これで完璧!前置詞「on」の5つの意味と使い方!英語のイメージで表現の幅を広げよう!
前置詞の「on」と言えば、一般的には「~の上」という意味でお馴染みですよね?
実際、前置詞「on」は日本語で言うところの「~の上」という意味で使うことができますが、それは前置詞「on」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「on」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「onのイメージと正しい使い方」を例文とイラストでじっくり解説していきます。
この記事の目次
「onのイメージ」
まず、前置詞「on」のコアイメージですが「接触」になります。この「接触」のイメージから「~の上」という意味が生まれていますが、実は接触さえしていれば「上」だけでなく「前後上下左右」は問いません。とにかく、何かと何かがくっついている、そういった感覚であれば全て「on」になります。
・book on the table.
・picture on the wall.
・light on the ceiling.
※触れてさえいれば「前後上下左右」は関係ない
さて、そんな「接触」のイメージがある前置詞「on」ですが、大きく5つの用途に分けることができます。
1.接触・隣接の「on」
2.手段・依存の「on」
3.継続・進行の「on」
4.方向・対象・影響・圧力の「on」
5.時間・動作の接触の「on」
では、せっかくなので、それぞれのか使い方を例文とイラストを交えながら見ていきましょう。
接触・隣接の「on」
1つ目の「on」は「接触や隣接を表現するon」になります。実際に具体的な例をあげると「木の上のりんご」や「湖畔のホテル」や「彼が壁を登る」など「何かと何かが接触した状態」を表現します。
・The Apples are on the tree.
・木の上にりんごがある
⇒りんごが木に接触
・We stayed at a hotel on the lake.
・私たちは湖畔のホテルに泊まった
⇒ホテルが湖に隣接
・He is climbing on the wall.
・彼は壁でクライミングをしている
⇒彼が壁に接触
あくまでポイントは「接触している」ということなので、私達が学校で習ったような「上」だけでなく「接触」さえしていれば使うことができます。実際、「上に」と訳してしまうと「湖畔のホテル」や「壁を登る」などは表現することができないですよね?
手段・依存の「on」
2つ目の「on」は「手段や依存を表現するon」です。実際に具体的な例をあげると「ディーゼルで」や「ラジオで」や「事実に基づいて」といった感じで「手段や基盤になるもの」を表現します。
・This bus runs on diesel.
・このバスはディーゼルで動いている
⇒ディーゼルという手段
・She heard the news on the radio.
・彼女はそのニュースをラジオで聞いた
⇒ラジオという手段
・I drew the picture on a computer.
・私はパソコンで絵を描きました
⇒パソコンという手段
・I visited NY on business.
・私は仕事でニューヨークへ行きました
⇒仕事の都合
・The movie is based on the fact.
・この映画は事実に基づいています
⇒映画は事実が基板
接触するものが乗り物や道具の場合は「手段」になります。交通手段であれば「on a bus」、通信手段であれば「on the Internet」や「on the newspaper 」といった感じですね。
また、交通手段や通信手段などの「手段」は、見方を変えると「それに依存している」とも取ることができます。そこから派生して「on the fact」などの「依存(基盤)」の意味が生まれています。
継続・進行の「on」
3つ目の「on」は「継続や進行を表現するon」です。実際に具体的な例をあげると「帰る途中で」や「休暇中」や「火事です」といった感じで「継続中や進行中の出来事」を表現します。
・I met him on my way home.
・帰宅中に彼に会った
⇒帰宅の進行中
・The house is on fire!
・火事だ!
⇒火事が進行中
・He is on vacation.
・彼は休暇中です
⇒休暇が継続中
・She is on friendly terms with them.
・彼女は彼らと懇意にしている
⇒友人関係が継続中
・I’m on a diet.
・ダイエット中です
⇒ダイエットを継続中
感覚としてはスイッチをオンにしているといった感覚です。
豆電球の実験で導線をつなげた状態、つまり「接触させると電気が流れて豆電球がつく」のと同じように、「on(接触)」は「動作や状態の継続」を連想させます。そこから「動作や状態が継続や進行」をイメージすることができます。
方向・対象・影響・圧力・負担の「on」
4つ目の「on」は「方向・対象・影響・圧力・負担などを表現するon」です。実際に具体的な例をあげると「私の奢りです」や「問題に焦点を合わせる」や「本にお金を費やす」といった感じで「方向・対象・影響・圧力など」を表現します。
・Next time on me.
・次は奢らせてね
⇒料金の負担
・Let’s focus on this issue.
・この問題に焦点を合わせましょう
⇒問題に焦点(方向)
・I spend much money on books.
・私は本にお金を費やしています
⇒本が出費の対象(方向)
・People put pressure on the president to resign.
・民衆は大統領に辞任するよう圧力をかけた
⇒大統領へ辞任の圧力
・This book had a great influence on his life.
・この本は彼の人生に大きな影響を与えました
⇒本が彼の人生に影響
重力によって引き寄せられているものに接触しているイメージです。重いものを持ち上げているということは「圧力や負担などを支えている」ということですよね?そこから「方向・対象・影響・圧力・負担など」の意味が派生しています。
時間・動作の接触の「on」
5つ目の「on」は「時間・動作の接触を表現するon」です。実際に具体的な例をあげると「日曜日に」や「定刻どおりに」といった感じで「時間・動作の接触」を表現します。
・Let’s meet on Sunday.
・日曜日に会いしましょう
⇒日曜日という日に接触
・The bus left on time.
・バスは時間どおりに出発した
⇒定刻に接触
・On getting home, I turned on the TV.
・家に帰ってすぐにテレビをつけた
⇒帰宅という動作に接触
曜日や特定の時間をひとつの塊として捉えて、それに「接触しているイメージ」です。「帰ってすぐにテレビをつけた」の方は「動作への接触」になります。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「onのイメージ」は掴めましたでしょうか?
前置詞「on」は一般的には「~の上に」という意味で使われていますが、それは「接触のイメージ」から生まれています。あくまでも「接触」がポイントになるので、上でなくても「前後上下左右」どこでも接触していれば「on」を使うことができます。
また、前置詞「on」は「実際に物理的に触れている場合だけでなく、感覚的に触れているように感じている」のであれば使うことができるので、今回ご紹介した5つの使い方を意識しながら使ってみてくださいね。
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