徹底解説!speakと基本文型!よく使われる熟語やイディオムを例文で紹介!
今回の記事では「speakの文型」や「speakを使った熟語やイディオム」をまとめてみました。
英語は動詞ひとつとっても「全体の構造や文脈や他の単語との組み合わせ」で意味が変わるので、慣れていないと難しいですよね?
この記事では、そんなモヤモヤを払拭できるように「speakを使った表現」を徹底的に解説してみたので、ぜひ参考にしてみてください。
speakのコアイメージ
まず、speakの英語本来のイメージは「声を出してモノを言う」です。
この「声を出してモノを言う」というイメージから、よく使われる「話す」という意味が生まれています。また、その他にも「演説をする・語る・意思や感情などを表わす・楽器などが鳴る」など「声を出してモノを言う感覚」があれば、使うことができます。
●声を出してモノを言う
1.話す
2.演説をする・語る
3.意思・感情などを表わす
その中でも特によく使われるのが上記の3つです。もちろん、コアイメージの「声を出してモノを言う」が適用できるのであれば、上記の日本語訳以外にも使うことができます。
ポイントは「相手とのやりとりの有る無しに関わらず、言葉を発している感覚がある」という点で、更に「話している内容も関係ない」という点になります。
近いものとしては、相手が聞いているかいないかはどうでも良くて、ただ音を垂れ流しているラジオやテレビなどのスピーカーに近い感じですね。
speak(話す)
speakのイメージは「声を出してモノを言う」なので、そこから「話す」などの意味になります。
・This is Taro speaking.
・こちら太郎です(電話で)
⇒太郎が電話口で声を発しているイメージ
・Please speak slowly.
・ゆっくり話してください
⇒声を速く発しているイメージ
・She can speak English a little.
・彼女は英語を少し話せる
⇒彼女が英語を発しているイメージ
speak(演説をする・語る)
speakのイメージは「声を出してモノを言う」なので、そこから「演説をする・語る」などの意味になります。
・He spoke about his experiences.
・彼は自身の経験を語った
⇒彼が自身の経験を発しているイメージ
・The President speaks on TV.
・大統領はテレビで演説をします
⇒大統領がテレビで意見を発しているイメージ
・The newspaper speaks to a lot of people.
・新聞は大勢の人に語りかけている
⇒新聞が大勢の人に向けて記事を発しているイメージ
speak(演説をする・語る)
speakのイメージは「声を出してモノを言う」なので、そこから「意思・感情など」を表現します。
・Actions speak louder than words.
・行動は言葉よりも雄弁だ
⇒行動が人の意見や思考を発しいてるイメージ
・Her smile speaks for her true feelings.
・彼女の笑顔が彼女の本当の気持ちを物語っています
⇒彼女の笑顔が彼女の本当の気持ちを発しているイメージ
speakは「声を出してモノを言う」というイメージです。なので「話す・演説をする・語る・意思や感情などを表わす・楽器などが鳴る」などの意味を作ります。
speakのイメージ ⇒ speakのイメージを掴んで英会話の幅を広げよう!
「say, speak, talk, tell」のニュアンスの違い
一般的に「話す」を意味する動詞は「say, speak, talk, tell」の4つが知られていますが、それぞれニュアンスが異なります。
●「say」「speak」「talk」「tell」のニュアンスの違い
・say ⇒ 言葉や文を口に出して言う(内容に焦点がある)
・speak ⇒ 声を出してモノを言う(一方的に声を出している)
・talk ⇒ 会話をする(コミュニケーション)
・tell ⇒ 誰かに何かの情報を伝える(伝達)
実際に例文を見ると以下のようになります。
・I said “NO” to the goverment.
・私は政府に「ノー」と言った
⇒言っている内容「NO」に焦点が当てられている
・He is speaking in front of everyone.
・彼はみんなの前で話しています
⇒一方的にみんなの前で話をしている
・She is talking with neighbours.
・彼女はご近所さんと話している
⇒ご近所さんを会話でコミュニケーションをとっている
・The TV SHOW told us truth.
