これで完璧!前置詞「in」の6つの意味と使い方!英語のイメージで表現の幅を広げよう!
前置詞の「in」と言えば、一般的には「~の中」という意味でお馴染みですよね?
実際、前置詞「in」は日本語で言うところの「~の中」という意味で使うことができますが、それは前置詞「in」のイメージから生みだされた意味の1つにすぎません。では、他に「in」には、どのような使い方があるのでしょうか?
今回の記事では「inのイメージと正しい使い方」を例文とイラストでじっくり解説していきます。
この記事の目次
「inのイメージ」
前置詞「in」のイメージですが「ある空間の中」になります。
この「ある空間の中」は、何かに囲まれた空間がない場合でも「ある程度の領域として区切ること」ができるのであれば、空間として指定することができます。
・in Japan ⇒ 日本に
・in glasees ⇒ メガネをかけた
・in 30 minutes ⇒ 30分以内に
・in public ⇒ 公に
・in trouble ⇒ トラブルに
・in English ⇒ 英語で
※ある空間の中のイメージから「場所・時間・領域・手段」などを表現できる
さて、そんな「ある空間の中」のイメージがある前置詞「in」ですが、大きく6つの用途に分けることができます。
1.場所や位置を表す「in」
2.着用を表す「in」
3.時間を表す「in」
4.分野・領域の「in」
5.状態・様態の「in」
6.手段・方法「in」
では、せっかくなので、それぞれのか使い方を例文とイラストを交えながら見ていきましょう。
場所や位置を表す「in」
1つ目の「in」は「場所や位置を表すin」です。具体的な例をあげると「コタツの中」や「日本に」や「一列に」といった感じで「ある空間の中」を表現します。
・There is a cat in the kotatsu.
・猫がコタツの中にいる
⇒コタツの中
・She sits in the corner.
・彼女は隅に座っていた
⇒隅という空間の中
・She is in the kitchen.
・彼女は台所にいます
⇒台所という空間の中
・I live in Japan.
・私は日本に住んでいます
⇒日本という空間の中
・They are waiting in line.
・彼らは一列に並んでいる
⇒列という空間の中
前置詞「in」のイメージは「ある空間の中」なので「場所」や「位置」を表現できます。この「空間の中」というのは、実際に「何かに囲まれた空間」でなくても問題ありません。
前置詞「in」と前置詞「into」の違い
前置詞「into」も「in」と同じように「ある空間の中」を表現することができますが、以下のようにニュアンスが異なります。
・He ran in the classroom.
⇒彼は教室の中で走った
※既に教室の中にいて走り回った様子
・He ran into the classroom.
⇒彼は教室に走って入った
※教室の外から中へ走って入る様子
このように、最初から中にいるのが「in」、外から中へ入るのが「into」になります。
前置詞「at」と前置詞「in」の違い
前置詞「in」は前置詞「at」と同じように「場所」を指すことができますが、以下のようにニュアンスが異なります。
・He is at home.
⇒ 家を点として捉えている
※ある一点が「at」のイメージ
・He is in his house.
⇒ 家をある程度の範囲として捉えている
※ある空間の中が「in」のイメージ
前置詞「at」のイメージは「ある一点」なので「点」として捉えています。一方の前置詞「in」のイメージは「ある空間の中」なので「ある程度の範囲」として捉えています。
前置詞「at」は「その場所にいる」というだけでなく「その場所で何かしらの活動をしている」という感覚が宿ります。
なので、場所を表現する「at」が使われている場合、聞き手は「家でくつろいだり、家事をしたりなどの活動をしているんだな」と何かしらの活動をイメージします。
前置詞「in」と前置詞「on」の違い
前置詞「on」も「in」と同じように「場所」を表現することができますが、以下のようにニュアンスが異なります。
・She was sitting on the grass.
・彼女は芝生の上に座っていた
※芝生の上(何かへの接触)
・She was sitting in the grass.
