これで完璧!前置詞「of」の5つの意味と使い方!英語のイメージで表現の幅を広げよう!
前置詞の「of」と言えば、一般的には「~の」という意味でお馴染みですよね?
実際、前置詞「of」は日本語で言うところの「~の」という意味で使うことができますが、それは前置詞「of」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「of」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「ofのイメージと正しい使い方」を例文とイラストでじっくり解説していきます。
この記事の目次
「ofのイメージ」
前置詞「of」のイメージですが「切っても切れない繋がり」になります。
この「切っても切れない繋がり」というイメージには「両者の関係性をはっきりさせる感覚」が宿っており、例えば「A of B」であれば、「BからAが出所していく感覚(分離)」と「AがBに帰属する感覚(所属)」の2つを表現することができます。
・a friend of mine ⇒ 友人の一人
・a lot of homework ⇒ たくさんの宿題
・professor of English ⇒ 英語の教授
・kind of boring ⇒ 退屈と言える
・a woman of Osaka ⇒ 大阪出身の女性
※切っても切れないのイメージから「所属・分量・性質・関係・分離」などが表現できる
※「出所(分離)」する感覚と「帰属(所属)」する感覚が宿っている
さて、そんな「切っても切れない繋がり」のイメージがある前置詞「of」ですが、大きく5つの用途に分けることができます。
1.所属・全体の一部を表す「of」
2.分量・構成・材料を表す「of」
3.性質・説明・原因を表す「of」
4.関係・関連・明確化を表す「of」
5.分離を表す「of」
では、せっかくなので、それぞれのか使い方を例文とイラストを交えながら見ていきましょう。
所属・全体の一部を表す「of」
1つ目の「of」は「所属・全体の一部を表すof」です。具体的な例をあげると「私の友人」や「チームのメンバーの」や「山頂」といった感じで「所属・全体の一部」を表現できます。
・He is a friend of mine.
・彼は私の友人です
⇒私の友人の一部
・I read some of his books.
・彼の著書を何冊かを読みました
⇒彼の著書の一部
・I am a member of the baseball team.
・私はその野球チームのメンバーです
⇒野球チームのメンバーの一部
・He is at top of the mountain.
・彼は山頂にいます
⇒山の一部
・She was born on 1st of December.
・彼女は12月1日に生まれた
⇒12月の一部
・He is the tallest of the three.
・彼は3人の中で一番背が高い
⇒3人の中の一部
・The arrival of the train was delayed.
・電車の到着が遅れた
⇒電車の運行の流れの一部
前置詞「of」のイメージは「切っても切れない繋がり」なので、人やモノなどの「所属・全体の一部」を表現できます。感覚としては「AがBに帰属する感覚(所属)」が強いですね。
「a friend of mine」と「my friend」の違い
同じように「my friend」という形でも友人関係を表現することができますが、少し感覚が異なります。
・a friend of mine ⇒ 何人かいる友人の中のひとり
・my friend ⇒ 何人かいるという感覚はない
前置詞「of」を使った方の「a friend of mine」ですが、こちらは「何人かいる友人の中のひとり」といった感覚です。一方の「my friend」ですが、こちらは「何人かいる友人という意識はなく、単に私の友人」といった感覚です。
分量・構成・材料を表す「of」
2つ目の「of」は「分量・構成・材料を表すof」です。具体的な例をあげると「一杯のコーヒー」や「疑いの表情」や「木でできた椅子」といった感じで「分量・構成・材料など」を表現できます。
・He drinks a cup of coffee every morning.
・彼は毎朝コーヒーを一杯飲みます
⇒コーヒーカップ一杯分の分量
・It’s a piece of cake.
・楽勝だよ
⇒ペロッと食べられる分量(簡単にできることの比喩)
・I have a lot of homework.
・たくさん宿題があります
⇒宿題の分量
・What kind of food do you like?
・どんな食べ物が好きですか?
⇒食べ物の種類(構成)
・Her look was expressive of doubt.
・彼女の表情は疑いを表していた
⇒彼女の表情の構成
・The story consists of three parts.
・その物語は3部構成です
⇒物語の構成
・This chair is made of wood.
