英語で「どういたしまして」は?「You’re welcome.」の表現
普段の生活を送る中で、誰かに「ありがとう」とお礼を言われる機会ってありますよね?そんな時、日本語なら「どういたしまして」や「いえいえ、こちらこそ」など、様々な返し方があると思います。
もちろん、日本語に限らず英語にもそういう表現というのはたくさんあって、学校でも習う一番有名なフレーズが「どういたしまして(You are welcome.)」だと思います。
最近では、海外から日本に訪れる方も増えて「Thank you!」と英語でお礼を言われる機会も多くなってきましたが、そんな時に「You are welcome.」以外の表現を使ってみたいと思いませんか?
今回は、そんな時に使える「どういたしまして(You are welcome.)」の表現についてご紹介いたします。
この記事の目次
「どういたしまして」基本的な表現(カジュアル&フォーマル)
まず、フォーマルにもカジュアルにも使える代表的なフレーズとしてあげられるのが「You are welcome.」です。
こちらは、相手との関係性に関係なく、目上の方や初対面の人、家族や友人など、どんな相手でも使うことができます。「なんとなく堅苦しいし、日常的にはあまり使われないのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。基本的な「お礼へ対する返事」として自然に使えるようにしましょう。
因みに「You are welcome.」は「どういたしまして」と訳されることが多いですが、英語本来のイメージとしては「あなたは私に歓迎されていますよ」というイメージになります。誰か歓迎する際に「Welcome(ようこそ)」という単語があるので、そちらからもイメージがしやすいですね。
英語は日本語の意味と同時に「英語本来のイメージ」も覚えるようにすると応用が利きますので、一緒に覚えておきましょう。
・You are most welcome.
・どういたしまして(強調表現)
・Aさん : Thank you!
・Aさん : ありがとう!
・Bさん : You are welcome.
・Bさん : どういたしまして
「お安い御用さ」日常的な表現(カジュアル)
つづいて、ネイティブが日常的によく使う「どういたしまして」のフレーズとして「No problem.」があげられます。こちらは、日本でも使う人が多いフレーズなので聞き馴染みがありますよね?
英語本来のイメージとしては、文字通り「問題ないよ」「これくらい大したことないよ」「お安い御用だよ」といったイメージです。
先ほどご紹介した「You are welcome.」よりもカジュアルな表現なので、友人や親し間柄の相手へ使うと良いでしょう。
・That’s no problem.
・全く問題ないよ(どういたしまして)
・Aさん : Thank you for helping me.
・Aさん : 手伝ってくれてありがとう
・Bさん : Sure. No problem.
・Bさん : 全然、お安い御用だよ
「心配ないよ」謝罪の返答にも使える表現(カジュアル)
つづいての「どういたしまして」のフレーズは「No worries.」です。
ご存知のように「worry」という単語には「心配」という意味があるので、そちらに「No」を付けて「心配ない=どういたしまして(No worries.)」という意味になっています。
この「No worries.」は、欧米よりも豪州で使われることが多いフレーズなのですが、どちらかといえば「ありがとう(Thank you.)」などの感謝への返答というよりも、「ごめんなさい(I’m sorry.)」などの謝罪への返答として使われることが多いです。
同じようなフレーズとして「Don’t worry about it. 」もありますので、こちらのフレーズも相手の謝罪への返答として使ってみてくださいね。
・Aさん : Do you buy this for me? Thanks!
・Aさん : これを僕に買ってくれたの?ありがとう!
・Bさん : No worries.
・Bさん : いいよ
・Cさん : Thanks for giving me a ride.
・Cさん : 乗せてくれてありがとう
・Dさん : No worries.
・Dさん : どういたしまして
・Eさん : Thanks for adding to your friend list.
・Eさん : 友達リストに追加してくれてありがとう
・Fさん : No worries.
・Fさん : 全然オッケーだよ
・Gさん : Thank you for the quick response.
・Gさん : 早急なお返事ありがとう
・Hさん : No worries.
・Hさん : どういたしまして
「いつでもどうぞ」友人も使える表現(カジュアル)
つづいての「どういたしまして」のフレーズは「Any time.」です。
こちらのフレーズはイメージとしては「いつでもどうぞ」「またいつでも言って」といったイメージになるので、友人や顔見知り、また会う機会がある人などに使います。
なので、例えば「あなたのスマホの充電が切れた」として、スマホを貸してくれた友人にお礼を言って、その返答として「Any time.」と言わることはありすが、スマホを貸してくれた人が見ず知らずの通りすがりの人の場合は「Any time.」と言われることはありません。
・Aさん : Thanks for calling.
・Aさん : 電話くれてありがとう
・Bさん : Any time.
・Bさん : いつでもどうぞ
・Cさん : Thank you.
・Cさん : ありがとう
・Dさん : Sure. Any time.
・Dさん : いつでもまたどうぞ
・Eさん : Thanks for the help.
・Eさん : 手伝ってくれてありがとう
・Fさん : Any time.
