視界に入れてきたイメージ
・He has seen the Second World War.
・彼は第二次世界大戦を経験した
⇒第二次世界大戦を視界に入れたイメージ
see(理解する・気づく)
seeのイメージは「視界に入る(自然に見える)」なので、そこから「理解する・気づく」などの意味を表現することができます。
・I see.
・なるほど
⇒視界に入った(理解した)イメージ
・I can’t see your point.
・あなたの言いたいことが分かりません
⇒視界に入らなかった(理解できなかった)イメージ
・I see why she left him.
・どうして彼女が彼と別れたのか分かる
⇒理由が視界に入った(理解した)イメージ
seeは「視界に入る(自然に見える)」というイメージです。ポイントは「自発的に見るのではなく自然と視界に入ってくる」という点になります。
seeのイメージ ⇒ seeのイメージを掴んで英会話の幅を広げよう!
「see」と「watch」と「look」の違い
lookもwatchと同じように「見る」という意味を生み出しますが、ニュアンスが若干異なります。
■「see」「look」「watch」のニュアンスの違い
・see ⇒ 向こうから視界に入ってくる(自然と見える)
・look ⇒ こちらから視線を向ける(意識的に目を向ける)
・watch ⇒ じっくり見る・注意して見る(動くものを見る)
・I saw a cat on the roof.
・私は屋根の上の猫を見た
⇒屋根の上に猫を見かけたというニュアンス
・I looked at a cat on the roof.
・私は屋根の上の猫を見た
⇒屋根の上の猫に視線を向けたというニュアンス
・I watched a cat on the roof.
・私は屋根の上の猫を見た
⇒屋根の上の猫を観察するようなニュアンス
同じ「見る」を意味しますが、こうやってニュアンスを比べてみると、その意識の違いが分かりますよね。
seeの文型
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第一文型 (S+V) |
see | 見える 分かる・理解する |
第三文型 (S+V+O) |
see + 名詞 | Oを見る・見える Oが分かる・理解する Oに会う・Oを訪ねる・観光する Oを確かめる・確認する |
第五文型 (S+V+O+C) |
see + 名詞 + 形容詞 see + 名詞 + 動詞の原型(原型不定詞) see + 名詞 + 動詞のing形 see + 名詞 + 動詞の過去分詞形 |
OがCなのを見る OがVするのを見る OがVしているのを見る OがVされているのを見る |
seeは第一文型、第三文型、第五文型に使うことができます。どの文型に使うにせよ「視界に入る(自然に見える)」を意識するようにしましょう。
第一文型(S+V)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第一文型 (S+V) |
see | 見える 分かる・理解する |
第一文型は「主語の単純な動作を表現する文」を作ります。
seeは「視界に入る(自然に見える)」というイメージです。第一文型に使った場合は「見える・わかる・理解する」などの意味になり、文字通り「主語自身に自然に入ってくる動作」を表現します。
see「見える・分かる・理解する」など
・You see.
・ほらね
⇒視界に入る(自然に見える)イメージ
・You will see.
・今に分かるよ
⇒視界に入る(自然に見える)イメージ
・Owls can see in the dark.
・フクロウは暗闇でも目が見える
⇒暗闇でも視界に入れられる(自然に見える)イメージ
主な訳し方としては「見える・分かる・理解する」になります。感覚的には「仕組みや理屈や理由などが見える⇒分かる・理解する感覚」ですね。
第三文型(S+V+O)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第三文型 (S+V+O) |
see + 名詞 | Oを見る・見える Oが分かる・理解する Oに会う・Oを訪ねる・観光する Oを確かめる・確認する |
第三文型は「主語が何かに動詞の動作の影響を与える文」を作ります。
seeは「視界に入る(自然に見える)」というイメージです。第三文型に使った場合は「Oを見る・Oが見える」「Oが分かる・Oを理解する」「Oに会う・Oを訪ねる・Oを観光する・Oを確かめる・Oを確認する」などの意味になります。文字通り「Oに影響を与える文を作ること」ができます。
see + 名詞「 Oを見る・Oが見える・Oが分かる・Oに会う・Oを確かめる」など
・I see dead people.
・僕には死んだ人が見えるんだ
⇒死人(幽霊)が視界に入る(自然に見える)イメージ
・Let me see your passport.