・そのテレビ番組は私たちに真実を伝えました
⇒テレビ番組が我々に情報を伝えている
上記のように、同じ「話す」を意味する動詞でもニュアンスが異なるという訳なのですね。
speakの文型
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第一文型 (S+V) |
speak speak + 副詞 |
話すなど ~と話すなど(副詞による) |
第三文型 (S+V+O) |
speak + 名詞 ※言語・意見・事実など |
O(言語など)を話すなど |
speakは第一文型、第三文型に使うことができます。どの文型に使うにせよ「声を出してモノを言う」を意識するようにしましょう。
第一文型(S+V)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第一文型 (S+V) |
speak speak + 副詞 |
話すなど ~と話すなど(副詞による) |
第一文型は「主語の単純な動作を表現する文」を作ります。
speakは「声を出してモノを言う」というイメージです。第一文型に使った場合は「離す」などの意味になり「主語自身が話す単純な動作」を表します。
speak「話す」など
・Could speak more slowly?
・もっとゆっくり話してくれますか?
⇒ゆっくり声を発するイメージ
・He spoke with them about the matter.
・彼はその件について彼らと話した
⇒彼がその件について声を発するイメージ
主な訳し方としては「話す」などになります。イメージ通り「声を出してモノを言う感覚」ですね。
speak + 副詞「~と話す(副詞による)」など
・She spoke to him about it.
・彼女はそれについて彼に話した
⇒彼女がそれについて声を発するイメージ
※一方的に(to:到達点)声を発している
・She spoke with him about it.
・彼女はそれについて彼と話した
⇒彼女がそれについて声を発するイメージ
※相手との(with:共に)意見交換や情報の共有
主な訳し方としては「~と話す」などになります。イメージ通り「声を出してモノを言う感覚」ですね。
第三文型(S+V+O)
基本5文型 | 品詞(句・節など) | 一般的な日本語訳 |
第三文型 (S+V+O) |
speak + 名詞 ※言語・意見・事実など |
Oを話すなど |
第三文型は「主語が何かに動詞の動作の影響を与える文」を作ります。
speakは「声を出してモノを言う」というイメージです。第三文型に使った場合は「Oを話す」などの意味になり、「主語がO(言語など)を話すなどの文を作ること」ができます。
speak + 名詞(言語・意見・事実など)「Oを話す」など
・He can spaek English and French.
・彼は英語とフランス語を話すことができます
⇒彼が英語とフランス語を声に発しているイメージ
・She speaks her opinion.
・彼女は自分の意見を話します
⇒彼女が自分の意見を声に出して発しているイメージ
・She spoke the truth.
・彼女は真実を語った
⇒彼女が真実を声に出して発したイメージ
主な訳し方としては「Oを話す」などになります。イメージ通り「声を出してモノを言う感覚」ですね。ポイントは「speakを第三文型に使う際は、言語・意見・事実などが目的語になる」という点です。
speakを使った表現
speakの用法 | speakの表現 | 一般的な日本語訳 |
speakを使った表現 | speak ill of | ~を悪く言うなど |
Speak of the devil | 噂をすればなど | |
副詞 + speaking | 率直に言って 一般的に言って 正直に言って 厳密に言ってなど(副詞による) |
speak ill of 「~を悪く言う」など
1つ目のspeakを使った表現は「speak ill of 」です。
・She tends to speak ill of others.
・彼女は人の悪口を言う傾向がある
⇒彼女が人の悪口を声に出して発するイメージ
・I’ve never heard him speak ill of others.
・彼が他人の悪口を言っているのを聞いたことがありません
⇒彼は他人の悪口を発しないイメージ
こちらの表現は「~を悪く言う」という意味になります。感覚的にも「声を出してモノを言う感覚」なので、分かりやすいですね。
speak of the devil「噂をすれば」など
2つ目のspeakを使った表現は「speak of the devil 」です。
・Speak of the devil, there he is.
・噂をすれば、彼が来た
⇒彼女が人の悪口を声に出して発するイメージ
・Speak of the devil, there’s Tom over there.
・噂をすれば、あそこにトムがいるよ
⇒彼は他人の悪口を発しないイメージ
こちらの表現は「噂をすれば」という意味になります。珍しい表現ですが、こちらの意味は以下のことわざから来ていて
・Speak [Talk] of the devil, and he will appear
・悪魔の話をすると,悪魔が現れる
現在では悪魔という感覚が薄れて「人の噂話をすると、その噂の人が現れる」と発展して表現されるようになしました。実際、噂をしていると噂の本人が来ることってありますよね。
日本語で言うところの「噂をすれば影」といったところですね。
副詞 + speaking「率直に言ってなど(副詞による)」など
3つ目のspeakを使った表現は「副詞 + speaking」です。
●Frankly speaking(率直に言って)
・Frankly speaking, I don’t trust him.