・この椅子は木でできています
⇒椅子を構成している材料
上記の例文を見ると「a cup of coffee」であれば「コーヒーカップとコーヒー」、「expressive of doubt」であれば「表情と疑いの気持ち」といった感じで、そこには「切っても切れない関係」があります。感覚としては「AがBに帰属する感覚(所属)」が強いですね。
性質・説明・原因を表す「of」
3つ目の「of」は「性質・説明・原因を表すof」です。具体的な例をあげると「情熱あふれる男性」や「英語の教授」や「心筋梗塞で死んだ」といった感じで「性質・説明・原因など」を表現できます。
・He is a man of many passions.
・彼は情熱あふれる男性です
⇒彼の性質
・She is a woman of courage.
・彼女は勇敢な人だ
⇒彼女の性質
・He is a professor of English.
・彼は英語の教授です
⇒何の教授なのかの説明
・He died of a heart attack.
・彼は心筋梗塞で死んだ
⇒死の原因
上記の例文を見てみると「man of many passions」であれば「情熱と男性」、「died of a heart attack」であれば「心筋梗塞と死」といった感じで、そこには「切っても切れない関係」があるのが分かります。感覚としては「AがBに帰属する感覚(所属)」が強いですね。
関係・関連・明確化を表す「of」
4つ目の「of」は「関係・関連・明確化を表すof」です。具体的な例をあげると「あなたのことを考えた」や「ちょっとつまらなかった」といった感じで「関係・関連・明確化」を表現できます。
・I thought of you last night.
・昨夜あなたのことを考えました
⇒あなたの存在の明確化
・I kind of like him.
・ちょっと彼のこと好きかも
⇒彼への気持ちの明確化
・It was kind of boring.
・なんかちょっとつまらなかった
⇒感想の明確化
・He is afraid of heights.
・彼は高いところが苦手です
⇒気持ちの明確化
上記の例文を見てみると「thought of you」であれば「あなたという存在」を考えて明確化していますし、「kind of boring」であれば「つまらないという感想」を明確化しています。感覚としては「AがBに帰属する感覚(所属)」が強いですね。
分離を表す「of」
5つ目の「of」は「分離を表すof」です。具体的な例をあげると「私の鞄を奪った」や「彼女は大阪出身」といった感じで「分離」を表現できます。
・The man robbed me of my bag.
・その男は私の鞄を奪った
⇒私から鞄の分離
・He got rid of a bad habit.
・彼は悪い習慣をやめた
⇒彼から悪い習慣の分離
・She is a woman of Osaka.
・彼女は大阪出身です
⇒大阪から彼女が分離(大阪が出身)
・Okinawa is 3200 kilo meters southwest of Hokkaido.
・沖縄は北海道から3200km南西に離れています
⇒北海道から沖縄の距離(分離)
前置詞「of」のイメージは「切っても切れない繋がり」なので「分離」と言われても、あまりピンと来ないですよね?
ですが「切っても切れない繋がり」を切り離すと、それは「元々あるものから何かを取り出す感覚(分離)」になります。
上の例文を見てみると、例えば「She is a woman of Osaka.」であれば「大阪から女性を取り出す」、つまり「大阪出身の女性」といったイメージです。もちろん、感覚としては「AがBに出所する感覚(分離)」です。
所属と分離の感覚
この5つ目にあげた「分離」の感覚ですが、この感覚は「of」を使った全ての文に共通して使うことができます。事実、これまでご紹介したいろいろな例文も「分離」として捉えることが可能です。
例えば、「top of the mountain(山頂)」であれば「山全体から一番上の部分を分離(全体の一部)」と捉えることもできますし、「a piece of cake(一切れのケーキ)」であれば「1ホールのケーキから一切れを分離(分量)」といった感じで捉えることもできます。
日本語で「山頂」といえば「単純に山の一番上の総称」でしかないですし、「一切れのケーキ」といえば「ケーキが一切れあるだけ」に過ぎません。ですが、英語の感覚では「山頂=山全体から一番上を取り出している」「一切れのケーキ=ケーキ全体から一切れを取り出している」といった感覚になります。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「ofのイメージ」は掴めましたでしょうか?
前置詞「of」は一般的には「~の」という意味で使われていますが、それは「切っても切れない繋がり」というイメージから生まれています。
この「切っても切れない繋がり」は「両者の関係性をはっきりさせる効果」があり、例えば「A of B」であれば、「BからAが出所していく感覚」と「AがBに帰属する感覚」の2つを表現することができ、そこには常に繋がりがあるのが感じられます。
その感覚を掴むことができると、前置詞「of」を効果的に使うことができるようになるので、イメージを大事にしながら、多くの例文に触れて少しずつ感覚に落とし込むようにしてみてくださいね。
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