・Fさん : いつでもまたどうぞ
「全然大丈夫」様々なシーンで使える表現(カジュアル)
つづいての「どういたしまして」のフレーズは「It’s okay.」です。
日本語の意味で言うと「大丈夫だよ」に相当するフレーズですので、やはり親しい関係性の人に使います。
感覚として日本語の「大丈夫だよ」は、「お礼に対する返答」以外にも幅広く使えるフレーズですが、英語の場合も同じように「お礼に対する返答」だけでなく、「心配してくれた相手への返答」など、様々なシチュエーションで使うことができます。
また、同じような意味のフレーズとして「大丈夫だよ(That’s all right.)」というフレーズもあるので、そちらも覚えておきましょう。
・Aさん : Do you prepare all of this for us? Thank you!
・Aさん : これ全部私たちのために用意してくれたの?ありがとうございます!
・Bさん : It’s okay.
・Bさん : いいんだよ
・Cさん : Thank you for everything.
・Cさん : 何もかもありがとう
・Dさん : It’s okay.
・Dさん : いいんだよ
「いいってことよ」ネイティブも使う表現(カジュアル)
つづいての「どういたしまして」のフレーズは「You bet.」です。
このフレーズで使われている「bet」という単語には「賭ける」という意味があります。その意味をご存知の方は「あなたが賭ける?、、、それが何で“どういたしまして”になるの?」と不思議に思った方もいるかもしれませんね。
ですが、英語はイメージがとても重要な言語なので、「あなたが賭ける」=「賭けても良いくらい確実だよ」という発想から、「もちろんだよ」⇒「いいってことよ」⇒「どういたしまして」という感じで発想が膨らんでいます。
とてもカジュアルな表現なのですが、海外ドラマや映画などでも頻繁に出てくるフレーズですので、耳にした際はイメージを膨らませて感覚を掴んで使ってみてください。
・Aさん : Thanks for your help.
・Aさん : 手伝ってくれてありがとう
・Bさん : You bet.
・Bさん : いいって!
・Cさん : Thanks for rescheduling the event.
・Cさん : イベントをリスケしてくれてありがとう
・Dさん : You bet.
・Dさん : いいってことよ
・Eさん : Thanks for the ticket.
・Eさん : チケットありがとね
・Fさん : You bet.
・Fさん : いいよ
「礼には及びません」日常的な表現(カジュアル&フォーマル)
つづいての「どういたしまして」のフレーズは「Don’t mention it.」で、日本語の意味で言うと「礼には及びません」という意味になります。
直訳すると「それを述べなくていいよ(Don’t mention it.)」という意味なのですが、この文で言う「それ」とは「お礼」のことなので、そこから「そんなお礼なんて言わなくていいよ」という意味になっています。
・Aさん : Thank you.
・Aさん : ありがとう
・Bさん : Don’t mention it.
・Bさん : どういたしまして
・Cさん : Thanks for buying me a coffee.
・Cさん : コーヒーを買ってくれてありがとう
・Dさん : Don’t mention it.
・Dさん : どういたしまして
「どういたしまして」ビジネスに使える表現(フォーマル)
つづいての「どういたしまして」のフレーズは、「Not at all.」です。
このフレーズのイメージは「お礼を言われるようなことは、全然していませんよ」といったイメージです。このフレーズ「Not at all.」は、普段は「全く~ない」という意味として使われるので、そこから派生して「どういたしまして(Not at all.)」という意味になっています。
今回ご紹介してきたフレーズの中では、最も謙遜の意識を含んだフレーズになります。
・Aさん : Thank you for your advice.
・Aさん : アドバイスありがとうございます
・Bさん : Not at all.
・Bさん : どういたしまして
「お役に立てて嬉しいです」丁寧な表現(フォーマル)
最後の「どういたしまして」のフレーズは、「My pleasure.」です。
このフレーズに使われている「pleasure」には「喜び」というイメージがあるので、そこから派生して「どういたしまして(My pleasure.)」という意味が生まれています。
日本語的な意味で考えると「お役に立てて嬉しいです」といった意味になります。なので、例えば、落とし物を拾ってあげて「Thank you.」と言われ、それに対して「My pleasure.」と伝えるのは不自然ですが、お客さんなどに何かサービスをしてあげた際に「Thank you.」と言われ、それに対して「My pleasure.」と伝えるのは自然な表現になります。
使いどころが限られているフレーズですが、「こちらも嬉しいです」という気持ちが伝わりやすいフレーズですので、ぜひ使ってみてください。
・Aさん : Thank you.
・Aさん : ありがとう
・Bさん : It my pleasure.
・Bさん : どういたしまして
・Cさん : Thank you for taking an order.
・Cさん : オーダーをとってくれてありがとう
・Dさん : My pleasure.
・Dさん : どういたしまして
「動画で復習しよう」
いかがでしたでしょうか?
あなたが海外へ旅行に出かけた際もそうですが、海外の方が日本に来られた際にも、お互いに「Thank you.」とお礼を述べる機会は多いですよね?
そんな時に、お礼を述べるだけではなく、お礼に対する返答もできたら、お互い気分が良くなると思います。細かく見ると「フレーズごとに感覚の違い」はありますが、まずは恐れずに実際に使ってみて、徐々に感覚の違いを覚えていくようにしましょう。
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