動詞「break」の意味と使い方!英語のイメージを掴んで英会話の幅を広げよう!
動詞の「break」と言えば、一般的には「壊す」という意味でお馴染みですよね?
実際、動詞「break」は日本語で言うところの「壊す」という意味で使われていますが、それは「break」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「break」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「breakのイメージと正しい使い方」を解説していきます。
この記事の目次
「breakのイメージ」
まず、「break」のイメージですが「元の形を壊す」になります。
この「元の形を壊す」というイメージから、よく使われる「壊す」という意味が生まれています。
動詞「break」を使う際には「元の形を壊す」というイメージを意識しながら、様々な意味に触れていくと「壊す・壊れる」以外の意味をより深く理解できるようになりますので、意識しながら多くの例文に触れてみてくださいね。
では、動詞「break」を使った例文を見ていきましょう。
・He broke the computer.
・彼はコンピューターを壊した
⇒コンピューターの機能を物理的 or 内部的に壊したイメージ
・He broke the window.
・彼は窓を割った
⇒彼が窓を割ったイメージ
・She broke her arm.
・彼女は骨折をした
⇒彼女が腕の骨を壊したイメージ
このように、動詞「break」は「元の形を壊す」というイメージがあり、そのイメージから「壊す・割れる」などの意味で使うことができます。
「breakの使い方(基本編)」
ここからは、動詞「braek」の本来のイメージ「元の形を壊す」を意識して、簡単な例文を見ながら「正しい使い方」を理解していきましょう。
break(壊す・骨折する)
・He broke the dish into pisces.
・彼はお皿を粉々に砕いた
⇒彼がお皿を元の形から壊すイメージ
・She broke her leg.
・彼女は足を骨折した
⇒彼女の足が元の形から壊れたイメージ
・He broke his phone.
・彼は電話を壊してしまった
⇒彼の電話が使える状態から壊れたイメージ
break(切り開く)
・They broke a road through the forest.
・彼らは森に道を切り開いた
⇒彼らが森を壊して道を切り開いたイメージ
・He broke the door open.
・彼はそのドアをこじ開けた
⇒彼がドアを壊してこじ開けたイメージ
break(崩す)
・Could you break 10.000 bill?
・一万円を崩してもらえますか?
⇒一万円札を小さいお金に壊したイメージ
break(破る・乱す・犯す)
・The candidate broke the campaign promise.
・その候補者は選挙公約を破った
⇒約束を守らなかった(破った)イメージ
・The prisoner broke the low.
・その囚人は法律を犯した
⇒法律を守らなかった(犯した)イメージ
break(断つ・やめる)
・He broke the habit of smoking.
・彼は喫煙の習慣を断った
⇒彼が彼自身の喫煙の習慣を壊したイメージ
・She broke her drinking habit.
・彼女は飲酒癖をやめた
⇒彼女が彼女自身の飲酒の習慣を壊したイメージ
このように動詞「break」には「元の形を壊す」というイメージがあるため、「壊す・破壊する」などの「物理的に何かを壊す意味」から、「破る」など「被物理的に何かを壊す意味」、「断つ・やめる」などの「連続して続いていた状態を断つなどの意味」をを生みます。
「breakの使い方(応用編)」
動詞「break」は前置詞や副詞等と合わせることで、動詞単体で使うよりも多くの意味を生み出すことができます。
break in(押し入る・割り込む・慣らす・慣れさせる)
動詞「break」の「元の形を壊す」に「in(~の中に)」が加わって「押し入る・割り込む」という意味になります。
・Yesterday, someone broke in.
・昨日、何者かが侵入した
⇒何者かが壊して中に押し入るイメージ
・She broke in.
・彼女が遮った
⇒彼女が流れを壊して割り込むイメージ
イメージとしては、文字通り「壊すだけでなく中に入る」イメージです。よく「泥棒などが家に侵入するとき」や「会話の中に割り込んでくるとき・口を挟むとき」などに使われます。
また、それだけでなく「何かに慣らすとき」などにも用いられる表現です。
・Break in new shoes.
・靴を履き慣らす
⇒靴の状態を足にフィットするように慣らすイメージ
こちらは感覚として「足の状態にフィットするように靴を慣らす」といった感じですね。
break into(押し入る・割り込む・突然~の状態になる)
動詞「break」の「元の形を壊す」に「into(~の中に)」が加わって「押し入る・割り込む」という意味になります。
・Yesterday, someone broke into my house.
・昨日、何者かが我が家に侵入した
⇒何者かが壊して家の中に押し入るイメージ
・She broke into the presentation.