・率直に言って、私は彼を信用していません
⇒率直に意見を声に出して発しているイメージ
●Generally speaking(一般的に言って)
・Generally speaking, exercise is good for your health.
・一般的に言えば、運動は健康に良いです
⇒一般的な意見を声に出して発しているイメージ
こちらの表現は付属している副詞によります。上記の他にも「Honestly speaking(正直に言って)」や「Strictly speaking(厳密に言って)」など、様々な副詞と一緒に使うことが可能です。
speakを使った熟語やイディオム
熟語・イディオム | speakの表現 | 一般的な日本語訳 |
speak | speak about speak of speak for speak in speak to speak with speak up |
~について話すなど ~について話すなど ~の代弁する・~を弁護する・~をかばうなど ~で話すなど ~に話すなど ~と話すなど 自分の意見を言う・はっきり言う・大きな声で話すなど |
最後によく使われる「speakを使った熟語」をまとめてみました。せっかくなので、例文とイラストを交えてご紹介しようと思います。
speak about「~について話す」など
1.speak about「~について話す」など
・She spoke about her private life.
・彼女は私生活について語った
⇒彼女が自分の私生活に関して声に出して言うイメージ
・He spoke about his school days.
・彼は彼の学生時代について語った
⇒彼が彼の学生時代について声に出して言うイメージ
2つのイメージ「speak:声を出してモノを言う」+「about:ざっくり・だいたいその周り」で「~について話す」などの意味になります。感覚としては「何かに関することを声に出して言う」です。
speak of「~について話す」など
1.speak of「~について話す」など
・He spoke of the truth.
・彼は真実について話した
⇒彼が真実を声に出して言うイメージ
・She never speaks of herself at all.
・彼女は自分自身のことをまったく話さない
⇒彼女が自分自身のことを声に出していわないイメージ
2つのイメージ「speak:声を出してモノを言う」+「of:切っても切れない繋がり(所属・分量・性質・関係・分離)」で「~について話す」などの意味になります。感覚としては「何かに所属している事柄を声に出して言う」です。
「speak about」と「speak of」の違い
一般的に「~について話す」を意味する語句として「speak about」と「speak of」がありますが、それぞれニュアンスが異なります。
●「speak about」と「speak of」のニュアンスの違い
・speak about ⇒ 周りを含めてそれに関する情報
・speak of ⇒ それ自体に関する情報
実際に例文を見ると以下のようになります。
・He spoke about the truth.
・彼は真実について話した
⇒彼が真実を声に出して言うイメージ
※真実に関すること
・He spoke of the truth.
・彼は真実について話した
⇒彼が真実を声に出して言うイメージ
※真実の存在や真実そのものについて
上記のように、同じ「~について話す」を意味する語句でもニュアンスが異なるという訳なのですね。
speak for「~の代弁する・~を弁護する・~をかばう」など
1.speak for「~の代弁する」など
・The name speaks for itself.
・名は体を表す
⇒名前がそれ自体の様子を表現するイメージ
・The results speak for themselves.
・結果が全てを物語っている
⇒結果が全てを表現しているイメージ
2つのイメージ「speak:声を出してモノを言う」+「for:方向」で「~の代弁する」などの意味になります。感覚としては「それ自身のことを声に出して言う感覚」です。
2.speak for「~を弁護する・~をかばう」など
・No one will speak for you.
・誰もあなたを弁護しないだろう
⇒誰も相手のために声を出して言わないイメージ
・We spoke to the government for the poor.
・我々は貧困層のために政府と話をした
⇒誰も相手のために声を出して言うイメージ
2つのイメージ「speak:声を出してモノを言う」+「for:方向」で「~を弁護する・~をかばう」などの意味になります。感覚としては「何かのために声を出して言う感覚」です。
speak in「~で話す」など
1.speak in「~で話す」など
・He spoke fluently in Japanese.
