動詞「carry」の意味と使い方!英語のイメージを掴んで英会話の幅を広げよう!
動詞の「carry」と言えば、一般的には「運ぶ」という意味でお馴染みですよね?
実際、動詞「call」は日本語で言うところの「運ぶ」という意味で使われていますが、それは「carry」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「carry」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「carryのイメージと正しい使い方」を解説していきます。
この記事の目次
「carryのイメージ」
まず、「carry」のイメージですが「何かを持って移動」になります。
この「何かを持って移動」のイメージから、よく使われる「運ぶ」という意味が生まれています。
動詞「carry」を使う際には「何かを持って移動」というイメージを意識しながら、様々な意味に触れていくと「運ぶ」以外の意味をより深く理解できるようになりますので、意識しながら多くの例文に触れてみてくださいね。
では、動詞「carry」を使った例文を見ていきましょう。
・Can you carry this bag for me?
・私のためにこのバッグを持ってくれる?
⇒バッグを持って移動するイメージ
・The wind carried the pollen to people.
・風が花粉を人々に運んだ
⇒風が花粉を持って移動するイメージ
・I don’t carry much money with me.
・私はあまりお金を持ち歩きません
⇒私がお金を持って移動しないイメージ
このように、動詞「carry」は「何かを持って移動」というイメージがあり、そのイメージから「運ぶ」などの意味で使うことができます。
「carryの使い方(基本編)」
ここからは、動詞「carry」の本来のイメージ「何かを持って移動」を意識して、簡単な例文を見ながら「正しい使い方」を理解していきましょう。
carry(運ぶ・運搬する)
・Could you carry this luggage for me?
・私のためにこの荷物をを運んでいただけますか?
⇒荷物を持って移動するイメージ
・This ship carries 150 passengers.
・この船は150人の乗客を運びます
⇒船が乗客を持って移動するイメージ
・She carried her baggage to the airport.
・彼女は荷物を空港まで運んだ
⇒彼女が荷物を持って移動するイメージ
carry(伝える)
・Twitter carried the news all over the world.
・ツイッターはそのニュースを世界中に伝えた
⇒ツイッターがニュースを持って世界中を移動するイメージ
・Some diseases are carried by mosquitos.
・病気の中には蚊で運ばれるものがある
⇒蚊が病原菌を持って移動するイメージ
・The news was carried on the national network.
・そのニュースは全国放送で報じられた
⇒ニュースが全国に移動させられたイメージ
carry(進める)
・Hard work carried her to the top of her profession.
・ハードワークのおかげで彼女は業界のトップに上り詰めた
⇒ハードワークが彼女を業界のトップに移動させたイメージ
carry(帯びる)
・They had to carry responsibility.
・彼らは責任を背負っていかなければならなかった
⇒彼らが責任を持ちながら時間的に移動しつづけているイメージ
・His wrok carries a risk.
・彼の仕事には危険が伴う
⇒彼の仕事が危険を持ち続けている(はらんでいる)イメージ
carry(保持する)
・I will carry this secret to my grave.
・私はこの秘密を墓場まで持っていきます
⇒私が秘密を持ち続けたまま墓まで移動するイメージ
carry(支える・耐える)
・The building is carried on 4 massive posts.
・その建物はどっしりとした4本の支柱で支えられている
⇒支柱が建物を持って移動(時間的に移動)しているイメージ
・I can carry my own weight.
・私は重圧に耐えることができる
⇒私が重圧を持って移動(時間的に移動)しているイメージ
このように動詞「carry」には「何かを持って移動」というイメージがあるため、文字通り「運ぶ・運搬する」などの意味から、「伝える」「進める」「帯びる」「保持する」「支える」など、多くの意味を生み出すことができます。
特に最後に紹介した「支える・耐える」は「物理的に持って移動していない」ので、なかなかイメージしづらいと思いますが、支えているということは「何かを長く持ち続けている」ということなので、そこから「carry」の「何かを持って移動のイメージ」を応用することができます。
「carryの使い方(応用編)」
動詞「carry」は前置詞や副詞等と合わせることで、動詞単体で使うよりも多くの意味を生み出すことができます。
carry out(実行する・成し遂げる)
動詞「carry」の「何かを持って移動」に「out(最後まで・すっかり・完全に)」のイメージが加わって「実行する・成し遂げる」という意味になります。
・They have carried out the project.
・彼らはそのプロジェクトを成し遂げた
⇒彼がそのプロジェクトを最後までやり切ったイメージ
・He carried out justice.
・彼は正義を貫いた
⇒彼が正義を最後までやり切ったイメージ
感覚としては「現状から何かを外に運び出すという労力が必要なイメージ(最後まで運び切る)」から、「実行する」や「成し遂げる」など、行動を表す意味が派生した感じです。
carry on(続ける・経営する)
動詞「carry」の「何かを持って移動」に「on(接触)」のイメージが加わって「続ける・経営する」という意味になります。
・I will carry on my business.
・私はビジネスを続けていくつもりです
⇒私が接触してビジネスを運び続けるイメージ
・She decided to carry on her father’s business.
・彼女は父親のビジネスを引き継ぐことに決めた
⇒彼女が父親のビジネスに接触して運び続けるイメージ
感覚としては「何かに接触して運び続けるイメージ」から、「続ける」や「経営する」などの意味が派生した感じです。
carry off(運び去る・奪う・やってのける)
動詞「carry」の「何かを持って移動」に「off(離れる)」のイメージが加わって「運び去る・奪う」という意味になります。
・He carried off the child.
・彼はその子供を誘拐した
⇒彼がその子供を今の場所から離れた場所に運ぶイメージ
イメージとしては「carry(何かを持って移動)」に「off(離れる)」が付いているだけなので、掴みやすいと思います。
また、この他に「carry off」は「やってのける」などの意味も生み出します。
・He carries off the first prize the WCS.
・彼はその世界大会で1位を獲った
⇒彼がその世界大会で1位を掻っ攫っていったイメージ
感覚としては「1位という栄冠を持って離れていく(運び去っていく)」感覚になります。先ほどの「奪う」と感覚的には似ていますが、意味としては大きく違いますね。
こちらは、どちらかといえばポジティブな感じで「何か難しいことをやってのけた・上手くやった・成功した」といった感じの感覚です。
このように動詞「caryy」には「何かを持って移動」というイメージがあるので、一般的に「運ぶ」という意味で使われることが多いですが、そのイメージから派生して「伝える」「進める」「保持する」「耐える・支える」など様々な意味を生み出します。
動詞「carry」は、今回ご紹介した意味や表現以外にもいろいろな形で使われる単語ですので、新しい表現に触れる度に、コアイメージ「何かを持って移動」に照らし合わせて覚えていってください。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「carryのイメージ」は掴めましたでしょうか?
動詞「carry」は一般的には「運ぶ」という意味で使われていますが、それは根本のイメージである「何かを持って移動」から派生した意味になります。
先ほどもお伝えしましたが「carry」が使われている表現は非常に多いので、混乱してしまう方もいると思いますが、どんな表現であっても根本のイメージ「何かを持って移動」は生きています。なので、上手く感覚がつかめないときは「何かを持って移動」を思い出して、その表現に触れていきましょう。
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