動詞「drive」の意味と使い方!英語のイメージを掴んで英会話の幅を広げよう!
動詞の「drive」と言えば、一般的には「運転する」という意味でお馴染みですよね?
実際、動詞「drive」は日本語で言うところの「運転する」という意味で使われていますが、それは「drive」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「drive」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「driveのイメージと正しい使い方」を解説していきます。
この記事の目次
「driveのイメージ」
まず、「drive」のイメージですが「力を加えて動かす」になります。この「力を加えて動かす」のイメージから「運転する」という意味が生まれています。
ですが、実のところ、動詞「drive」は車が世に出回る前から存在していた単語で、元々は羊飼いの人が「羊を追いやる・駆り立てる様子」から生まれた動詞です。なので「運転する」という意味が付与されたのは実はわりと最近で、本来の感覚は「力を加えて動かす(何かが進むのを促す)」になります。
日本語でも「ドライブ」という言葉は聴きなじみがある言葉なので、どうしても反射的に「drive=車」と考えてしまいがちですが、その思い込みを取っ払って「力を加えて動かす(何かが進むのを促す)」というイメージを意識しながら、いろいろな例文に触れていくと使いこなせるようなると思います。
では、さっそく動詞「drive」を使った例文をいくつか見ながらイメージを落とし込んでいきましょう。
・He drives a car.
・彼は車を運転する
⇒力を加えて車を動かすイメージ
・Drive the nails carefully.
・釘を注意深く打ち込んで
⇒力を加えて釘を動かすイメージ
・This company drives SDGs actively.
・この会社は積極的にSDGsを推進している
⇒力を加えてSDGsを進めているイメージ
このように、動詞「drive」は「力を加えて動かす(何かが進むのを促す)」というイメージがあり、そのイメージから「運転する・打つ・推進する」などの意味で使うことができます。
「driveの使い方(基本編)」
ここからは、動詞「drive」の本来のイメージ「力を加えて動かす(何かが進むのを促す)」を意識して、簡単な例文を見ながら「正しい使い方」を理解していきましょう。
drive(運転する)
・He drives to work.
・彼は車で通勤している
⇒力を加えて車を動かすイメージ
・I can drive a large truck
・私は大型トラックを運転することができる
⇒力を加えて車を動かすイメージ
・This new car drives well.
・この新車は運転しやすい
⇒力を加えて車を動かすイメージ
drive(送る・運ぶ)
・He drove his son to the hospital.
・彼は息子を病院へ連れて行った
⇒力を加えて車を動かすイメージ
・I drove the packages by car.
・車で荷物を運びました
⇒力を加えて荷物を進めるイメージ
drive(動かす・駆動する)
・Steam drives the turbine.
・蒸気がタービンを動かす
⇒力を加えてタービンを動かすイメージ
・This car is driven by electricity.
・この車は電気によって動く
⇒力を加えて車を動かすイメージ
drive(追いやる・至らせる)
・He drives me crazy.
・彼のせいで気がおかしくなりそう
⇒精神的に力を加えられて動かされるイメージ
・He was driven to drink.
・彼は飲まずに入られなかった
⇒精神的に力を加えられて動かされるイメージ
drive(打つ・食い込ませる)
・He drove a ball out of bounds
・彼はOBを打った
⇒力を加えてボールを動かすイメージ
・The wind drove the rain to the window.
・風が雨を窓に撃ちつけた
⇒力を加えて雨を動かすイメージ
・I drove a nail into the roof.
・屋根に釘を打ち込んだ
⇒力を加えて釘を動かすイメージ
drive(推進する)
・They drive a new business forward.
・彼らは新しい事業を推進している
⇒力を加えて事業を前に動かすイメージ
・We decided to drive a campaign for new products.
・私たちは新製品のためのキャンペーンをすることにした
⇒力を加えてキャンペーンを動かすイメージ
ポイントになるのは、動詞「drive(力を加えて動かす)」に宿っている感覚「何かが進むのを促す」にあり、車などの物はもちろん、感情などの人の気持ち、何かの活動など「進むことを促している感覚」がある場合に幅広く使うことができます。
「driveの使い方(応用編)」
動詞「drive」は様々な語句と合わせることで、動詞単体で使うよりも多くの意味を生み出すことができます。
drive at(言おうとする・ほのめかす)
動詞「drive」の「力を加えて動かす(何かが進むのを促す)」に「at(点)」のイメージが加わり「言おうとする・ほのめかす」という意味になります。
・What are you driving at?