・彼女は芝生の中に座っていた
※芝生で区切られて場所(ある空間の中)
前置詞「on」のイメージは「接触」なので「芝生を面」として捉えていて、一方の前置詞「in」のイメージは「ある空間の中」なので「芝生を範囲」として捉えています。
着用を表す「in」
2つ目の「in」は「着用を表すin」です。具体的な例をあげると「スーツを着た」や「黒の」といった感じで「着用」を表現します。
・You look great in the suits.
・そのスーツ似合ってるね
⇒スーツの中
・They were dressed in black.
・彼らは黒い服を着ていた
⇒黒い服
・Do you have in this blue?
・これの青いのはありますか?
⇒青色の
前置詞「in」のイメージは「ある空間」なので「何かを着ている様子」を表現できます。また、服やメガネや靴など以外にも、色も「in」を使って表すことが可能です。
時間を表す「in」
3つ目の「in」は「時間を表すin」です。具体的な例をあげると「10月に」や「30分後」といった感じで「時間」を表現します。
・She was born in December.
・彼女は12月生まれです
⇒12月という時間的な範囲内
・I started the new job in October.
・10月から新しい仕事を始めました
⇒10月という時間的な範囲内
・The shop will close in 30 minutes.
・お店は30分後に閉店します
⇒30分後という時間的な境界線
・I want to be a fire fighter in the future.
・将来、医者になりたい
⇒将来という時間的な範囲内
・I got there just in time.
・ちょうど間に合った
⇒ちょうどという時間的な範囲内
前置詞「in」のイメージは「ある空間」なので、時間と一緒に使うと「一定期間の中(10月など)」といった感じで「ある時間の範囲内」を表現することができます。
また、「空間の中」のイメージがあるため、日本語的な感覚だと「in 30 minutesを30分以内」と考えてしまいがちですが、基本的には「30分後」と訳すのが自然な表現です。
前置詞「in」と前置詞「within」の違い
前置詞「within」も「in」と同じように「時間」を表現することができますが、以下のようにニュアンスが異なります。
・He will back in 10 minutes.
・彼は10分後に戻る
※10分という時間の境界線
・He will back within 10 minutes.
・彼は10分以内に戻る
※10分という時間の境界線の中
前置詞「in」のイメージは「ある空間の中」ですが、前置詞「within」とは異なり、中と外との境界線が深く意識されます。その結果、「in 10 minutes =10分後」という意味になります。
普段慣れている「in」の感覚だと「~の中」と訳されるため、どうしても「~以内」と思ってしまいますが、時間で「~以内」を表現したい場合は、より内部への意識が強くなる「within」を使うのが一般的です。
前置詞「at」と前置詞「on」と前置詞「in」の違い
前置詞「in」や「on」も前置詞「at」と同じように「時間」を表現ことができますが。以下のようにニュアンスが異なります。
●at ⇒ 特定の瞬間を指す
・at 10 pm(10時)
・at noon (正午)
・at the moment(その瞬間)
⇒時間の流れの中の短い一点を指すため広がりがない
※ある一点が「at」のイメージ
●on ⇒ 日付や曜日を固まりとして捉える
・on Sunday (日曜日)
・on 25 October(10月25日)
・on Christmas Day(クリスマスの日)
⇒時間を1つの固まり(曜日など)で捉えて出来事を述べる
※接触が「on」のイメージ
●in ⇒ 時間をある程度の範囲がある期間として捉える
・in July (7月)
・in summer(夏)
・in 2022 (2022年)
・in future (将来)
⇒時間をある程度範囲のある期間(季節など)として捉える
※ある空間の中が「in」のイメージ
前置詞「at」は「ある一点」なので「点(時刻など)」として捉え、前置詞「on」は「接触」なので「固まり(曜日など)」として捉え、前置詞「in」は「ある空間の中」なので「期間(季節など)」として時間を捉えるという違いがあります。
分野・領域の「in」
4つ目の「in」は「分野・領域のin」です。具体的な例をあげると「公に」や「私の意見では」といった感じで「分野・領域」を表現できます。
・Can we talk in private?