・パスポートを見せてください
⇒パスポートを視界に入れる(自然に見える)イメージ
主な訳し方としては「Oを見る・Oが見える・Oが分かる・Oを理解する・Oに会う・Oを確かめる」などになります。
この「分かる・理解する・確かめる」は、文字通り「see:見てわかるような内容を確認する時」に使います。なので「見て分からないもの(仮説)」などには使うことができません。
第五文型(S+V+O+C)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第五文型 (S+V+O+C) |
see + 名詞 + 形容詞 see + 名詞 + 動詞の原型(原型不定詞) see + 名詞 + 動詞のing形 see + 名詞 + 動詞の過去分詞形 |
OがCなのを見る OがVするのを見る OがVしているのを見る OがVされているのを見る |
第五文型は「主語が何かを何かとみなす文」を作ります。
seeは「視界に入る(自然に見える)」というイメージです。第五文型に使った場合は「OがCなのを見る」などの意味になり、文字通り「OをCとみなす文を作ること」ができます。
see + 名詞 + 形容詞「 OがCなのを見る」など
・I saw him happy.
・私は彼が幸せそうなのを見ました
⇒彼が幸せそうなのが視界に入ったイメージ
・I don’t like to see you unhappy.
・あなたが不幸になるのを見るのは好きではありません
⇒相手が不幸なのを視界に入れたくないイメージ
主な訳し方としては「OがCなのを見る」になります。イメージどおり「視界に入る(自然に見える)」なので簡単ですね。
see + 名詞 + 動詞の原型(原型不定詞)「 OがVするのを見る」など
・I saw him spaek English well.
・彼が流暢に英語を話すのを見た
⇒彼が流暢に英語を話すのが視界に入ったイメージ
・I saw him enter the chimney.
・彼が煙突に入っていくのを見た
⇒彼が煙突に入っていくのが視界に入ったイメージ
・I saw her practice the guitar.
・私は彼女がギターを練習しているのを見た
⇒彼女がギターを練習しているが視界に入ったイメージ
主な訳し方としては「OがVするのを見る」になります。イメージどおり「視界に入る(自然に見える)」なので簡単ですね。
see + 名詞 + 動詞のing形「 OがVしているのを見る」など
・I saw her running in the gym.
・彼女がジムで走っているのを見た
⇒彼女がジムで走っているのが視界に入ったイメージ
・I saw them crossing the street.
・彼らが通りを横切っているのを見た
⇒彼らが通りを横切っているのが視界に入ったイメージ
・We saw the children playing in the park.
・私たちは子供たちが公園で遊んでいるのを見た
⇒子供たちが公園で遊んでいるが視界に入ったイメージ
主な訳し方としては「OがVしているのを見る」になります。イメージのとおり「視界に入る(自然に見える)」なので簡単ですね。
see + 名詞 + 動詞の過去分詞形「 OがVされているのを見る」など
・I saw him laughed at by her.
・彼が彼女に笑われているのを見た
⇒彼が彼女に笑われているのが視界に入ったイメージ
・I saw him scolded by his wife.
・私は彼が奥さんに叱られているのを見た
⇒彼が奥さんに叱られているのが視界に入ったイメージ
主な訳し方としては「OがVされているのを見る」になります。イメージどおり「視界に入る(自然に見える)」なので簡単ですね。
seeを使った表現
seeの用法 | seeの表現 | 一般的な日本語訳 |
seeを使った表現 (知覚動詞) |
see + 名詞 + 動詞の原型(原型不定詞) see + 名詞 + 動詞のing形 see + 名詞 + 動詞の過去分詞形 |
OがVするのを見る OがVしているのを見る OがVされているのを見る |
see(知覚動詞)
seeを使った表現は「see + O + 動詞の原型/動詞のing形/動詞の過去分詞形」などです。
・I saw them cross the river.
・私は彼らが川を渡るのを見た
⇒彼らが川を渡り始めてから渡りきるまでを見た(全部動作)
・I saw him coming out of the school.
・私は彼が学校から出てくるのを見た
⇒彼が学校から出てくる瞬間(一部動作)
・I saw him beaten.
・私は彼が負かされるのを見た
⇒彼が負かされるのを見た(結果)
知覚動詞は、文字通り「見る・聞く・におう・味わう・感じる」などの五感を使った動詞を指します。
seeを使った熟語やイディオム
熟語・イディオム | seeの表現 | 一般的な日本語訳 |
see | see about see after see into see off see through see to |
~について考える・手配をする・取り計らうなど ~の世話をするなど ~を調べる・調査する・見抜く・見通すなど ~を見送るなど ~を見抜く・見透かすなど ~の世話をする・引き受ける・気を付けるなど |
最後に、よく使われる「seeを使った熟語」をまとめてみました。せっかくなので、例文とイラストを交えてご紹介しようと思います。
see about「~について考える・手配をする・取り計らう」など
1.see about「~について考える・手配をする・取り計らう」など
・I’ll see about it.