・彼は日本語で流暢に話した
⇒彼が日本語で流暢に声を発したイメージ
・He always speaks in a big voice.
・彼はいつも大声で話す
⇒彼が大声で声を発するイメージ
・She spoke in images.
・彼女はイメージで話した
⇒彼女の抱いているイメージで声を発するイメージ
2つのイメージ「speak:声を出してモノを言う」+「in:ある空間の中」で「~で話す」などの意味になります。感覚としては「ある空間を声に出して言う・ある領域で声を出す感覚」です。
speak to「~に話す」など
1.speak to「~に話す」など
・I spoke to him.
・私は彼に話しました
⇒私が彼に声を出していったイメージ
・The newspaper speaks to a lot of people.
・新聞は大勢の人に語りかけている
⇒新聞が大勢の人に声を出していったイメージ
2つのイメージ「speak:声を出してモノを言う」+「to:到達点」で「~に話す」などの意味になります。感覚としては「何か(到達点)に声を出して言う感覚」です。
speak with「~と話す」など
1.speak with「~と話す」など
・I spoke with him yesterday.
・昨日、彼と話しました
⇒声に出して彼に言ったイメージ
・I need to speak with the manager.
・私はマネージャーと話す必要がある
⇒声に出してマネージャーに言うイメージ
2つのイメージ「speak:声を出してモノを言う」+「with:共に」で「~と話す」などの意味になります。感覚としては「声を出してモノを言う(共有)感覚」です。
「speak to」と「speak with」の違い
一般的に「~と話す」を意味する語句として「speak to」と「speak with」がありますが、それぞれニュアンスが異なります。
●「speak to」と「speak with」のニュアンスの違い
・speak to ⇒ ~と話す(到達点)
・speak with ⇒ ~と話す(共有)
実際に例文を見ると以下のようになります。
・I spoke to him.
・私は彼と話した
⇒彼(到達点)に声を出して言う
※彼に話しかけている・話し合いの意味もある
・I spoke with him.
・私は彼と話した
⇒彼(共有)に声を出して言う
※彼と話し合いをしている
どちらも主に主語が声を出して言っている感じですね。前者は「彼を到達点に声を出している」で、後者は「彼と共に話している(こちらの話を相手も受けている)」という感じです。
なので、「双方向の話し合い」を前面に出したいときは「talk」や「talk with」の方がしっくりきますね。
speak up「自分の意見を言う・はっきり言う・大きな声で話す」など
1.speak up「自分の意見を言う・はっきり言う・大きな声で話す」など
・You should speak up your opinion.
・あなたは自分の意見をはっきり言うべきです
⇒自分の意見を大きな声で言うイメージ
・She always speaks up at a meeting.
・彼女は会議でいつもはっきり意見を言う
⇒彼女が会議で意見を大きな声で言うイメージ
・Can you speak up a little?
・もう少し大きな声で話してもらえますか?
⇒大きな声でモノを言うイメージ
2つのイメージ「speak:声を出してモノを言う」+「up:上へ」で「自分の意見を言う・はっきり言う・大きな声で話す」などの意味になります。感覚としては「より大きな声でモノを言う感覚」です。
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では「speakが使われている表現」をまとめてみました。
speakは「話す」という意味でお馴染みですが、英語本来のイメージは「声を出してモノを言う」です。そのことから「話す・演説をする・語る・意思や感情などを表わす・楽器などが鳴る」などの意味になります。
ポイントは「相手との言葉のキャッチボールガなくても、声を出してモノを言う感覚」があれば使うことができる点です。イメージとしては一方的に音を出すスピーカーに近いですね。
他の「話すを表す動詞(say, talk, tellなど)」と違って、動詞「speak」は「声を出してモノを言う」というのがイメージなので、覚えておきましょう。
【学校では教えてくれない英語のイメージを知りたい方へ】
英語の本来のイメージを『ネイティブ感覚インストール講座』にてお伝えしております。当サイトではお伝えしていない内容も動画で配信中。
オリジナル英会話教材 ⇒ ネイティブ感覚インストール講座
長い間英語を勉強してきて、英単語もたくさん覚えてきたはずなのに、「英語を話す際に言葉に詰まってしまう」、そんなお悩みがある方にお薦めの講座です。ご興味のある方はぜひご覧ください。