これで完璧!前置詞「against」の4つの意味と使い方!英語のイメージで表現の幅を広げよう!
前置詞の「against」と言えば、一般的には「~に対して」という意味でお馴染みですよね?
実際、前置詞「against」は日本語で言うところの「~に対して」という意味で使うことができますが、それは前置詞「against」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「against」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「againstのイメージと正しい使い方」を例文とイラストでじっくり解説していきます。
この記事の目次
「againstのイメージ」
前置詞「against」のイメージですが「圧力をかけて対抗」になります。
この「圧力をかけて対抗」というイメージから「~に対して」という意味が生まれていて、そこには「常に2つの向かい合う力」が存在しています。そして、その2つの向かい合う力には「片方が一方的に押すのではなく、押された側も押し返す感覚」が宿っています。
・fight against the enemy ⇒ 敵と戦う
・lean against the wall ⇒ 壁にもたれかかる
・against the blue sky ⇒ 青空を背景に
・against a rainy day ⇒ 万が一に備えて
※圧力をかけて対抗のイメージから「反対・対抗・接触・コントラスト・対比・備え」などが表現できます。
さて、そんな風に「圧力をかけて対抗」というイメージがある前置詞「against」ですが、大きく4つの用途に分けることができます。
1.反対・対抗を表す「against」
2.物理的な接触を表す「against」
3.コントラスト・背景を表す「against」
4.備えを表す「against」
では、せっかくなので、それぞれのか使い方を例文とイラストを交えながら見ていきましょう。
反対・対抗を表す「against」
1つ目の「against」は「反対・対抗を表すagainst」です。具体的な例をあげると「敵と戦う」や「増税に反対する」や「風に逆らって運行する」といった感じで「何かへの反対・対抗」を表現することができます。
・They fought against the enemy.
・彼らは敵と戦った
⇒敵に対抗
・We are against the tax increase.
・我々は増税に反対です
⇒増税に対抗
・Our team will fight against brazil team.
・私たちはブラジルと対戦する
⇒ブラジルチームに対抗
・The CEO was against the plan.
・CEOはその計画に反対している
⇒その計画に反対
・Parking here is against the law.
・ここに駐車するのは違反だ
⇒法律に対抗
・We sailed against the wind.
・我々は風に逆らって運行した
⇒風に対抗
前置詞「against」のイメージは「圧力をかけて」なので、文字通り「反対・対抗」を表現することができます。これはイメージ通りなので簡単ですね。
物理的な接触を表す「against」
2つ目の「against」は「物理的な接触を表すagainst」です。具体的な例をあげると「壁を殴る」や「足をぶつける」や「傘を立てかける」といった感じで「物理的な接触」を表現することができます。
・He punched against the wall.
・彼は壁を殴った
⇒拳が壁に接触(拳と壁が対抗)
・He bumped his right foot against the dresser.
・彼はタンスに右足をぶつけてしまった
⇒足をタンスにぶつける(足とタンスが対抗)
・The man was leaning against the wall.
・その男は壁にもたれかかっている
⇒壁と背中の接触(壁と背中が対抗)
・He stood his umbrella against the umbrella stand.
・彼女は傘立てに傘を立てかけた
⇒傘と傘立ての接触(傘と傘立てが対抗)
・The heavy rain beat against the window.
・激しい雨が窓を打ちつけた
⇒雨と窓の接触(雨と窓が対抗)
前置詞「against」のイメージは「圧力をかけて対抗」なので「物理的な接触」も表現できます。
壁を殴ったり、タンスに足をぶつけたるなどは、一見すると圧力がないように感じられますが、一瞬の接触でも接触された方には圧力がかかりますし、逆に押し返す力も発生しています。
つまり「圧力をかけて対抗」という風にも感じられるという訳です。
コントラスト・背景を表す「against」
3つ目の「against」は「コントラスト・背景を表すagainst」です。具体的な例をあげると「満月が空に輝く」や「白いネックレスと白い服のコントラスト」や「新薬の発明と株価の関係」といった感じで「コントラスト・背景」を表すことができます。
・Full moon is shining against a black sky.
・満月が夜空に輝いている
⇒満月と夜空のコントラスト(月と夜空が対抗)
・They took their pictures against the blue sky.
・彼らは青空を背景に写真を撮った
⇒彼らと青空のコントラスト(彼らと青空が対抗)
・The castle stands out against the sky.
・そのお城は空を背景にそびえたっていた
⇒お城と空のコントラスト(お城と空が対抗)
・It’s hard to see the white necklace against the white shirt.
・白いネックレスは白い服だと見えにくい
⇒ネックレスと服のコントラスト(ネックレスと服が対抗)
・Against the background of the invention of new drugs, the stock price has increased.
・新薬の発明を背景に株価が上昇した
⇒新薬の発明と株価の上昇の関係性(株価の上昇の背景)
前置詞「against」のイメージは「圧力をかけて対抗」なので「何かと何かの対比(コントラスト)」も表現できます。
これらの例文では、特に物理的に対抗している訳ではないのですが、視覚的には対抗(何かと何かを対比)しているようにも見えます。その結果、前置詞「against」は「コントラスト」を表現する際にも使えるということになります。
更に最後の例文は、視覚的に対抗してはいませんが「何か背景(新薬の開発という背景)があって、それが理由で何か(株価の上昇)が起こっている」という面では、対抗ともとらえれるという訳です。
少し難しい感覚ですが「圧力がかかっているという感覚」はなんとなく感じられると思います。
備えを表す「against」
4つ目の「against」は「備えを表すagainst」です。具体的な例をあげると「災害への備え」や「万が一のための備え」や「新型コロナへの備え」といった感じで「備え」を表現することができます。
・We have to provide against a disaster.
・災害には備えなければなりません
⇒災害への対抗
・My mother saved money against a rainy day.
・母は万が一に備えて貯金をした
⇒万が一の時への対抗
・She bought new boots against winter.
・彼女は冬に備えて新しいブーツを買いました
⇒冬への対抗
・The police warned us against pickpockets.
・警察はスリに注意するように呼びかけた
⇒スリへの対抗
・The government is planning countermeasures against covid-19.
・政府は新型コロナに対する防衛策を計画しています
⇒新型コロナへの対抗
前置詞「against」のイメージは「圧力をかけて対抗」なので、そこから発想を飛ばして「何かの自体への備え」も表現できます。これに関しては「備え=対抗策」ですし、感覚的には掴みやすいですよね。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「againstのイメージ」は掴めましたでしょうか?
前置詞「against」は一般的には「~に対して」という意味で使われていますが、それは「圧力をかけて対抗」のイメージから生まれていて、そこには「常に2つの向かい合う関係」が存在しています。そして、その2つの向かい合う力には「片方が一方的に押すのではなく、押された側も押し返す感覚」が宿っています。
この「片方が一方的に押すだけではなく、もう片方も押し返しているという感覚」は、前置詞「against」を使いこなす上で、非常に重要な感覚になりますので、いろいろな例文に触れながら、徐々に「againstのイメージ」を落とし込んで行くようにしましょう。
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