これで完璧!前置詞「around」の2つの意味と使い方!英語のイメージで表現の幅を広げよう!
前置詞の「around」と言えば、一般的には「~の周り」という意味でお馴染みですよね?
実際、前置詞「around」は日本語で言うところの「~の周り」という意味で使うことができますが、それは前置詞「around」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「around」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「aroundのイメージと正しい使い方」を例文とイラストでじっくり解説していきます。
この記事の目次
「aroundのイメージ」
前置詞「around」のイメージですが「ぐるっと囲む」になります。
この「ぐるっと囲む」というイメージから、日本語でお馴染みの「~の周り」という意味が生まれてきており、感覚的には「位置を表す静的な感覚」と「動きを表す動的な感覚」の2つに分けることができます。
・around the table ⇒ テーブルの周り
・around 5 p.m. ⇒ 5時ごろ
・walk around the city ⇒ 街を歩き回る
・turn around the corner ⇒ カドを曲がる
※ぐるっと囲むイメージから「周囲・周辺」などを表現できる。
さて、そんな風に「ぐるっと囲む」というイメージがある前置詞「around」ですが、大きく2つの用途に分けることができます。
1.周囲・周辺(位置)を表す「arouud」
2.周囲・周辺(動き)を表す「arouud」
では、せっかくなので、それぞれのか使い方を例文とイラストを交えながら見ていきましょう。
周囲・周辺(位置)を表す「arouud」
1つ目の「arouud」は「周囲・周辺(位置)を表すarouud」です。具体的な例をあげると「テーブルの周りに座る」や「郵便局はカドの辺りにある」や「意見に同調する(意見を変える)」といった感じで「周囲・周辺(位置)など」を表現できます。
・We sat around the table.
・私たちはテーブルの周りに座った
⇒テーブルの周りにいる(物理的な位置)
・You will see the post office around the corner.
・郵便局はカドの辺りにあります
⇒郵便局がカドの辺りにある(物理的な位置)
・The earthquake occured around 11 a.m.
・その地震は午前11時頃に起こった
⇒午前11時周辺(時間的な位置)
・How did you get around the problem?
・その問題をどうやって回避したの?
⇒問題の周り(概念的な位置)
・She will come around to my opinion.
・彼女は私の意見に同調するだろう
⇒意見の周り(概念的な位置)
前置詞「around」のイメージは「ぐるっと囲む」なので、文字通り「周囲・周辺(位置)」を表現することができます。こちらに関しては文字通りなので簡単ですね。
4つ目の例文と5つ目の例文(下記の例文)は「概念的な位置」を表現しているので少しトリッキーで難しいですが、前置詞「around」のイメージ「ぐるっと囲む」を意識すると感覚的に掴むことができると思います。
・How did you get around the problem?
・その問題をどうやって回避したの?
⇒問題の周り(概念的な位置)
※問題の周辺に位置する感覚 ⇒ 問題を避ける
動詞「get」のイメージは「ない状態からある状態への変化」なので、そこに前置詞「around」のイメージ「~をぐるっと囲む」が加わり、「~を避ける」という意味になります。
・She will come around to my opinion.
・彼女は私の意見に同調するだろう
⇒意見の周り(概念的な位置)
※別のところから問題の周辺にやって来る感覚 ⇒ 意見を変える
動詞「come」のイメージは「やって来る」なので、そこに前置詞「around」のイメージ「~をぐるっと囲む」が加わり、「~意見を変える」という意味になります。
周囲・周辺(動き)を表す「arouud」
2つ目の「arouud」は「周囲・周辺(動き)を表すarouud」です。具体的な例をあげると「街を歩き回る」や「教室を見渡す」や「そのカドを曲がる」といった感じで「周囲・周辺(動き)」を表現できます。
・He walked around the city.
・彼は街を歩き回った
⇒街をぐるっと歩き回る
・The teacher looked around the room.
・先生は教室を見回した
⇒教室内をぐるっと見回した
・I like to drive around.
・私はぶらぶらドライブするのが好きだ
⇒車で適当にぐるっと走り回る
・The moon moves around the earth.
・月は地球の周りを回る
⇒月が地球の周りをぐるっと回る
・She turns around the corner.
・彼女はそのカドを曲がった
⇒彼女がそのカドをくるっと曲がる
・A new year has come around.
・新しい年がめぐってきた
⇒新しい年がぐるっとめぐってきた
・We went around the mountain.
・私たちはその山を迂回しました
⇒山をぐるっと回って迂回する
前置詞「around」のイメージは「ぐるっと囲む」なので、動作を表す動詞と一緒に使うことで「周囲・周辺(動き)」を表現することができます。
前置詞「about」と前置詞「around」の違い
前置詞「about」も「around」と同じように「およそ・だいたい」を表現ことができますが。以下のようにニュアンスが異なります。
・about ⇒ だいたいその周り
・aroud ⇒ ぐるっと囲む
日本語にすると同じ訳語になりますが、この2つの前置詞には明確な違いがあり、前置詞「about」は「話題の中心になるモノの周辺」のイメージになりますが、一方の前置詞「around」は「話題の中心を囲んでいる」というイメージになります。
●about ⇒ だいたいその周り
・about $100.
・約100ドル
⇒100ドルから離れない(110ドルとかそのくらい)
・about five.
・5時ごろ
⇒5時から離れない(5時5分とかそのくらい)
●around ⇒ ぐるっと囲む
・around $100.
・およそ100ドル
⇒100ドルより多少離れられる(150ドルくらいまで)
・around five.
・5時ごろ
⇒5時からより多少離れられる(5時15分とかそのくらい)
なので、どちらかと言えば、前置詞「about」の方が前置詞「around」より「話題の中心に近い感覚」があります。
2つの前置詞のイメージの違いが深く分かるのが、以下の例文です。
●about ⇒ だいたいその周り
・Don’t talk about it.
・そのことに触れないで
⇒話題の中心とその周辺のイメージ
・I want to talk about the issue.
・その問題について話したい
⇒話題の中心とその周辺のイメージ
●around ⇒ ぐるっと囲む
・Don’t talk around it.
・回りくどく言うな
⇒話題の中心を囲むイメージ
・I want to talk around the issue.
・その問題を避けて話したい
⇒話題の中心を囲むイメージ
上の例文を見ると、前置詞「about(だいたいその周り)」と前置詞「around(ぐるっと囲む)」のニュアンスの違いが一目瞭然ですね。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「aroundのイメージ」は掴めましたでしょうか?
前置詞「around」は一般的には「~の周り」という意味で使われていますが、それは「ぐるっと囲む」というイメージから生まれてきています。
この「ぐるっと囲むイメージ」には「位置を表す静的な感覚」と「動きを表す動的な感覚」があり、動作を表す動詞と一緒に使うと「周辺を動く」という意味になります。
前置詞「about」と似たような意味の文を作ることが多々ありますが、両者のイメージの違いを理解していないと、上で紹介した例文のように両者のニュアンスの違いを間違えてしまうことも少なくないので注意しましょう。
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