・彼女がプレゼンを遮った
⇒彼女がプレゼンの流れを壊して割り込むイメージ
先ほどの「break in」とほぼ同じ意味になりますが、「break into」は後ろに目的語を取る形が多いです。より具体的に「何に割り込んだのか?」を表現したい場合は「break into」を使っておきましょう。
その他に、「突然~の状態になる」際にも用いられます。
・She broke into tears when she heard the news.
・彼女はそのニュースを聞いて急に泣き出した
⇒彼女の現在の状態が壊れて別の状態に入るイメージ
こちらは感覚として「これまでの状態が突然壊れて、別の状態へ入った」というイメージですね。
break down(壊れる・失敗する・泣き崩れる)
動詞「break」の「元の形を壊す」に「down(上から下へ)」が加わって「壊れる」という意味になります。
・My car broke down on the highway.
・高速道路で車が故障した
⇒車が壊れて底まで状態が悪くなったイメージ
・The engine has broken down.
・エンジンが故障しました
⇒エンジンが壊れて底まで状態が悪くなったイメージ
イメージとしては、文字通り「壊れて状態が上から下へ悪くなった」というイメージです。この「break dow = 故障」は一般的にも知られている表現なので簡単ですね。
また、それだけでなく「失敗する」という表現にも用いられます。
・The negotiations broke down.
・その交渉は決裂した
⇒交渉が決裂して失敗したイメージ
こちらは感覚として「これまでの交渉が壊れて、一番悪い状態まで落ちた」といった感じです。
更に、物理的な故障や交渉ごとの決裂など以外にも、感情が決壊して止まらなくなってしまった際にも使えます。
・She broke down when she heard the sad news.
・彼女はそのニュースを聞いて泣き崩れた
⇒感情が決壊して底まで落ちてしまったイメージ
こちらの感覚としては「感情が壊れて底まで落ちてしまったイメージ」ですね。
break up(別れる・止める)
動詞「break」の「元の形を壊す」に「up(増大)」が加わって「別れる」という意味になります。
・She may break up with her boyfriend.
・彼女は彼氏と別れるかもしれない
⇒彼女と彼氏の関係が壊れて完了したイメージ
・I just broke up with my girlfriend last night.
・私は昨夜彼女と別れたばかりです
⇒私と彼女との関係が壊れて完了したイメージ
一見すると「up(増大)」は「別れる」と関係ないように思えますが、「up(増大)」しつづけると大きくなりやがて終わりが来ます。「生き物が成長(増大)しつづけると最後は死ぬ(完了)こと」をイメージするとわかりやすいでしょうか?
つまり「up(増大)」し続けて「break(壊れた)」ということです。イメージとして難しいですが、「up(上へ伸びる)」というコアイメージから以下の3つの感覚が連想できるので、以下の3つの感覚を覚えておくと便利です。
●「up(上へ伸びる)」から生まれる3つの感覚
1.「出現」の感覚
2.「増大」の感覚
3.「完了」の感覚
尚、「誰かと誰かのの関係性が終わった(別れた)」と表現したい場合は「with」を使うことになりますが、「何かが終わる・何かを止める」と表現する場合は「with」は使いません。
・The party broke up at ten.
・パーティーは10時にお開きになった
⇒パーティが10時に終わったイメージ
・The group of demonstrators was broken up by the police.
・デモ隊は警官によって解散させられた
⇒デモ隊が警察によって活動を止められたイメージ
少し難しい感覚ですが「増大していった結果、終わりを迎えて壊れた(完了した)感覚」になります。
break out(起こる・生じる・突発する)
動詞「break」の「元の形を壊す」に「out(外へ)」が加わって「起こる」という意味になります。
・The war broke out in 2021.
・その戦争は2021年に起こった
⇒平和な状態が壊れて戦争が起こったイメージ
・He broke out shouting.
・彼は突然怒鳴りだした
⇒彼の平静な状態が壊れて怒鳴りだしたイメージ
イメージとしては「内部にあった何かが突然外へあふれ出た」というイメージです。壊れて一気に外へ出てきたという印象から「唐突に起こる」という意味合いが強い表現になります。
このように動詞「break」には「元の形を壊すイメージ」があり、後ろに前置詞や副詞などを置くことで様々な意味を作ります。日本語でもお馴染みの「break」ですが、思っている以上にいろいろな使い方ができるので、コアイメージ「元の形を壊す」を意識しながら使っていきましょう。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「breakのイメージ」は掴めましたでしょうか?
動詞「break」は一般的には「壊す」という意味で使われていますが、それは根本のイメージである「元の形を壊す」から派生した意味になります。
後ろに様々な語句がつながる事がありますが、基本的なイメージは変わらないので、上手にアレンジして使ってみてくださいね。
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