・何が言いたいの?
⇒点(要点)をめがけて何かを進めるイメージ
・That is what he is driving at.
・それが彼の言いたかったことか
⇒彼が進んで目指していた点を理解できたイメージ
ご存知の通り、前置詞「at」のイメージは「点」になります。その「点」をめがけて「drive(何かを進める)」、この場合は「話を進めてきた」ですね。つまり「要点」ということになります。
要点を伝えるために進める、正に動詞「drive」の「力を加えて」の部分が滲み出ているような感じがします。
drive up(車でやってくる・跳ね上げる)
動詞「drive」の「力を加えて動かす(何かが進むのを促す)」に「up(上へ)」のイメージが加わり「車でやってくる・跳ね上げる」という意味になります。
・The car drove up towards the house.
・その車は家に向かって走った
⇒力を加えて家のほうへ車を進めるイメージ
・The news drove up the stock price.
・そのニュースで株価が上昇した
⇒そのニュースが株価を跳ね上げたイメージ
この「drive up」は文字通り「車で坂道などを駆け上がる」という意味にも使えますが、例文のように「向かってくる」という意味でも使えます。一見すると「up(上へ)」と関係ないように思えますが「対象に向けて上がってくる」というところから連想できると思います。
2つ目の「株価を跳ね上げる」は分かりやすいですね、イメージのとおり「力を加えて上に進める」です。連文のとおり、株価やコストなどを跳ね上げたり、押し上げたりする際に使えます。
drive off(車で走り去る・追い払う)
動詞「drive」の「力を加えて動かす(何かが進むのを促す)」に「off(離れていく)」のイメージが加わり「車で走り去る・追い払う」という意味になります。
・The taxi drove off a high speed.
・そのタクシーは猛スピードで走り去った
⇒力を加えて車を対象から離れるように進めていくイメージ
・The army drives off an enemy.
・軍隊は敵を追い払う
⇒力を加えて敵を対象から離れるように進めていくイメージ
動詞「drive(力を加えて動かす)」と「off(離れていく)」のイメージのとおりなので簡単ですね。「力を加えて離れるように進めている」感覚です。
drive away(吹き飛ばす・追い払う)
動詞「drive」の「力を加えて動かす(何かが進むのを促す)」に「away(遠ざかる)」のイメージが加わり「吹き飛ばす・追い払う」という意味になります。
・Drive the dog away.
・犬を追い払って
⇒力を加えて犬を遠ざけるイメージ
・She drove away an uneasy feeling.
・彼女は不安な気持ちを追い払った
⇒力を加えて不安な気持ちを遠ざけるイメージ
動詞「drive(力を加えて動かす)」と「away(遠ざける)」のイメージのとおりなので簡単ですね。「力を加えて遠ざけるように追いやる」感覚です。
動詞「drive」を使った語句も、やはりポイントは、動詞「drive(力を加えて動かす)」に宿っている感覚「何かが進むのを促す」ですね。そこに前置詞や副詞加わることで、いろいろな意味の語句になりますが、何がくっついてきても、コアになっている意識「何かが進むのを促す」は変わりません。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「driveのイメージ」は掴めましたでしょうか?
動詞「drive」は一般的には「運転する」という意味で知られていますが、それは根本のイメージである「力を加えて動かす(何かが進むのを促す)」から派生した意味になります。冒頭でお伝えしたように「drive」は、「羊飼いの人が羊を追いやる・駆り立てる様子」から生まれた動詞です。
一般的に知られている「車を運転する」という意味が付与されたのはずっと後で、本来の感覚は「何かが進むのを促す感覚」です。そのことを踏まえて、動詞「drive」が使われている文に触れていくと、理解が深まって使いこなせるようになりますので、ぜひ意識しながらいろいろな例文に触れていってください。
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