・その件については考えておきます
⇒それに関することを視界に入れておくイメージ
・I’ll see about lunch.
・昼食については手配します
⇒昼食に関することを視界に入れておくイメージ
・I’ll see about tickets.
・チケットの手配しとくよ
⇒チケットに関することを視界に入れておくイメージ
2つのイメージ「see:視界に入る(自然に見える)」+「about:ざっくり・だいたいその周り」で「~について考える・手配をする・取り計らう」などの意味になります。感覚としては「何かに関することを視界に入れておく感覚」ですね。
see after「~の世話をする」など
1.see after「~の世話をする」など
・She sees [looks] after the children.
・彼女は子供たちの世話をします
⇒子供たちを後ろから見守るイメージ
・Will you please see after my cat for a while?
・しばらくうちの猫の世話をしてもらえませんか?
⇒猫を後ろから見守るイメージ
2つのイメージ「see:視界に入る(自然に見える)」+「after:対象になるモノの後についていく」で「~の世話をする」などの意味になります。感覚としては「対象になるモノを後ろから見守る感覚」ですね。
see into「~を調べる・調査する・見抜く・見通す」など
1.see into「~を調べる・調査する」など
・I’ll see into the matter.
・その件について調べてみます
⇒その件の内部まで入って見るイメージ
・You should see into the accident.
・あの事故を調べるべきです
⇒事故の内部まで入って見るイメージ
2つのイメージ「see:視界に入る(自然に見える)」+「into:追求(外から中へ)」で「~を調べる・調査する」などの意味になります。感覚としては「中に入って見る感覚」ですね。
2.see into「~を見抜く・見通す」など
・I saw into his heart.
・彼の心を見抜いた
⇒彼の心の中を見たイメージ
・She has the ability to see into the future.
・彼女には未来を見通す力がある
⇒将来まで見るイメージ
2つのイメージ「see:視界に入る(自然に見える)」+「into:追求(外から中へ)」で「~を見抜く・見通す」などの意味になります。感覚としては「中に入って見る感覚」ですね。
see off「~を見送る」など
1.see off「~を見送る」など
・I saw off my friend at the airport.
・空港で友達を見送った
⇒友達が離れていくのを見たイメージ
2つのイメージ「see:視界に入る(自然に見える)」+「off:離れている」で「~を見送る」などの意味になります。感覚としては「離れていくのを見る感覚」ですね。
see through「~を見抜く・見透かす」など
1.see through「~を見抜く・見透かす」など
・She sees through everything.
・彼女は全てお見通しだ
⇒始めから終わりまで見通すイメージ
・I see through her.
・彼女の腹を見抜いている
⇒彼女の腹の中まで見通しているイメージ
2つのイメージ「see:視界に入る(自然に見える)」+「through:始めから終わりまで通り抜ける」で「~を見抜く・見透かす」などの意味になります。感覚としては「通り抜けて見る感覚」ですね。
see to「~の世話をする・引き受ける・気を付ける」など
1.see to「~の世話をする・引き受ける・気を付ける」など
・Could you see to my dog for a few days?
・数日間、私の犬の世話をしてくれませんか?
⇒到達点(犬)を視界に入れておくイメージ
・Would you see to my luggage?
・私の荷物を見てもらえますか?
⇒到達点(荷物)を視界に入れておくイメージ
・I’ll see to it.
・私が引き受けます
⇒到達点(それ)を視界に入れておくイメージ
2つのイメージ「see:視界に入る(自然に見える)」+「to:到達点」で「~の世話をする・引き受ける・気を付ける」などの意味になります。感覚としては「到達点を見る感覚」ですね。
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では「seeが使われている表現」をまとめてみました。
seeは「見る・見える」という意味でお馴染みですが、英語本来のイメージは「視界に入る(自然に見える)」です。
この「見る・見える」以外に、一般的によく知られている意味としては「わかる・理解する・確かめる・調べる」などの意味がありますが、これらの意味も「視界に入るイメージ」から来ています。
他に同じ「見る」を意味する動詞として「watch:じっくり見る・注意して見る」や「look:視線を向ける」などがありますがイメージが異なるので、会話の流れやニュアンスに合わせて使い分けていくようにしましょう。
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