・内々に話せるかな?
⇒内密という領域
・She speaks well in public.
・彼女は演説が上手だ
⇒公という領域
・In my opinion, that is difficult.
・私の意見ではそれは難しいと思います
⇒私の意見という領域
・Mt.Fuji is the highest mountain in Japan.
・富士山は日本で一番高い山です
⇒日本という領域
前置詞「in」のイメージは「ある空間の中」なので、そこから「分野や領域の中」を表現できます。物理的な空間でなくても「分野や領域のように空間を感じさせる」のであれば「in」を使うことができます。
状態・様態の「in」
5つ目の「in」は「状態・様態のin」です。具体的な例をあげると「恋に落ちた状態」や「急いだ状態」や「元気な状態」といった感じで「状態・様態」を表現できます。
・I’m in love
・私は恋している
⇒恋をしている状態
・I’m in a hurry.
・急いでいます
⇒急いだ状態
・My grandma is in good health.
・おばあちゃんは元気です
⇒元気な状態
・It’s still up in the air.
・まだ未定です
⇒宙ぶらりんな状態
・Halloween was in the air.
・ハロウィンの気配が漂っていた
⇒ハロウィンの気配
・He is in trouble.
・彼は困っている
⇒困った状態
・The cerry blossomes are in full bloom.
・桜の花が満開です
⇒桜が満開という状態
前置詞「in」のイメージは「ある空間の中」なので、そこから「状態や様態の中」を表現できます。物理的な空間でなくても「状態や様態のように空間を感じさせる」のであれば「in」を使うことができます。
手段・方法「in」
6つ目の「in」は「手段・方法のin」です。具体的な例をあげると「私にとって」や「年の割りに」といった感じで「観点や基準」を表現できます。
・I’ll pay in dollars
・ドルで支払います
⇒ドルという手段
・I’m heading there in taxi.
・そこへタクシーで向かいます
⇒タクシーという手段
・Please speak in English.
・英語で話してください
⇒英語という手段
・Please explain the issue in detail.
・問題を詳しく説明してください
⇒詳しくという方法
前置詞「in」のイメージは「ある空間の中」なので、そこから「手段や方法の中」を表現できます。物理的な空間でなくても「手段や方法のように空間を感じさせる」のであれば「in」を使うことができます。
前置詞「in」と前置詞「with」の違い
前置詞「with」も「in」と同じように「~で」と表現することができますが、以下のようにニュアンスが異なります。
・Write in pen
・ペンで書く
※ペンは手段として認識される
・Write with a pen
・ペンで書く
※ペンは道具(実態のある物)として認識される
前置詞「in」を使う際は「手段」として認識されます。その結果、実態としてのペンはほとんど意識されません。なので、英文を作る際は「無冠詞(in pen)」になります。
一方、前置詞「with」を使う際は「道具」として認識されます。その結果、実態としてのペンが存在するため、英文を作る際は「無冠詞(with a pen)」になります。そして「with」には「切っても切れない関係」という感覚が宿っているため、書く際は「ペンでなければいけない」というニュアンスにも宿っています。
「動画で復習しよう」
いかがでしたか?「inのイメージ」は掴めましたでしょうか?
前置詞「in」は一般的には「~の中」という意味で使われていますが、それは「ある空間の中」というイメージから生まれています。
この「ある空間の中のイメージ」は、部屋や入れ物といった「実際に何かに囲まれた空間」である必要はなく、感覚的に「空間を意識できる」のであれば、「時間」でも「分野・領域」でも「状態・様態」でも「手法・方法」でも問題ありません。何かしらの範囲を示すことができれば、使うことができます。
普段は「~の中」という意味で使われがちな「in」ですが、実は非常に奥が深く、日本語訳にすると同じような意味に感じられる前置詞も多く存在するため、使う際に混乱してしまうことが多々あります。
そんな時は「in(ある空間の中)」を思い出して、他の前置詞とのニュアンスの違いを感じ取っていくようにしましょう。
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